夏と海。これほど最強の相性を持つ漢字の組み合わせを知らない。
コハルはいつも風呂場などでは水を怖がる、でも海では何故か大丈夫。
大河なんかは名前の通り、ここぞとばかりに水を得た魚状態で暴れまわる。
こっから蛇足・・
今年は原発事故の影響で関東は海の人気が無いらしいです。そう聞くとより目の前の瀬戸内海が愛しくなるのが人情、本当に感謝して遊ばせてもらいました。海を見るといつも思い出す話があります。
一昨日奄美大島で聞いた『ガイアシンフォニー』龍村仁さんの話。
「ある島に伝説で神の住む浜と呼ばれる美しい浜があった。そこでは石も魚や植物も、何も取ってはならぬという言い伝えがある。そこに踏み入れれるのは一年に一度のお祭りの時だけ。ある時代、開発の波がそこにも押し寄せオーシャンビューのホテルが作られることに。結果、建物が建つとまず風が変わった。風が変わると砂浜の地形が変わり、そこに住んでいた動植物もいなくなってしまった。微生物がいなくなると真っ白だった砂浜は汚れ、水温が変わるとサンゴも死滅した。
一目見て美しいと思う自然は必ず絶妙な調和の上に成り立っており、どれか一角でも崩すと全てが壊れてしまう。そしてそれは一度失われたら二度と元には戻らない。今回見たら奄美も大分開発が進んでいる様子、皆が口を揃えて言う本土並みにというその意識を、まずは変えるべきではないか?都会の真似をしてもしょうがないのではないか?奄美大島にはここにしかないよさがある。」
その場にいた奄美の役所の人間は何も言い返せませんでした。それを聞いた時に愕然としたのを覚えています。今目の前の自然がどれほど繊細で複雑な関係の上に成り立っているか。さらには僕達が古い風習や、迷信だと言って切り捨ててきた伝説や言い伝えには、理論で無く感覚で理解された知恵がつまっていたのだと言う事。日本にもネイティブの長老達の教えはあったはずなのだと言う事・・・
壊され、疲弊した自然がかろうじて残った地球に生きることになる子供たちを見て、多感なこの時期に少しでも多くの本物に触れさせたいという気持ちは強くあります。
しかしそれでも海は凄い!よくよく考えたら地球の水は全て繋がっていて、山に降った雨水は浄も不浄も一切を飲み込み、大海へと注ぎこみます。自然人間の開発の前にあまりに無力で繊細ではあるが、しかしそれ以上の理解を上回った凄い力を秘めていると思う。
数々の汚れが混じりながらも、今なお保つ場所では透明度を保っているこの浄化力の凄さ、人間の力ウンヌンなどと改めて感じ入ってしまう。
多謝!