2021年10月17日

Dave's Picks, Vol. 40、1万以下の有線イヤフォン

1016日・土

 Dave's Picks, Vol. 40発表。いつもはいつから予約開始とアナウンスが来るが、今回はいきなり予約開始のアナウンス。1990-07-18/19 だからか。あたしは大歓迎。Dave's Picks の最後は去年も後期1987年の2本のカップリングだった。10/29リリース。ということは、もう来月は 30 Days の月ではないか。そしてそろそろ来年の Dave's のサブスクリプション申込みだ。



 PhileWeb の野村ケンジ氏による「あえて選びたい有線イヤホン、プロが選ぶ“1万円以下のおすすめ6モデル」は、旱天の慈雨というと大袈裟か。しかし、久しぶりにほっとする。
 世はワイヤレス全盛で、これがこれから主流になってゆくのはわかるが、こう、出てくる新製品がどれもこれもワイヤレスばかり、となると辟易してくる。だいたい売れているのは AirPods Pro とソニーと Anker ぐらいで、他は出すのに意味があるのか、と思える。アマゾンの売行ランキングではこの三者が不動のベスト5で、しかも順位まで AirPods ProAnker、ソニーと決まっている。ごく時たま、ソニーや Anker が新製品を出すと、一瞬入れかわるけれど、またすぐ元に戻る。だからといってこの3つだけありゃいい、ということにはならないことも承知しているし、主流になる、ということはどこもかしこもその方式を出すということではあると、アタマでは理解しているが、カラダは承知しない。それに、いかにワイヤレスが主流になろうと、有線が滅びるわけじゃない。



 1万以下の有線6モデルは国産と中華が半々。今、この価格帯を出しているのはこの二つだけ、ということか。かつて、ヘッドフォン祭にヴェトナムのメーカーが出たことがあったけれど、参入はならなかったようだ。向こうではどうなのだろう。東南アジアではオープン・タイプのイヤフォン、いわゆる ear buds が大人気で、しかも、音をカスタマイズするのが流行っていて、そのためのパーツ市場が盛んと聞いたのは COVID-19 の前だが、今はどうなのだろうか。アジアでヘッドフォンよりもイヤフォンが好まれるのは、電車やバスによる通勤があるからだ、という説があるが、その説からするとオープン・タイプは売れないはずだけれど。

 この国産と中華半々、というのには深い意味もあるのだろうが、国産がすべてケーブル固定で、中華がすべてリケーブル可能というのは興味深い。リケーブルは iBasso MMCX で他は 2pin

 ドライバーはすべてダイナミック。BA ではこの価格ではできない、ということだろうか。final で見ると、BA を使った1番安いのは F3100の2万。ドライバーのサイズは水月雨の6mm から DENON 11.5mm まで。DENON は記事では11.2とあるが、公式サイトでは11.5TFZ も記事では11.2だが、公式サイトでは11.4。単純なミスか、意味があるのか。ドライバー振動板の素材でユニークなのは JVC のウッドドーム。iBasso TFZ がグラフェン、水月雨がベリリウムの、各々コーティング。DENONfinal は発表なし。

 価格は final 3,209円から水月雨の 9,191円まで。6機種合計42,815円也。これはアマゾンで、楽天の最安で買うと41,280円。にポイントが2942着く。これなら、どれか1機種といわず、全部買って、とっかえひっかえ、使う環境、聴く音楽に合わせて使うのも面白いだろう。それに、野村氏の記述と自分の聞え方を比べると、評論家がこう書いているときは、自分にはこう聞えるだろうという見当もつくようになる。少なくとも野村氏についてはつくようになる。

 中で真先に試したいのはウッドドームだ。ハイエンド・モデルを試そうかと思ったこともあるが、まずこれで試して、自分に合うかどうか、本当にアコースティックの楽器がきちんと、良くではなく、きちんと聞えるか、つまり、生の音に近く聞えるか、試すには格好だ。



##本日のグレイトフル・デッド

 1016日には1966年から1989年まで7本のショウをしている。公式リリースは4本。うち完全版1本。なおこの日はボブ・ウィアの誕生日。ちなみに、最近一緒にやっている John Meyer も同じ誕生日。


1. 1966 Golden Gate Park, San Francisco, CA

 ゴールデン・ゲイト公園の東に伸びたパンハンドルと呼ばれる場所での "Artist's Liberation, Front Free Festival"。ポスターでは15日と2日間のイベントだが、デッドはこの2日目に演奏した。

 ボブ・ウィアは19歳になった。


2. 1970 Irvine Auditorium, University of Pennsylvania, Philadelphia, PA

 会場はペンシルヴァニヤ大学の講堂なのだが、趣旨は Drexel という理工系カレッジの同窓会で、ドレクセル・カレッジがこの講堂を借りていた。会場はペンシルヴァニヤ大学をドロップアウトしながら有名になった建築家によるもので、建物の設計を依頼された時、学生時代にドロップアウトの原因となった同じ設計を提出した。それによって建てられたホールは、大学のホールの中でも最悪の音響特性をもっていた。

 したがって聴衆はほとんどが、ごく普通の、いわゆる「民間人」とその伴侶で、その中に少数のデッドヘッドがはさまれる形。誰が、なぜ、こういう場に当時のデッドを呼んだのか、は興味あるところだ。呼んだ方はあるいはデッドの何たるかを知らないままに呼んだ可能性もある。ショウの間、会場を去る人間が絶えず、途中休憩でどっといなくなった由。音楽もだが、デッドヘッドたちに反発した者も多かったらしい。デッドヘッドがアメリカ社会の隅々にまで拡散するのは、20年後だ。この頃はまだ極めて目立つ、物珍しい存在だったろう。

 ショウそのものはピグペンのショウだった。以上 DeadBase XI Zea Sonnabend のレポートによる。


3. 1974 Winterland Arena, San Francisco, CA

 ツアー休止前のウィンターランド5日連続のショウの初日。

 前半ラストの〈Playing In The Band〉が《The Grateful Dead Movie Sound Track》で、後半2曲目〈Eyes Of The World〉が2014年の《30 Days Of Dead》で、4曲目〈Scarlet Begonias〉が《BEYOND DESCRIPTION》中の《Mars Hotel》のボーナス・トラックで、各々リリースされた。

 この日は公開リハーサルということで、カメラは入っていなかった。むしろリラックスした形で、この日が5日間のベストという声もある。

 中間にレシュとラギンによる Seastone があり、後半はここからシームレスにジャムが始まる形。

 上記3曲、どれも非常に良い演奏。この3曲だけで1時間近いが、いずれも一瞬たりともダレた瞬間がない。映画『イエロー・サブマリン』の中の「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ダイヤモンド」のシーン。ルーシーの姿の輪郭は変わらないまま、その中が千変万化してゆく、あれを思い出す。バンドの形は変わらないまま、音楽は千変万化してゆく。3曲とも一応終る。〈Eyes Of The World〉は3分の2ほどのところで、テープの損傷か、一瞬音がとぎれるところがあり、このために GDMST に入らなかったのかもしれない。


4. 1977 Assembly Center, Louisiana State University, Baton Rouge, LA

 前半2曲目の〈Sugaree〉、前半ラストの〈The Music Never Stopped〉、それにアンコールを除く後半全部が《Road Trips, Vol. 1 No. 2》とそのボーナス・ディスクでリリースされた。

 この年に悪いショウ、否、すばらしくないショウがあったのか、と思われる年だが、これは中でもトップ・クラス。バートン・ホールとその前後、その後のウィンターランドと比べても遜色ない。


5. 1981 Melkweg, Amsterdam, Netherlands

 キャンセルされたフランスのショウの代わりの即席のショウ2日目。デッドが演奏していることが口コミで伝わったらしく、会場は400人がぎゅう詰めとなった。やはり Cindy Peress が前座を努めた。ウィアはステージに登場すると花束を贈られ、聴衆が「ハッピー・バースディ」を歌った。

 親密で、暖かく、リラックスした雰囲気だった由。前半はアコースティック。後半はウィアの舞台で、〈Turn on Your Lovelight〉が1972年5月以来9年ぶり、ピグペンが離れてからは初めて復活。以後はコンスタントに最後までレパートリィの一部だった。トータル349回演奏。回数順では29位。アンコール無し。終演午前2時。以上、DeadBase XI Robert A. Minkin のレポートによる。この時も少数ながら、アメリカから追っかけをしているデッドヘッドがいた。


6. 1988 Bayfront Center, St. Petersburg, FL

 このヴェニュー2日目。後半2、3曲目の〈Victim Or The Crime > Foolish Heart〉が2014年の《30 Days Of Dead》でリリースされた。

 ボブ・ウィアは41歳になり、アンコール前に「ハッピー・バースディ」が歌われた。

 〈Victim Or The Crime〉はジャムがほとんど無い。即興部分も少ない。それでも、ウィアの歌唱だけでもこの演奏は買い。〈Foolish Heart〉では、ガルシアは声を出しにくそうだ。一瞬、声が裏返ったりする。声が出なくなる時もある。切り替わった直後は〈Bertha〉か〈Touch of Grey〉かと思えるが、やがてそれとわかり、ミドランドが特徴的なリフを始める。中間のジャムはすばらしい。ミドランドが見事な鍵盤ワークを聴かせ、ガルシアを盛りたてる。


7. 1989 Meadowlands Arena, East Rutherford, NJ

 このヴェニュー3日連続の最終日。全体が《Nightfall Of Diamonds》としてリリースされた。このタイトルはもちろん〈Dark Star〉の歌詞から。デッドのライブ録音アーカイヴ The Vault からのリリースはどれかの歌の歌詞からつけられることが多い。

 オープナーの〈Picasso Moon〉は東海岸デビュー。後半は〈Dark Star〉に始まり、〈Playing In The Band〉に続き、後にまず〈Dark Star〉が回帰し、最後に PITB が回帰して幕。(ゆ)




yosoys at 11:41|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Diary | ハード