四ツ國日記

宮脇慎太郎 Photographer / solow  http://www.shintaromiyawaki.com

曙光

曙光の記憶 vol.23 + 祖谷での今福龍太さんを招いてのイベント

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登山道になんとか戻る事ができ、無心に頂上を目指し歩いていると突如視界が開けた。
それまでの樺の森が途切れ、苔むした白い石が転がる。
森林限界を越えたのだ。
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風景はすぐに見渡す限りの笹尾根になった。
下界では雨が降ってるのか、雲の中にいるのか。視界はほぼゼロに近く幻想的な山容はまるであの世。
笹尾根にかろうじてつけられた人が一人通れる幅の細い道を歩いているとポツポツと雨が降って来た。
急いでザックからレインウェアを取り出す。一時的にカメラもしまおうかと思った矢先、視界の先に巨大な岩の塊が見えた。


つづく

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※ここから告知※

写真集「曙光」の帯に推薦文を寄せてくださった人類学者今福龍太さんを祖谷にお招きし、氏の新刊『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』のトークイベントを行います。以下詳細。

荘厳な山霧の里である祖谷から、ソローの精神を引き継いでいくこと。現代において、これほど大切な行為はない。木々のはざまを流れる俊敏な霧を追いかけて森を逍遥する。すべてが見えていないからこそ、霧の果てにある奥義の存在が確信される。すべてが暴れていないからこそ、探究の情熱がかきたてられる。炭焼き人や樵の残した小径、かすかな獣道の痕跡が、私たちの歩行の道しるべだ。下界の人間たちが通い慣れた「公道」を捨てて「古き道」をあらたに蘇らせること。ソローは私たちに「批判」のありかを教え、「想像力」の飛躍をうながし、行動と思考とが不可分に一体化した永遠の「学び」の道を指し示してくれる。

 ソロー199歳の誕生日の前夜、この稀有なる自然哲学者にして無私の遊歩者の教えに耳をかたむけてみよう。私たちの未来の「学び舎」の可能性を、〈祖谷〉という21世紀のウォールデンの森の傍らで展望してみよう。

ーーーーーー

この度、世界的名著「ウォールデン 森の生活」の著者である "森の哲人" ヘンリー・D・ソローの評論本『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(みすず書房)を刊行される文化人類学者の今福龍太さんをお迎えし、「野生の学び舎」をめぐるトークと、日付をまたいでのソロー生誕199年の宴(翌7月12日がソローの誕生日)を開催いたします。
※ 当日はこの本の先行販売もあります。

◇ 日時
2016年7月11日(月)18:00〜

◇ 場所
なこち LIFE SHARE COTTAGE(徳島県三好市東祖谷落合)
地図→ http://bit.ly/1Qabny0

◇ 参加費
1,000円

◇ 参加方法
事前に下記連絡先宛に予約をお願いします。
Email:info.nakochi@gmail.com
TEL 090-9831-7522(なこち 稲盛)

◇ 食事と宿泊について
当日は、食事とお飲み物を準備いたしますが、参加者の方にお一人1品ずつ持ち込みをして頂けるとありがたいです。盛大にソロー生誕199年を祝いましょう。また、宴のあとはそのまま宿泊ができます。(宿泊希望者は寝袋等を持込み頂くと確実に寝床を確保できます)

◇ 主催
なこち LIFE SHARE COTTAGE × Bookcafe solow

なこち LIFE SHARE COTTAGE
http://nakochi.site44.com/
Bookcafe solow
https://www.facebook.com/cafesolow/

ーーーーー

<先行販売>
今福龍太『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(みすず書房)特別予価¥3,000

「知識の光はときに過剰である。そもそも日中の太陽の光は岩石や金属の組織を破壊させてしまうので、それらは夜の闇によってようやくみずからをもとの状態に回復させている。同じように、文化もときに過剰な理性の光によって破壊されることがある。だからこそ人間には夜の闇が必要なのだ。啓蒙の光を相対化し、闇を否定的な無知や蒙昧から解放するための夜が。(……)ソローは、人間が耕作されない土地、すなわち文化にとっての夜を持つことの大切さを強調した。その夜から、その霧につつまれた森のはざまから、野生の知が曙光とともに立ち上がることを信じた。目覚めようと決意した人間によって、夜闇の霧から立ち上がろうとする夜明けの知性──これこそが、ソローの知性の原風景であった。」(本文より)

※イベント終了後、高松発のアイリッシュバンド中田組によるアイリッシュミュージックのLIVEあり。
団長によるソロー「森の生活」の部分朗読も。サンキューキャンドルによるプチライトアップもあります。






 

曙光の記憶 vol.22

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原生林と霧の中、道無き道を尾根に沿ってとにかく山頂を目指す。
すると突如風が吹いて来てみるみるうちに霧が晴れて行く。

光差す方向を見るとつがいの鹿がいた。まるでもののけ姫のワンシーンのよう。
こっちを見ている。お互いどのくらい見つめ合っただろうか。
一瞬かもしれないし、10秒くらいかもしれない。
時間が止まったようだった。

「ピィーッ!」っと一声鳴くと、あっという間に視界から走り去っていってしまった。
急いで走り去った方へ向かうと、なんと!そこには登山道が。

どうやら遭難は免れたようだった。蛇に惑わされ、鹿に助けられて。
しかし感慨に耽る暇も無かった。日は傾いている、残り時間は少ない。
ペースを上げて踏み固められた道を歩き出した。
目指すは山頂、ただ一つ。






曙光の記憶 vol.21

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曙光の写真集の中でここの見開きだけ写真4枚組で構成されています。
よく何故ですか?と聞かれるのだけれど、理由は簡単。本当にこの時森で迷ってしまったから。
読者の方にも圧倒的な密度の森と霧を感じてもらいたかった。

この山は徳島県第2の高峰である三嶺。百名山にも数えられ、知名度の高い剣山と比べてマイナーな山。
しかしマイナーだからこそ人の手のあまり入っていない原生林が残っている。

最初は登山道を歩いていたはずだったが、写真撮影に夢中になっているといつの間にかその道を見失っていた。すると周囲に段々と霧が立ち込めてきて、当たりが急速に暗くなって来た。

最初はなんとかなるかとタカをくくっていたが、段々とそれは焦りに変わる。なんとか元来た道へ戻れないかと少しでも高い方へ、道無き道を斜面に靴のエッジを差し込むように体を固定しながら進む。
 
どれだけ歩いたか分からないが、周囲をどれだけ見回しても人の姿は皆無。ここに来てマイナーな山だったことがあだとなるとは。まだ山頂までも辿り着いておらず、日が暮れるまでに下山できるかどうかも際どくなってきた。

その時、歩き続けた森の様相が変わる。登山開始からずっと杉の植林の森だったものが、樺の木が混じった原生林になってきたのだ。


つづく
 

曙光プロジェクション用スライドショー



台湾の写真展トークイベントでオープニングに流した映像です。音楽はChoux!
 

台湾写真館、曙光トークイベントの様子。

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