2014年09月11日

がんで亡くなった人びと

 グレアム・ジョイスが亡くなった。享年59歳。昨年、急性悪性リンパ腫と診断されていた。今年8月最後のブログの投稿で、高価な薬を待っている、と書いていたが、それも効果は無かったらしい。福島正実と同じ病気だ。邦訳は浅倉さんの手になる『鎮魂歌』。




 今年6月、ジェイ・レイクが亡くなった。享年49歳。大腸がんから肝臓、肺に転移した。その凄絶でユーモアに満ちた闘病の様子は、ドキュメンタリーにもなった。ブログには開腹手術痕の写真まで載せていた。仲間の作家たちが協力して Kickstarter で資金を集め、自分のゲノム全体を読み取らせた。治療法発見の期待とともに、医学へのデータ提供も兼ねていた。短篇がいくつか、SFMに訳されている

 同じ6月、イアン・バンクスが亡くなった。享年59歳。4月に末期の胆嚢がんがみつかり、余命1年以内と宣告されていた。パートナーの女性に「未亡人」になってくれと頼んで正式に結婚し、ハネムーンから帰った直後だった。処女作『蜂工場』の邦訳がある他、やはり浅倉さんが『ゲーム・プレイヤー』を訳している。

ゲーム・プレイヤー (角川文庫)
イアン・M. バンクス
角川書店
2001-10-25



 2010年1月、ケイジ・ベイカーが亡くなった。享年57歳。子宮がんが脳に転移した。邦訳は1本も無い。信じがたいが、こういう人は意外に多いのだろう。第一短篇集が邦訳されている。




 1993年3月、黒丸尚が亡くなった。享年42歳。胃がん。

 PS Publishing が出したばかりのグレアム・ジョイスのベスト集を注文した。

 バンクスは初期3冊はリアルタイムで読んだが、その後は放置していた。作品数が多すぎて、思案中。

 ジェイ・レイクの第一短篇集が届いた。

 ケイジ・ベイカーは全作品を発表順に読んでいる。長短合わせて約90本。

 黒丸さんの訳業をいま読みなおすとすれば、ジャック・ウォマックだろうか、それとも今をときめくマーティンの『ワイルド・カード』か。

 がんで死にそこなった者は、がんで死んでいった人びとの残した本を読んで、生かされる。(ゆ)


yosoys at 12:39|PermalinkComments(4)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 活字