四ツ國日記

宮脇慎太郎 Photographer / solow  http://www.shintaromiyawaki.com

四国村:Japan Blue の世界展

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四国大陸:東かがわの島々

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2016.6.30 

海上のアステロイドベルト。瀬戸の小惑星帯を旅する。【東かがわ市】

香川県東かがわ市。子供の頃、徳島へ向かうには国道11号線を走るしか無く、延々と海沿いをドライブした記憶がある。そんな道も高松自動車道の開通によりすっかり通ることが減り、昔から慣れ親しんだ海沿いの景色からしばらく遠ざかっていた。

香川といえば今年開催されている瀬戸内国際芸術祭2016などの影響から島旅が軽くブーム、ここ香川最東端の地にも数々の離島が存在することは知っていた。しかしほぼ全てが無人島。公共の交通手段が無いため、訪れるハードルは非常に高いものだった。
今回船に同乗させてもらえる機会を得て、今まで行きたくても近寄る事すら出来なかったこれらの島を立て続けに訪れる機会を得た。自然のまま海上に屹立するそれらの島々を紹介したい。

船は大きく四国最北端の庵治の半島を回り込み、大串半島を越えてぐんぐん太陽の登るほうへ進んでいった。風は無く、どこまでも青空が続く春の瀬戸内は本当に気持ちがいい。まず見えて来たのは絹島(上写真)。

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野鳥の巣窟と化していて糞で樹木が真っ白になっている。一種異様な景観に驚きつつも裏側に回り込んだらさらに凄いことに。

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これは「柱状節理」と呼ばれ、1400万年ほど前の玄武岩に水平方向の筋目がいくつも走っているもの。1940年に国の天然記念物に指定されている。

その次にすぐ見えて来たのが丸亀島。その名の通り丸い亀のような島。まるでネバーエンディングストーリーに出て来た全てを知る巨大な亀の賢者モーラ。

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この島には穴があり、伝説では竜が住んでいるとも。

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人を寄せ付けぬ断崖絶壁に見とれながらも船は進む。すぐに小さな双子島が見えて来た。

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海上で仲良く並んでいる。海岸のほど近くには潮が引いたら歩いて渡れるという女郎島が見えて来た。
0630_007猟師さんの姿もちらほら。ここ東かがわはハマチ養殖発祥の地としても有名で、現在も漁業が盛ん。
船の針路上近づかなかったが、遥か遠くにぽつんと島影が。後で調べたら松島だと分かった。

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このあたり一体は讃岐ジオサイトとして有名で、国指定天然記念物のランプロファイヤーと呼ばれる白と黒の地層がダイナミックに続く海岸線が有名。
しかし個人的にイチ押しは今回の旅でどうしても海上から見たかった「引田不整合」だ。引田城山灯台を回り込むと一気に切り倒された直角の岩肌が・・・「おおっ!」思わず声がでる。

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さらに回り込む・・・

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凄い!昔は「俵ころがし」と呼ばれ、お城から俵が転がり落ちるほどの断崖絶壁。この半島は城山と言って今でこそ陸続きになっているが古くは間に海で隔てられ、山頂に引田城があった。海側の岩壁と相まって天然の要塞だったそう。ちょうど源平合戦の頃の屋島のような感じだろうか。

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すぐ近くにはくじらのような通念島

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帰りにはアディダスのマークにそっくりな一子島の近くを通った。

こうして僅かに進むだけでも、絹島から始まる多種多様な島の岩肌の違いはまるで違う惑星のよう。人こそ住んではいないが、東讃の穏やかな海に太古からの自然の姿のまま、圧倒的な個性を持って悠々と浮かぶこれらの島々。彼らにはすっかり護岸工事されてしまった他の多数の瀬戸の島々には無い、凛とした声無き声があるようだった。

確かに一生近づく事すら無い人がほとんどなのだろうが、これらの島に出向き、その存在を知っている人と知らない人ではやはり違う気がする。例えば満月の静かな夜、僕は想像する。アディダスみたいな一子島を。クジラのような通念島を。圧倒的な引田不整合を。そしてこれを書いている夜も、鳥たちの楽園となった絹島では生の営みが続き、丸亀島の洞窟からは竜が顔を覗かせているに違いない。また、会いに行きたい。

コロカル

東京・谷中から香川に移転した
人気店〈旅ベーグル〉の
ふわふわベーグルを追う

NIPPON 47 Beer Spots&Scene!
全国、心地いいビールスポット
vol.030

posted:2016.7.24  from:香川県丸亀市  genre:食・グルメ

〈 この連載・企画は… 〉  その土地ならではの風土や気質、食文化など、地域の魅力を生かし
地元の人たちと一緒につくった特別なビール〈47都道府県の一番搾り〉。
コロカルでは、そのビールをおいしく飲める47都道府県のスポットをリサーチしました。
ビールを片手に、しあわせな時間! さあ、ビールのある旅はいかがですか?

writer profile

Akiko Yamashita

山下亜希子

やました・あきこ●エディター・ライター。広告営業から転身後、旅情報誌の編集・撮影をひとりで担当。近年は、インタビューであらゆる価値観に出会ったり、瀬戸内の島々を旅するように取材したり。島の本『瀬戸の島あるき』、『瀬戸の島旅』ほか。

photographer profile

Shintaro Miyawaki

宮脇慎太郎

みやわき・しんたろう●1981年、香川県高松市生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、出版社、スタジオ勤務を経て独立。大学在学時より国内外への旅を繰り返し2008年、高松に活動の拠点を移す。雑誌、広告、舞台やスポーツ撮影などの分野で活躍中。
http://www.shintaromiyawaki.com

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47都道府県、各地のビールスポットを訪ねます。
香川でコロカルが向かったのは、丸亀市にある〈旅ベーグル〉。

朝と昼に少しずつ焼き上げる、主婦仕込みのベーグル

2016年2月9日、東京の下町・谷中で人気を集めていたベーグル店
〈旅ベーグル〉が、四国の香川県丸亀市に移転。
開店から4か月、すでに即日完売の人気店になったこのお店を探して、
JR丸亀駅から車を走らせることおよそ10分。
田園を眺める住宅街に、コンテナを改装してつくった小さな店舗がありました。

入り組んだ住宅街を入ると、コンテナに板を張ったキューブ形のお店が見えてきます。

訪れたのは昼の営業が始まる30分前。
小さな看板が置かれたお店の前にはオープンを待つお客さんが次々と訪れていました。

店内に並ぶ焼きたてのベーグル。全部で30種類くらいあるうち、常時8~10種類をお店に出しています。

お店の中では、焼き上がったばかりのベーグルを
店主の松村純也さんが手際よく並べています。
湯気とともに立ちこめる香ばしいにおい。

丁寧に成形したベーグルをオーブンに入れる松村さん。

「季節やその日の食材に応じて、いろいろなベーグルをつくっています。
ミキサーや道具類は家庭用なので、一度にたくさんつくれないんです」

なぜ、行列ができるほど人気なのに、
わざわざ家庭用の道具で少量ずつつくるのでしょうか。
それには、松村さんのベーグルづくりのルーツに理由がありました。

もともとベーグルが好きで、専門店をオープンするのが夢だった松村さん。
よりおいしいベーグルをつくりたい、と毎日のようにインターネットでレシピを探し、
独学で試作する過程を自身のブログで公開。
いつしか、料理上手の主婦たちがブログにベーグルづくりのコツを
書き込んでくれるようになったそうです。

粗熱がとれたベーグルを素早く袋詰めしていきます。「ベーグルは冷凍すれば2週間、そのままの場合は翌日までに食べてほしい」とのこと。

「ブログを通じて知り合ったので顔も本名も知りませんが、
とてもためになるアドバイスをくれる主婦友だちが50人近くいました。
みなさん、本当に研究熱心で料理上手。
8年前の2月9日に東京で初めてベーグル店をオープンしたときは、
ブログ友だちの主婦のみなさんが全国各地から買いにきてくれたんです。
主婦のみなさんからは、家庭用の道具を使ったベーグルのつくり方を教わったので、
うちでは当たり前のように家庭用のミキサーで捏ねて、
手作業で成形し、そして小さなオーブンで焼いています」

「僕のベーグルは、主婦仕込みなんです」と話す松村さん。

一度にたくさんは焼けないけれど、お客さんはたくさんやってきます。
だから、営業時間を朝と昼に分けて、できるだけ多くのお客さんに
おいしいベーグルを届けられるようにしているそうです。

昼の営業が始まるやいなや、小さなお店にお客さんが続々とやってきて大忙し!

すっかり丸亀の人気店になった旅ベーグル。
でもなぜ、東京からこの地に拠点を移そうと思ったのでしょうか……?
その理由は、香川の“おせっかい文化”にありました。

一家を引き寄せた、香川の“おせっかい文化”

東京の下町で7年のあいだベーグルを焼き続けてきた旅ベーグルが、
なぜ香川県に移転したのでしょうか。

「香川は妻の故郷なので、年に1度のペースで家族で帰省していて、
ゆくゆくは移住できたらいいなと、ぼんやり考えていたんです。
そのうち、東京のお店に香川の知人が来てくれたり、友人が香川に移住したり、
なにかと香川にご縁ができ始めたのです。気がつけば、僕もその友人たちから
『いつ香川に帰ってくるん?』と誘われるようになりました」

お店の建設は、「いつ香川に帰ってくるん?」と何度も移住を勧めてくれた香川の友人が手がけたそうです。

最初は、「香川の人は、おせっかいだなぁ」と思っていたと言う松村さん。
しかし、娘さんが1歳になった2015年から、育児のために
よりよい環境を整えたいと考えるようになりました。
そうして2016年1月、ついに妻の育美さんが生まれ育った
丸亀市に引っ越すことになりました。

お店は住宅街の奥まった場所にあるため、路地の曲がり角にさりげなく看板がかけられています。

「香川に来て、地元でいろいろな野菜や魚がとれることを知り、とても驚きました。
東京では香川の野菜はなかなか手に入りません。
逆を言えば、香川では地産地消が当たり前なのですね。
身近でとれたものを新鮮なうちに食べられるのは、とても贅沢だと思います。
また、水や空気が変わったことでベーグルの発酵の仕方が変わり、
よりおいしくなったと思います」

そう話す松村さんは、ただいま香川の野菜を使った新メニューを研究中。

クランベリーとミントを合わせるなど、ハーブが香るベーグルが人気です。

ビールにさわやかな余韻を残す、スパイスの香り豊かなベーグル

焼きたてのオレンジピール。

ベーグルといえばもっちりとしていて噛み応えがあるものを想像しますが、
旅ベーグルのベーグルは、表面がカリッと香ばしく中はふわふわの口当たり。
ご高齢の方や小さなお子さんがいらっしゃるお客さんも多く、
そんな常連さんの好みを聞いていくうちに、ソフトな食感にたどり着いたそうです。
やさしい食感と豊富なフィリングに魅了され、
今日も県内外から多くのお客さんが訪れます。
なかでも、旅ベーグルらしいのが、独自ブレンドのスパイスやハーブを使ったベーグル。

スパイスやナッツ、白ごまをミックスした香り高い〈デュカ〉(220円)。

「スパイスの風味が、ビールに合うんですよ」と教えてもらったのは、〈デュカ〉。
デュカとは、モロッコやエジプトなどの南中東で使われるスパイスミックスのこと。
クミン、フェンネル、コリアンダーを基本に、
地域や家庭ごとに好みのスパイスをブレンドしてつくるのだそうです。
味見をしようと手でちぎってみると、まるでインド料理店で食べる
カレーのような香りがふわ~んと漂ってきました。

まだ温かいベーグルは表面カリッ、中はふわふわ。まずはさわやかな香りを楽しみます。

その香りごと流し込むようにビールを飲むと、なんともさわやかな後味。
旅ベーグルのデュカには、アーモンドや白ゴマがブレンドされていて、
その香ばしさがますますビールに合います。

仕事終わりに目の前の田園風景を眺めながら、ビールを楽しむこともあるそうです。

次に食べたのは、〈枝豆とオニオン&旅ザター〉(220円)。
これは、名前を見ただけでビールに合いそう。
〈旅ザター〉とは旅ベーグルオリジナルのスパイスミックスのこと。
外出先に携帯して、さまざまな料理にさりげなく振りかけるためのスパイスとして、
松村さんがブレンドしました。
やわらかい食感とともに、鼻の奥をスーッと抜けていく
スパイスの香りがくすぐったくて、思わずビールがすすみます。

〈旅ザター〉(550円)は、店内で販売しています。

お店が移転オープンして以来、香川での生活にもすっかり慣れてきたようですが、
だからこそあえて2か月に1度は東京を訪れるという松村さん一家。

「東京に住んでいたころは、外を出歩くことがほとんどなかったのですが、
香川で暮らすようになってから、東京に行くときは
訪れたいところを効率的に回っています。
香川にいるときは、もっぱらお店にいます。
窓の向こうの日々うつろう景色を見ていると、香川暮らしはまったく飽きませんね」

この窓越しに撮った風景写真をブログにアップするのが松村さんの日課。

大きな「ましかく窓」の向こうには、
つい最近苗が植えられたばかりの水田が広がっていました。
この風景が、これから目の覚めるような新緑に変わり、やがて黄金色になる。
そのころにはきっと、香川産の野菜を使った新しいベーグルが
お目見えしているかもしれません。


information

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旅ベーグル

住所:香川県丸亀市中津町979-1

TEL:0877-43-2341

営業時間:7:00~、13:00~(いずれも売り切れ次第一時閉店)

定休日:日曜日・月曜日(変更の場合あり)

http://www.tabibagel.net/

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