「暴れる茶碗 笑う酒器」のお知らせ

2018年1月11日(木)

二十四節気「小寒」七十二候「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」

明けましてお目出度う御座います。
昨年中は何かとお世話になりました。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

さて長い年末年始休館を経て悠遊舎は漸く始動致します。
と言いながら、
冬眠しながらもちょこちょこ細かい仕事はずっと続けていましたが…

明日より開催の「暴れる茶碗 笑う酒器」は、
悠遊舎としても久し振りの開催となる茶盌と酒器の作品展です。
随分前になりますが自分も習いに通っていたこともある茶道、
現代生活の中でなかなか触れる機会の少なくなって来た茶の世界も、
知れば知るほど趣のある深い世界だということが分かって来ます。
心落ち着けて静かに自分の内面世界を振り返る機会の少ない日々に、
ほんの少しですが、ゆったりとした時間の流れを感じる時間をくれる、
そこが茶の魅力だと思います。
今回は4人の作家に土と硝子で茶碗と酒器を創って頂きました。
土の持つ豪放な魅力と硝子の透明で繊細な表情をお楽しみください。

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稲吉オサム
1976 愛知県に生まれる
2002 瀬戸窯業技術専門校 修了
2008 第8回 国際陶磁器フェスティバル美濃 入選
2009 第29回 長三賞現代陶芸展 入選
2012 JORDAN SCHNIZER美術館 収蔵
2015 第44回 長三賞常滑陶業展 長三賞
2016 京都法然院 茶盌収蔵
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 自らの手で土を掘り、釉薬、原料等の配合し陶器の素材を最大限に活かし少しでもイメージに近付けるよう試行錯誤を繰り返し、伝統を踏まえ現代の生活に適う器を作れる様、陶技研究し研鑽に励んでおります。180113_inayoshi_works_02


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奥島圭二
1977 滋賀県に生まれる
2000 立命館大学産業社会学部卒業
2002 富山ガラス造形研究所造形科修了
2010 滋賀県高島市にて硝子造形作家として独立
    Glass Craft Triennale 入選 
2011 日本クラフト展 入選 
2012 テーブルウェア大賞展  審査員イワタルリ賞 
2013 「Art from the Lakes 滋賀県ミシガン州美術交流展」(Michigan US) 
    「江原道江陵巿滋賀県高島市美術交流展」(韓国江陵) 
2016 ART OSAKA
    伊丹国際クラフト展 入選
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 繊細さと強さを併せ持つ妖艶な作品を作りたいと思っています。
 硝子の持つ繊細で危うい美しさに加え、金属や漆に対し僕自身が感じている独特な強さを重ね合わせることでその想いを実現出来るのではないか?
 また今回のテーマを意識して、暴れ笑うような力強くも柔らかい作品を作ってみました。
 常に変化をしながら硝子という素材の可能性に挑み続けたいと考えています。180113_okushima_works_03


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小沢慶都
1993 愛知県に生まれる
2016 名古屋造形大学陶芸コース 卒業
    瀬戸市新世紀工芸館 入館(2018年修了予定)

 この生き地獄の中の一瞬の救いになれればと思い制作しています。180113_kozawa_works_02
180113_kozawa_works_03


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西垣 聡
1984 京都府に生まれる
2011 富山ガラス造形研究所造形科 卒業
    第4回 現代ガラス大賞展 富山 入選
2011 富山ガラス造形研究所 助手(〜2014年)
2015 金沢市工芸展 金沢市工芸協会会長奨励賞
2016 国際ガラス展・金沢 2016 入選
2017 金沢卯辰山工芸工房 修了
    富山県南砺市にて「studio SHICHI」を設立
180113_nishigaki_works_03

 ガラスにしか無い表情、ガラスだからこそ出来る表現を意識し、ガラスという素材の新たな魅力を私の作品を通して発見出来ればと思い制作しています。180113_nishigaki_works_02


会期は1月24日(水)まで、木曜、金曜休館/10時〜18時です。
この機会に是非、御高覧ください。

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悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
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「jewelleryの十二月 2017」のお知らせ

2017年12月8日(金)

二十四節気「大雪」七十二候「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)」

今年も残すところあと20日あまり、
師走の気忙しさの中で走り回っているばかりの毎日ですが、
ゆっくりとこの1年を振り返る時間を少しでも持ちたいと思います。
そしてまた新しく迎える年へ希望を繋いで行けるようにしたいものです。

さて明日より今年最後の作品展、「jewelleryの十二月 2017」が始まります。
今年は毎年お願いしているジュエリー作家、
井上陽介氏と長井一馬氏の二人展という形で実現しました。
二人は御覧の通り全く異なった個性を持っています。

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華やかでエレガントなジュエリーを制作している井上陽介氏は、
何気なくあらゆる難しい技法を駆使し、
他の作家ではなかなか真似の出来ない洗練された作品を制作しています。
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その作風は多種多様でありながら職人気質のかちっとした仕事からは、
井上陽介氏だからこそのデザインを感じることが出来ます。
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流れるような曲線や精確な直線の連なりによるグラデーションなど、
そのフォルムの完成度にこそ井上陽介氏の真髄はあります。
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一方で長井一馬氏の創り出すジュエリーは、
身に着けること以上にコレクションすることを目的とするかのように、
一点一点を大事にしまっておきたくなる。
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真夜中に一人こっそりと作品を眺めてニヤニヤしてしまうような、
そんな長井一馬氏独特の少し毒を含んだ世界観があります。
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ジュエリーと言えば女性の専売特許のように思われがちですが、
長井一馬氏の作品はそんなことはお構い無しに、
私たちを惹きつける魔力に溢れています。
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171209_nagai_works_05

会期は12月20日(水)まで、木曜、金曜休館/10時〜18時です。
尚、12月16日(土)には井上陽介氏が在廊致します。
この機会に是非、御高覧ください。

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名古屋出張

2017年11月20日(月)

二十四節気「立冬」七十二候「金盞香(きんせんかさく)」

11月も半ばを迎え、冬の到来を予感させる寒い毎日が続いています。
ギャラリーの倉庫に灯油も買い置きし、
冬に備えて万全の体制を整えなければなりません。
と言う程の大袈裟なことでも有りませんが…

さて先週の金曜、11月17日に名古屋へ行って参りました。
名古屋へ行くのは久し振りのこと、
名古屋駅前にはよく高速バスの乗り降りで出掛けますが、
市街地を歩くのは本当に久し振り、
年の瀬を前に華やかに飾られたウィンドウやらネオンやらを見るだけで、
心躍ってしまうのはやはりミーハーだからなんでしょうか…f^_^;)

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先ずはJR名古屋高島屋にて開催されている「水晶と鹿 土屋仁応展」を観に。
土屋仁応氏は東京藝術大学出身の彫刻家で、
現在、非常に注目されている作家の一人です。
実は土屋氏の動物たちの眼を硝子で制作しているのが田中福男氏で、
ボロシリケイトガラスの透明感のある眼が、
動物たちの眼差しに非常にぴったりなのですね。
田中氏は以前より悠遊舎ぎゃらりぃにて御紹介しており、
その縁もあって今回の作品展を訪問しました。
土屋氏の作品は昨年、東京にて開催された作品展を拝見してから2回目、
今回は小品が中心でしたが、
作品の醸し出す柔らかな生命の営みに心洗われる思いでした。
作品展は明日まで開催しています。
宜しければ是非、足をお運びください。
因みに田中福男氏には今週末から開催の、
「KOGEI Art Fair Kanazawa 2017」にも出品して頂きますので、
楽しみにお待ち頂ければ幸いです。

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その後、栄に出向き愛知県美術館で開催されていた、
「長沢芦雪展 京のエンターテイナー」の観覧です。
こちらは行こうか迷っていたのですが、
ギャラリーにいらしたお客様の「めっちゃ癒されるよ〜」の言葉に促されて、
行くことを決めました。
お客様の言葉通り、とてもとても心温まる作品でした。
可愛らしい犬や猿、牛、鳥たちが生き生きと描かれ、
長沢芦雪の暖かい眼差しを感じられる作品ばかりでした。
虎や龍なども長沢氏の手に掛かると何となくユルイ表情になるんですね。
美術館と言うと何となく畏まらないといけないように思っている人もいますが、
長沢氏の作品はまさに"エンターテイナー"に相応しく、
愉快な気分にさせてくれる作品でした。
そう言えば偶然にも、
いつも名古屋から通って頂くお客様に美術館でばったりお会いしたりして、
そう言う意味でもわざわざ名古屋まで出てきて良かったな〜と思いました。

その日は少し仕事が溜まっていたので何処にも寄らずにそのまま直帰しました。

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「KOGEI Art Fair Kanazawa 2017」のお知らせ

2017年11月18日(土)

二十四節気「立冬」七十二候「金盞香(きんせんかさく)」

昨夜から雨がずっと振り続けています。
この時間になって漸く少し雨も上がりましたが、
今日はさすがに冬の到来を感じずには居られない寒い一日でした。
それでも世間は忙しく動いています。
17時頃に灯油を買いに近くのガソリンスタンドへ行く道すがら、
夕闇の中を沢山のクルマが列をなして家路を急いでおり、
また遠くに見えるショッピングセンターではネオンが明るく輝いていて、
感傷に浸ってる場合ではないな〜としみじみ思うのでした。

さて11月24日(金)〜26日(日)、金沢にてアートフェアが開催されます。
悠遊舎ぎゃらりぃも出展致します。
この「KOGEI Art Fair Kanazawa 2017」は初めて金沢で開催され、
また工芸に特化したアートフェアとしても日本では初めてのことと思います。
悠遊舎ぎゃらりぃとしても今まで名古屋、神戸、東京と、
様々なアートフェアに出展して来ましたが、
工芸に特化したアートフェアは初めてと言うこともあり、
とても楽しみにしています。
171124_kafk_dm_01

悠遊舎ぎゃらりぃの出展概要は下記の通りです。

会場:KUMU金沢 -SHARE HOTELS-
部屋:410号室
会期:11月24日(金)/13時〜18時(招待者限定)
   11月25日(土)/11時〜19時(一般公開)
   11月26日(日)/11時〜18時(一般公開)
作家:陶芸→浅野 哲、増原嘉央理
   硝子→川北友果、田中福男
   彫金→石井雄次
   金工→光本岳士
在廊:11月24日(金)→石井雄次、川北友果、田中福男、光本岳士
   11月25日(土)→石井雄次、田中福男、光本岳士
   11月26日(日)→浅野 哲、石井雄次
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今回を機にさらに日本の工芸が飛躍することを心から願っています。
もし宜しければ是非、足をお運びください。
金沢でお会い出来ることを楽しみにしております。

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悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
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大阪出張

2017年11月15日(水)

 二十四節気「立冬」七十二候「地始凍(ちはじめてこおる)」

 昨日はずっと雨、気温も15度ほどにしか届かなかったので、さすがにワイシャツ1枚では寒かったのですが、着替えるのも面倒なので仕事終わりまでは痩せ我慢で頑張りました。ついこの間まで風邪をひいていたので暫くはぶり返すことも無いでしょう→ホントか?
 今朝になって清々しい好天に恵まれてはいますが、その分だけ放射冷却で寒々しい気分に苛まれています。そろそろ箪笥からセーターを引っ張り出さないといけませんね。

 さてこちらもやはり少し前のお話ですが大阪へ出張に行って参りました。今回は珍しく1泊することにしました。と言うのもお会いする予定の作家さんが3名いらしたので、日帰りはちょっと厳しいな〜と言う判断です。普段は日帰りでも十分に余裕があるのですけれどもね。

 10月29日(日)、名古屋駅から高速バスに乗り大阪駅に着いたのは13時少し前のこと。その日は季節外れの大型台風が近付いていて空は荒れ模様、然程強い雨が降っていた訳ではなかったけれど、それでも不穏な空気が漂っていました。
 空中庭園の下でバスを降りて先ずはホテルを目指します。徒歩で15分ほど、風もそんなに強くなく安堵していたのですが、G FRONT 大阪辺りまで来た時から急に強く吹き出して傘の意味があまり無くなりました。不覚にも布のスニーカーを履いて行ったので、たった数分の間に雨が靴の中にまで浸透して来て、歩く度に靴の中が水溜りになっていく様子がよく伝わって来ました。それでもめげずにホテルに辿り着いたところで告げられた一言、
「チェックインは15時からです」
「(-_-;)」
分かってはいたのですが、やはりちょっと凹みました。取り敢えず梅田駅前の商店街のアーケードに避難して、近くにあった立ち食い蕎麦で腹拵え。最近はあまり脂っこい物は受け付けなくなっているので蕎麦やら饂飩やらを優先的に選ぶ癖がついています。その後、15時まではまだまだ時間があったので近くのにしむら珈琲店にて時間を潰します。
 15時少し前に改めてホテルに行き漸く部屋に入ることが出来ました。
 早速、靴を脱いで中敷まで外してドライヤーで乾かすこと30分以上。火事にならないように気を付けながらある程度乾かすことが出来ました。少し中敷が高熱の所為で歪んでしまったのは御愛嬌です。50年以上生きて来てドライヤーで靴を乾かす経験は初めてのこと、幾つになっても初めての経験に感動する心は忘れてはいけませんね。
 因みにこの日の夜に作家さんとお会いすることになっていたのですが、作家さんがどうしても抜けられない仕事が入ってしまったために明日の午前中に変更、お陰でその日は予定が空いてしまったので、急遽、大阪在住の友人と待ち合わせることになりました。
 大阪は20代の頃に頻繁に遊びに行っていた街、大阪は食べるものも美味しく、あの葱焼きを初めて食べた時の感動は今でも忘れません。その日は食べませんでしたが…

 話は変わって翌朝、台風は何事もなく通り過ぎ、10時前にホテルをチェックアウトして少し強い風が吹く中を向かったのは大阪駅前のカフェ「喫茶館 キーフェル」、ここで永冨友海氏と待ち合わせです。永冨氏は山口県出身、大阪芸術大学で陶芸を学んだ後、現在は大阪市内で働きながら陶芸を続けています。
 永冨氏の創り出す陶のオブジェ、大きなコンポートのような器に土の花びらを敷き詰めた作品は、生命の泉が湧き出るようにエネルギーに満ち溢れています。コツコツと緻密な作業を繰り返し輪廻の根源を極めるような作風からは、宗教的なメッセージさえ聞こえてくるようです。
 2018年2月開催の「土ノ言ノ葉」に出品して頂く予定なので楽しみにお待ちください。

 その後、JRで向かったのは茨木駅、そこからさらに徒歩で25分ほどのところにお住いの梅本依里氏の工房です。梅本依里氏も大阪芸術大学出身、その後、石川県金沢市の卯辰山工芸工房を卒業した陶芸家です。
 梅本氏の作品を初めて知ったのは今から5〜6年ほど前に開催された硝子作家さんとの二人展のDMでした。たまたま何処かのギャラリーか美術館か別の作家さんの工房にDMが置いてあったのを見つけて、ずっと気になっていた作家さんなのです。ただ当時は連絡先なども分からず、またオブジェのような作品展を開催することもなかったので、ずっとそのまま放置していたのですが、それでもDMは大切に保管していて、この春に漸くFacebookで繋がることが出来、悠遊舎ぎゃらりぃで御紹介出来ることになりました。
 梅本氏の作風は兎に角カラフルでポップ、見ているだけで心躍るような気分にさせてくれます。また鳥をモチーフにしたとてもユニークな形のポット型のオブジェを制作されたりするのですが、それもきちんと注げるよう(注ぎ易いかは別f^_^;)に制作していて、見えないところでもきちんと計算されているのが凄いと思います。
 梅本氏にも2018年2月の「土ノ言ノ葉」に出品をお願いしていますので楽しみにお待ちください。

 梅本氏の工房を後にしてJR茨木駅前で腹拵え、食事出来る店が駅前にあるたった1軒のカフェしかなく、そこでランチを頂きました。面白かったのはホールのスタッフがみんな男性だったこと、キッチンには女性がいたのですが、こういうスタイルは最近は多いのでしょうか。

 そしてこの日の最後にお会いしたのは大石早矢香氏、大石氏もお近くにお住いで茨木駅前で待ち合わせして、先ほどランチをしたカフェへ2度目の来店。他に無かったんですよ。でもホールのスタッフからは「お帰りなさい」と声を掛けて貰って意味もなく常連気分を味わいました。だから何ってことはないですが…
 大石氏にお会いするのは今回が2度目、7月に三重県四日市市のパラミタミュージアムにて開催された「第12回 パラミタ陶芸大賞展」の開会式にて御挨拶させて頂いていました。
 大石氏にも2018年2月の「土ノ言ノ葉」に出品をお願いしているのですが、京都市立芸術大学にて陶芸を学んでいた当時から現在までの作風の変遷や、その中でも一環としてテーマにしてきた"装飾"についての考察など、非常に深い話から日常の細々とした雑事などについてざっくばらんにお話することが出来ました。

 どの作家さんも自分の内的世界を追求し、そこから外的世界へと自分の存在理由を問うているように思います。2018年2月の作品展では、土という素材を通して様々な声の聞こえる賑やかな作品展にしたいと思っています。
 少し歩き過ぎた所為か右足の膝に少し違和感を感じながら、年齢には勝てないな〜としみじみ思う大阪出張となりました。

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悠遊舎ぎゃらりぃ
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多治見出張

2017年11月13日(月)

二十四節気「立冬」七十二候「地始凍(ちはじめてこおる)」

 今日は雲が多いです。どんよりしています。この季節は少しでも天気が崩れると一気に冬の気配が増します。まだもう少し秋を満喫したいです。

 さて先日、岐阜県多治見市に行って参りました。日記が著しく滞っていますが10月20日(金)のことです。目的は多々あったのですが順を追って…

 10月20日(金)は少し雨模様でした。

 10時に家を出て先ず向かったのは愛知県瀬戸市にある愛知県陶磁美術館です。ここは山の中の静かな環境の中にあります。隣には愛知県立大学もあります。刈谷市からはクルマで1時間ほどです。
 目的はここで開催されていた「2017 アジア現代陶芸展」です。171020_tajimi_01

 日本、韓国、中国、台湾などアジアの若い陶芸を学ぶ学生たちの作品が一堂に会した美術展です。まだまだ未熟な作品も多かったのですが、それでも何がしかの主張を持った作品が多数あり、また日本と海外とで作風が異なったり、逆に共通点を見出すこともあり、とても刺激的な作品展でした、
 中にはもうプロとして活動してもおかしくないクォリティのある作品もあり、何人かの作家たちを悠遊舎ぎゃらりぃでも紹介出来れば、と思いました。またいつかその時が来るのを楽しみにお待ちください。

 愛知県陶磁美術館を後にして次に向かったのは、岐阜県多治見市にあるセラミックパークMINOです。ここでは3年に1回の陶芸の公募展「国際陶磁器フェスティバル美濃 ’17」が開催されていました。
 因みにここから多治見市在住の友人Y.M.氏と合流して各所を廻ります。

 先ずは腹拵え、あまりゆっくりする時間もなかったので会場の中にある急造のカフェエリアで軽くカレーライスを注文し食しました。がっ!これが何とも美味しかったのです。こんな簡易カフェ(失礼<(_ _)>)のようなところで、なかなか味わえない美味だったので思わず紹介せずにはいられませんでした。

 今回の「国際陶磁器フェスティバル美濃 ’17」は審査員に中田英寿氏や奈良美智氏などを迎え何かと話題の多い公募展となりました。また審査方法も前回と変わり、賞金も格段に増え、応募作家としてもとてもやり甲斐のある公募展ではなかったかと思います。グランプリが選出されなかったことがとても残念ですが、これからの世界的な陶芸の隆盛を願ってさらにレベルの高い公募展になっていって欲しいと思います。
 出品作家の中には悠遊舎ぎゃらりぃでもお付き合いして頂いている作家もかなり入選しており、今後の活躍が期待され頼もしい限りです。また新しい作家との出会いもあり、非常に楽しめました。また会場内で、2月に悠遊舎ぎゃらりぃにて開催された「器 四者四様」に出品して頂いたアサ佳氏にも久し振りにお会いすることも出来ました。アサ佳氏もどんどん作品が進化を遂げていて、今後の活躍が楽しみな作家の一人です。
 会場にてカタログを購入するのを忘れてしまったので、また次回訪ねた時に購入する予定です。
 同じ日にセラミックパークMINOの会場内にある岐阜県現代陶芸美術館では「開館15周年記念 浦上父子コレクション展 引き継がれるコレクター魂」と言う美術展が開かれていたのですが、あまりのヴォリュームにさすがにじっくり見ている時間がなく、泣く泣く素通りしてしまったのが心残りです。

 次に向かったのは多治見市陶磁器意匠研究所です。ここは加藤委氏や新里明士氏など、日本の現代陶芸界において常に最先端を行く作家たちを輩出している研修所です。今は研究所卒業の作家たちの作品展を施設内にて開催しており、その時には松村淳氏の作品展を開催していました。171020_tajimi_02

 松村淳氏は多治見市陶磁器意匠研究所を卒業後、現在、石川県金沢市の卯辰山工芸工房にて研鑽を続けています。卯辰山工芸工房も日本の工芸の未来を背負って立つ若い工芸作家たちを多数育てており、そこでの勉強を通してますます日本の工芸を盛り上げて行って欲しいと思います。
 松村淳氏の作品は白磁の流線型に整えられた美しい線が特長です。白い丸みを帯びたフォルム、陶面に細く削られたシャープな溝が幾重にも重ねられ、それはまるでスペースシップやロボットのボディの様にも見えます。白磁を丁寧に彫り削ることで繊細で鋭い刃物の様な緊張感を持った形を獲得しています。
 年内には海外での個展も予定していると聞いています。これからの世界的な活躍が期待される作家の一人だと思います。悠遊舎ぎゃらりぃでもいつか御紹介出来る機会を持てれば嬉しく思います。

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 最後に訪れたのはギャラリーヴォイスです。ここは多治見に行った時には必ず立ち寄るようにしています。日本の現代陶芸界の重鎮から新人まで、様々な作家たちを常に紹介していて自分も非常に勉強になるギャラリーです。今は「志野・しの・SHINO」と言う作品展を開催しており、志野の技法を用いた斬新でダイナミックな作品、もはや陶芸の枠を軽く超えてしまった圧倒的な存在感を放つ作品など、非常に刺激を貰える作品展でした。こちらは12月初めまで開催していますので、機会があれば是非訪れることをお勧めします。

 帰途に就いた時には既に外は真っ暗、夕闇の中を帰りました。途中、道を間違えて住宅地の中の狭い路地を四苦八苦しながら帰ったことは秘密ですf^_^;)

 今回の教訓:ナビにあまり頼り過ぎてはいけない。

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悠遊舎ぎゃらりぃ
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北陸出張 其の四

2017年11月7日(火)

二十四節気「立冬」七十二候「山茶始開(つばきはじめてひらく)」

 朝はすっきり晴れていたのに、午後になって不穏な雲が広がって来ています。今日は気温もそんなに上がらないようですね。今日から立冬、いよいよ冬本番の始まりでしょうか。

 なかなかブログの更新が出来ず、北陸出張も書き終えるのに1ヶ月近く掛かってしまいました。
 今回が大詰め、最終日です。

 10月12日(水)、その日は昨日までの夏日とは打って変わって朝からそぼ降る雨、やはり北国だけあって一気に気温も下がり冬のような寒さです。
 10時前にホテルをチェックアウトして向かったのは富山市ガラス美術館。ここで開催されている「アン・ヴォルフ アンダンテ」と「家住利男 削りの形」を観覧しに来ました。
 何故か以前ここを訪れた時にも雨、硝子だけに雨と相性が良いのでしょうか、硝子窓の色が雨に乱反射してまるで海の中にでもいるような気分になります。
 この富山市ガラス美術館はあの隈研吾氏の建築、図書館と併設になっていて木を多用した斬新で広々とした空間が、とても居心地の良い静かで落ち着いた雰囲気の建物です。

 エスカレーターで2階に上がり、先ずは「アン・ヴォルフ アンダンテ」から観覧します。
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 硝子の彫刻は日本ではまだまだ見る機会は少ないと思いますが、欧米、特に硝子の盛んな欧州では盛んに制作され世界的にもとても評価が高いことで知られています。アン・ヴォルフはドイツ出身、現在はスウェーデンにて制作し続けている作家です。硝子の透明感や像を反射する鏡のような特徴を利用して、奥行きを感じさせる不思議な空間を作品の中に投影しています。因みにアメリカでの初の人間国宝に認定された硝子彫刻作家デイル・チフーリも同美術館に常設展示されています。

 2階を拝見したあと3階へ上がって「家住利男 削りの形」へと向かいます。
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 こちらでは写真の撮影が自由に出来ると言うことで、沢山の画像を撮って来ました。と言っても硝子はやはり撮影がとても難しく、作品の面白さがきちんと撮影出来ていないのがとても残念です。
 それでも少しでも伝わることを願って、、、
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 家住氏の作品は積層硝子に光が透過する時に反射する作用を利用して、幾重にも重なる光の乱反射を美しく見せてくれます。それはプールに溜まった水が光を反射して揺れ動いていたり、硝子の宮殿とでも呼ぶべき作品から発せられる光の乱舞だったり…まさに光を自在に操りながらその光と影のグラデーションによって、光そのものの持つ本当の美しさを私たちに改めて教えてくれているのです。
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 少し遠いのが残念ですが、富山市ガラス美術館はまた機会があれば訪れたい場所の一つです。

 雨の中、富山市を後にして次に向かったのは富山県南砺市です。ここには"木彫の里"井波があります。訪れるのは勿論、今回が初めて、以前からFBにてお付き合いして頂いている吉川浩市氏が工房を構えています。
 先ずは腹拵え、道の駅にて蕎麦を食して同施設内にある井波彫刻総合会館などを廻り様々な木彫作品を観覧しました。自分は全く知らなかったのですが思った以上に木彫の街として歴史も古く、且つ多くの作家や職人達が精力的に活動していました。雨がかなり強かったこともあり街を散策することはかないませんでしたが、小京都のような古く伝統的な街並みがしっかりと保存されていて、観光も兼ねてゆっくりと廻ってみるのも楽しからずや、でした。
 吉川浩市氏の工房は街の中心の広場から直ぐのところにありました。以前、吉川氏には悠遊舎ぎゃらりぃにいらして頂いたこともあり、数年振りの再会。工房の手前はギャラリーになっていて、吉川氏の作品、花や兎などの彫刻や額縁の作品などが展示されていました。奥が工房になっていて、現在は2人の愛弟子とともに作品作りに励んでいました。
 実は来春4月に「木の造形展(仮題)」の予定があり、吉川氏に是非、出品をお願いしたいと言う思いから今回はここまで足を運びました。吉川氏はとてもお忙しくされていることもあり、まだ出品して頂けるかは分かりませんが、悠遊舎ぎゃらりぃでは木彫の作品展は初めてと言うこともあり、より質の高い作品展に出来ればと思っています。

 井波を後にして次に向かったのは、同じ南砺市内で硝子と陶芸の工房を起ち上げたばかりの西垣聡氏と片瀬有美子氏御夫妻の自宅です。南砺市の里山とも呼ぶべき長閑な田園風景の中の一軒家で、猫2匹とのんびりと暮らしているお二人は家の奥にある土蔵を改装して工房として利用しています。
 それにしても本当に素敵なところで、窓から見渡す田園風景の何と穏やかで目にも鮮やかな緑色の風景!遠くから小川のせせらぎも微かに聞こえて来て本当に羨ましい限りでした。
 西垣聡氏には悠遊舎ぎゃらりぃとして2018年最初の作品展「茶碗と酒器展(仮題)」に出品をお願いしています。幾何学模様の律儀なカットが非常に丁寧で繊細なのですが、方やその一方で大胆不敵な荒々しい斬新なカットの施された作品も発表していて、そのバランスがとても面白い作家です。
 新年早々の作品展を楽しみにお待ちくださいね。

 これにて北陸出張のお話はお終いです。
 帰りは東海北陸自動車道を通って自宅へ驀地(「まっしぐら」と読むのだそうです、初めて知った!)。途中、岐阜県高山市近辺では山の上の方で紅葉が始まっていて、色とりどりの赤黄橙色がそれはそれは綺麗でした。

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悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
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「色絵師達乃絢爛豪華 2017」のお知らせ

2017年11月3日(金)

二十四節気「霜降」七十二候「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」

このところの急激な気温の変化で軽く風邪をひいてしまい治りません。
鼻の奥が少し熱っぽいのと何となく気怠い身体に鞭打って、
それでもこの好天の中、気持ちは晴れやかに過ごしています。

さて明日より「色絵師達乃絢爛豪華 2017」を開催します。
昨年夏に引き続き色絵の鮮やかな色彩が乱舞します。
今回は名の知れた有名人気作家と、
この春に京都と九谷で修練を終えたばかりと言う新人に出品をお願いしました。
熟練の手慣れた筆捌きと、
畏れとフレッシュなエネルギーに満ち溢れた新しい世代との火花散る共演です。

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植葉香澄
1978 京都府に生まれる
2001 京都市立芸術大学美術学部陶磁器専攻 卒業
2002 京都市工業試験場陶磁器コース 修了
2003 京都府陶工高等技術専門校 卒業
2008 パラミタミュージアム陶芸大賞展
2009 「現代陶芸への視点 -装飾の力-」(東京国立近代美術館工芸館)
2010 「Take Action Foudation」にて奈良美智氏、中田英寿氏と
      コラボレーション制作(滋賀県立陶芸の森、茨城県陶芸美術館)
2011 京都府文化賞奨励賞受賞
2012 京都市芸術新人賞受賞171104_ueba_works_01
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空女
京都に生まれる
「赤絵線描」と「京薩摩」に出会い、独学で研究し今に至る。171104_cunyo_works_04
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西 由香
1981 石川県小松市に生まれる
2014 九谷焼技術研修所本科 入学
2016 第39回伝統九谷焼工芸展 能美ロータリークラブ新人賞 受賞
    卒業制作パーマネントコレクション 選定
2016 九谷焼技術研修所研究科 入学
2017 卒業制作パーマネントコレクション 選定171104_nishi_works_03
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藤本 友
1994 兵庫県に生まれる
2017 京都美術工芸大学 科目履修 終了
    「空女展 〜若き作家達の挑戦〜」出品171104_fujimoto_works_03
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会期は11月15日(水)まで、木曜、金曜休館/10時〜18時です。
この機会に是非、御高覧ください。

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北陸出張 其の三

2017年10月24日(火)

 二十四節気「霜降」七十二候「霜始降(しもはじめておりる)」

 昨日は台風一過のお陰で雲を吹き飛ばしてくれて快晴が続きましたが、今日はもう秋の前線が停滞しているのか曇天に逆戻りです。南の海ではもう次の台風が出来そうな予報が流れて、何だかとほほな毎日です。

 さて北陸出張の第三弾です。

 この日は朝からずっと富山ガラス造形研究所近辺に滞在していました。

 先ずは10時に佐野猛氏、曜子氏御夫妻を数年振りに訪ねて、2018年4月の「加飾的硝子展(仮題)」の打ち合わせです。以前お会いした時には未だ自宅兼工房を建てる前でした。今でも最先端で精力的に活躍されているお二人と、長くお付き合い出来ていることを誇らしく思います。
 来春の「加飾的硝子展(仮題)」では佐野氏御夫妻の他に、伊藤かおり氏、大豆生田綾子氏、木越あい氏にも御参加頂き、硝子の華やかな側面を御紹介出来る作品展にしたいと思っています。楽しみにお待ちください。

 その後は直ぐ近くの富山ガラス個人工房にて制作を続けている、小路口力恵氏に会う約束をしていました。この7月「蓼喰ふ虫も酒器好き 2017」に出品して頂いたのですが、お会いするのは今回が初めて。硝子といえば比較的シャープでクリアな印象をお持ちの方も多いと思いますが、小路口氏の作品は柔らかく温かい印象の作品を仕上げています。丸みを帯びたぽってりとした白い作品からは雪のような儚さも感じさせ、冬に炬燵の上で蜜柑と一緒に置いたら絵になるように思います。でも硝子なので温かい飲み物は難しいのが難点ですが…f^_^;)

 小路口氏と会談した後は直ぐ向かいの市川知也氏の工房へ。まさに今引っ越しの真っ最中で工房の中はがら〜んとしています。
 市川氏には2018年5月の「蓼喰ふ虫も酒器好き 2018」に出品をお願いしています。
 市川氏はあの硝子界の重鎮である黒木国昭氏の元で修業を積み、現在は富山にて工房を立ち上げた、今、注目の硝子作家の一人です。彼の作品は一言で言えばとても真面目な器と言えます。丁寧な仕事に裏打ちされた使い勝手と、和の美しさをきちんと形にしようとする誠実さ、それに尽きると思います。
 こちらも来春のぐい呑み展をお楽しみに!
 またここでは市川氏の御紹介で下田顕生氏にもお会いすることが出来ました。下田氏は硝子で瑞々しい金魚や鯉などを制作している若い作家です。富山は硝子の街として全国的に高い評価を受けていますが、本当に様々な才能が集まり切磋琢磨しながら未来を切り開こうとしていて、自分もとても注目しているのです。
 下田氏には昨日にもお知らせした2018年10月の「光の在り処 part 5 -ZOO-」に出品をお願いしています。生き生きと金魚たちが泳ぐ姿を今から想像して、自分もとても楽しみにしています。

 その日は水曜日、近くの蕎麦屋やカフェが悉く定休だったこともあり、クルマで近くのスーパー内にある蕎麦屋まで出掛けランチを済ませました。相変わらずその日も陽射しが強く残暑厳しい陽気だったので、ランチ後にスーパーでゲットした「アイスの実 桃」を口に頬張りながらまたまた富山ガラス研究所まで逆戻りして、次は昨夜、富山駅前でお会いした松尾里奈氏に研究所内を案内して貰いました。

 富山ガラス工房は店内にショップを併設していることもあり、何度か入店したことがあるのですが研究所内は初めて。中央棟にある大きな溶解炉では海外から派遣された先生に指導を受けながら、若い作家志望の生徒たちが吹き硝子の実習を受けていて兎に角熱気に溢れていました。いや実際に熱いんです、工房内は。硝子を溶かすのに数百度もの高温に晒されながらの仕事ですから。生徒たちみんなが作業しながらも礼儀正しく自分に挨拶をしてくれたことも印象的でした。
 他に様々な施設を見せて貰いながら、ここは本当に恵まれた環境にあることを実感しました。富山市が力を入れて硝子の街として大きく発展して来たのも頷ける充実振りでした。この中からまた全国に、いや世界に羽ばたいて行く作家が生まれてくることを切に願うばかりです。

 一旦、松尾氏と別れて、少し時間が空いてしまったので近くの公園まで一休みしに出掛けました。17時までにまたここへ戻って来なければならないのですが、それまで2時間ほど山の上にある公園で暇つぶしです。ちょうど昼寝をするにはもってこいの爽やかさと静かさ、公園の駐車場にクルマを駐めてしばし夢の中…
 30分ほどゆっくり休んでまた研究所へ。

 実はこの日は17時から「富山ガラス造形研究所 牟田陽日 特別講義」があったのです。これは金沢で偶然チラシを目にし、急遽、予定を変更して参加することにしました。171011_muta

 牟田氏にお会いするのは2年振りのこと、前回は能見市の自宅兼工房にお邪魔して初めて御挨拶しました。その時からもう既に忙しくされていましたが、あれよあれよと言う間にますます人気作家さんとなり、今は本当に作品を手に入れるのが困難な作家さんになってしまいました。
 その牟田氏の講義と言ったら参加しない訳にはいきません。硝子を学んでいる若い作家の卵たちに牟田氏がどんな話をするのか興味津々でした。
 講義の始まるほんの少し前に自分も牟田氏に御挨拶し、牟田氏も思わぬ聴講生に「何故にここに悠遊舎ぎゃらりぃさんがおられるのでしょうか?頭が混乱しています。」とのお褒めの言葉?(笑)を頂くことが出来ました。そうして老人は若者に遠慮して一番後ろの席に陣取り約2時間の講義に耳を傾けました。
 牟田氏のお話は高校時代から美術を志向し、現代アートを学びに倫敦へと留学し、様々な出会い、思考、熟慮を経て、その変遷の先に何故、九谷焼へ辿り着いたのか、を教えてくれました。
 自分はギャラリストとして様々な作家に出会い、その作家の履歴を聞く機会は多いのですが、今回の牟田氏の話を聞いて思ったのは「どうしてもギャラリストとしての自分が聞きたい話を聞いてしまう」と言う反省でした。牟田氏が九谷焼に辿り着いた理由はとても納得のいく話でしたし、特に海外へ行くことで改めて自分の日本人としてのアイデンティティに目覚めた点は、自分も同じ日本人として共通するものを感じました。
 思った以上に話の内容が面白かったこともあり、心配された居眠りをせずに済んだことにホッとしたりして…f^_^;)会場には牟田氏の夫氏もいらしていて、また初めてお嬢様の蕗さんにお会い出来たことも何より嬉しかったことの一つです。

 19時になり、講義の最後の質疑応答が続いていましたが、自分は野暮用があったので失礼ながら早めにお暇致しました。

 続く、、、

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北陸出張 其の二

2017年10月23日(月)

 昨日の台風は本当に凄かったです。生まれて初めて避難することになるやも、と一瞬思いました。一瞬だけでしたが…今日は今日とて早朝の台風一過は何処へやら、またもや雲が多くなって来ました。でもこれは台風が残していった強風の所為で、また秋の長雨が戻ってくることは暫くはないでしょう。

 さて、北陸出張の二日目です。

 10月10日(火)の朝、この日もとても綺麗に晴れて、持って来た冬用の服は鞄にしまったまま出番がなさそうです。
 ホテルを9時30分頃に出て金沢市郊外の牧山ガラス工房へ向かいます。
 ここでは高木基栄氏が制作を続けています。高木氏は愛知県名古屋市出身、刈谷市にある愛知教育大学で硝子を学び、現在は石川県にて制作を続けている作家さんです。高木氏との初めての出会いは今から3年前、2014年9月の「神戸アートマルシェ 2014」に初参加した時のことでした。
 高木氏には2018年6月に開催予定の「光の在り処 part 4」に出品をお願いしているのですが、作品展の打ち合わせをする中で、特に高木氏の言う「恋愛工芸論」はとても分かりやすく、彼の硝子に対する思いが伝わって来るお話でした。また来夏にじっくりとその辺りのお話を伺いたいと思っています。

 牧山ガラス工房を後にしたのは11時30分頃、金沢市内へ戻って、次は「KOGEI Art Fair Kanazawa 2017」の会場となるKUMU金沢 -SHARE HOTELS-の下見です。
 「KOGEI Art Fair Kanazawa」は11月末に金沢で開催され、工芸に特化したアートフェアとして日本で初めてとなるイベントです。出展ギャラリーは29店、日本を代表する実力のあるギャラリーも参加し、作家たちも150名を超える参加となり大変な注目を浴びるイベントになると思います。
 また会場となるKUMU金沢 -SHARE HOTELS-はこの9月にオープンしたばかりの新しいホテルで、和のミニマルな暮らしを意識したシンプルなデザインで統一されています。金沢の中心である香林坊や金沢21世紀美術館、兼六園からも徒歩圏内とアクセスも良く、金沢観光の拠点として利用価値の高いホテルと言えます。
 アートフェアまで残すところあと1ヶ月ほど、多くの方に観光しがてら足を運んで頂きたいと思っています。

 ホテルの下見を終えて次は金沢市内のコメダ珈琲金沢高柳店へ。昨日、卯辰山工芸工房にて御挨拶した奥村朝美氏と15時に待ち合わせていました。少し早めに着いてしまったので、店内にて奥村氏が来るまで時間調整します。普段はコメダ珈琲に入ることはほぼないので、こんな時こそあの「シロノワール」にチャレンジしたいところですが、胸焼けしそうなコワサもあり今回は断念しました。
 奥村氏が来るのを待って、早速、本題に入ります。
 まだ少し先の話ですが、1年後の2018年10月に開催予定の「光の在り処 part 5 -ZOO-」に出品をお願いしたくて今回は奥村氏と時間を持ちました。この硝子の作品展のテーマは「ZOO」、動物や幻獣などの生命体への賛歌を表現した作品展を目指しています。他にも若手の硝子作家から大御所の作家まで、4〜5人展を予定しています。

 ギャラリーは常に1年以上先のことを考えながら企画展を考えねばなりません。作家自身も制作するのに時間が掛かりますし、特に有名で人気のある作家は数年先まで予定が詰まってしまっている場合も多いため、常に来年、再来年と頭の中を巡らせながら仕事をしていくのが普通です。この仕事を始めてもう15年近くになりますが、まだまだ勉強不足なことを感じることの多い毎日です。それでもこれほど面白いと思える仕事も他にはそうはないと感じながら、日々、研鑽し続けています。

 17時頃に奥村氏と別れ、今夜は富山市に泊まります。下道でおよそ90分の道のり…の予定でしたが、思ったよりも時間が掛かり、富山駅前のホテルにチェックインしたのは19時少し前、19時に富山駅である作家さんと待ち合わせをしていたので、富山駅まで急ぎ参りました。

 富山駅前でお会いしたのは今春から富山ガラス造形研究所に在学中の松尾里奈氏、昨年末の「tokyo art fair, +plus-ultra 2016」に参加した時に、会場まで足を運んでくれた若い作家さんです。
 駅前で食事をしながら松尾氏のポートフォリオを拝見し、現在の制作状況や今後の展望などお話を伺いました。彼女の作品は動物などをモチーフにしながら、独特の感性で生命の連鎖や躍動感を硝子で表現しています。具体的に未だ何も決まってはいませんが、何れ悠遊舎ぎゃらりぃにて御紹介したいと思っています。

 北陸出張の二日目はこれにて終了。ホテルへ帰って「キリンカップサッカー 〜ハイチ戦〜」を堪能して就寝です。

 続く、、、、

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