四ツ國日記

宮脇慎太郎 Photographer / solow  http://www.shintaromiyawaki.com

IKUNAS vol.3


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IKUNAS  vol.3全国の書店で好評発売中です。
今回は表紙から巻頭グラビア諸々までかなり係わらせて頂きました。
是非手に取ってみてみてください。



旅ってなんだろう。
「人が旅をする目的は、到着ではない。
旅をすることそのものが旅なのだ」
ドイツの劇作家・ゲーテは言いました。
ある人にとって
旅とはまだ見ぬ場所を訪れること。
また別の人にとって
旅とは想像の世界に身を委ねること。
そのまた別の人にとって
旅とは、人生そのもの。

金刀比羅宮

次元の狭間で

今日から、こんぴらかぶれ

東の松平 西の京極

徒然の庭歩き

工房をたずねて - やきもの工房onuma -

手のひらサイズの鬼瓦たち

観光列車でつむぐStory

伊予灘ものがたり

美をつくる湯のはなし

IKUNAS SELECTION

四国の宿

我が家の郷土料理

至福のMenu Vol.1

オリーブと出会った豚を食す

つくり続けるということ

ものづくりの現場から

Pleasure Trip in SHIKOKU Vol.4

秋の塩江で楽しむ 大人のアウトドア

ほか






四国村:Japan Blue の世界展

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四国大陸:東かがわの島々

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2016.6.30 

海上のアステロイドベルト。瀬戸の小惑星帯を旅する。【東かがわ市】

香川県東かがわ市。子供の頃、徳島へ向かうには国道11号線を走るしか無く、延々と海沿いをドライブした記憶がある。そんな道も高松自動車道の開通によりすっかり通ることが減り、昔から慣れ親しんだ海沿いの景色からしばらく遠ざかっていた。

香川といえば今年開催されている瀬戸内国際芸術祭2016などの影響から島旅が軽くブーム、ここ香川最東端の地にも数々の離島が存在することは知っていた。しかしほぼ全てが無人島。公共の交通手段が無いため、訪れるハードルは非常に高いものだった。
今回船に同乗させてもらえる機会を得て、今まで行きたくても近寄る事すら出来なかったこれらの島を立て続けに訪れる機会を得た。自然のまま海上に屹立するそれらの島々を紹介したい。

船は大きく四国最北端の庵治の半島を回り込み、大串半島を越えてぐんぐん太陽の登るほうへ進んでいった。風は無く、どこまでも青空が続く春の瀬戸内は本当に気持ちがいい。まず見えて来たのは絹島(上写真)。

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野鳥の巣窟と化していて糞で樹木が真っ白になっている。一種異様な景観に驚きつつも裏側に回り込んだらさらに凄いことに。

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これは「柱状節理」と呼ばれ、1400万年ほど前の玄武岩に水平方向の筋目がいくつも走っているもの。1940年に国の天然記念物に指定されている。

その次にすぐ見えて来たのが丸亀島。その名の通り丸い亀のような島。まるでネバーエンディングストーリーに出て来た全てを知る巨大な亀の賢者モーラ。

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この島には穴があり、伝説では竜が住んでいるとも。

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人を寄せ付けぬ断崖絶壁に見とれながらも船は進む。すぐに小さな双子島が見えて来た。

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海上で仲良く並んでいる。海岸のほど近くには潮が引いたら歩いて渡れるという女郎島が見えて来た。
0630_007猟師さんの姿もちらほら。ここ東かがわはハマチ養殖発祥の地としても有名で、現在も漁業が盛ん。
船の針路上近づかなかったが、遥か遠くにぽつんと島影が。後で調べたら松島だと分かった。

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このあたり一体は讃岐ジオサイトとして有名で、国指定天然記念物のランプロファイヤーと呼ばれる白と黒の地層がダイナミックに続く海岸線が有名。
しかし個人的にイチ押しは今回の旅でどうしても海上から見たかった「引田不整合」だ。引田城山灯台を回り込むと一気に切り倒された直角の岩肌が・・・「おおっ!」思わず声がでる。

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さらに回り込む・・・

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凄い!昔は「俵ころがし」と呼ばれ、お城から俵が転がり落ちるほどの断崖絶壁。この半島は城山と言って今でこそ陸続きになっているが古くは間に海で隔てられ、山頂に引田城があった。海側の岩壁と相まって天然の要塞だったそう。ちょうど源平合戦の頃の屋島のような感じだろうか。

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すぐ近くにはくじらのような通念島

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帰りにはアディダスのマークにそっくりな一子島の近くを通った。

こうして僅かに進むだけでも、絹島から始まる多種多様な島の岩肌の違いはまるで違う惑星のよう。人こそ住んではいないが、東讃の穏やかな海に太古からの自然の姿のまま、圧倒的な個性を持って悠々と浮かぶこれらの島々。彼らにはすっかり護岸工事されてしまった他の多数の瀬戸の島々には無い、凛とした声無き声があるようだった。

確かに一生近づく事すら無い人がほとんどなのだろうが、これらの島に出向き、その存在を知っている人と知らない人ではやはり違う気がする。例えば満月の静かな夜、僕は想像する。アディダスみたいな一子島を。クジラのような通念島を。圧倒的な引田不整合を。そしてこれを書いている夜も、鳥たちの楽園となった絹島では生の営みが続き、丸亀島の洞窟からは竜が顔を覗かせているに違いない。また、会いに行きたい。

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