多治見出張

2017年11月13日(月)

二十四節気「立冬」七十二候「地始凍(ちはじめてこおる)」

 今日は雲が多いです。どんよりしています。この季節は少しでも天気が崩れると一気に冬の気配が増します。まだもう少し秋を満喫したいです。

 さて先日、岐阜県多治見市に行って参りました。日記が著しく滞っていますが10月20日(金)のことです。目的は多々あったのですが順を追って…

 10月20日(金)は少し雨模様でした。

 10時に家を出て先ず向かったのは愛知県瀬戸市にある愛知県陶磁美術館です。ここは山の中の静かな環境の中にあります。隣には愛知県立大学もあります。刈谷市からはクルマで1時間ほどです。
 目的はここで開催されていた「2017 アジア現代陶芸展」です。171020_tajimi_01

 日本、韓国、中国、台湾などアジアの若い陶芸を学ぶ学生たちの作品が一堂に会した美術展です。まだまだ未熟な作品も多かったのですが、それでも何がしかの主張を持った作品が多数あり、また日本と海外とで作風が異なったり、逆に共通点を見出すこともあり、とても刺激的な作品展でした、
 中にはもうプロとして活動してもおかしくないクォリティのある作品もあり、何人かの作家たちを悠遊舎ぎゃらりぃでも紹介出来れば、と思いました。またいつかその時が来るのを楽しみにお待ちください。

 愛知県陶磁美術館を後にして次に向かったのは、岐阜県多治見市にあるセラミックパークMINOです。ここでは3年に1回の陶芸の公募展「国際陶磁器フェスティバル美濃 ’17」が開催されていました。
 因みにここから多治見市在住の友人Y.M.氏と合流して各所を廻ります。

 先ずは腹拵え、あまりゆっくりする時間もなかったので会場の中にある急造のカフェエリアで軽くカレーライスを注文し食しました。がっ!これが何とも美味しかったのです。こんな簡易カフェ(失礼<(_ _)>)のようなところで、なかなか味わえない美味だったので思わず紹介せずにはいられませんでした。

 今回の「国際陶磁器フェスティバル美濃 ’17」は審査員に中田英寿氏や奈良美智氏などを迎え何かと話題の多い公募展となりました。また審査方法も前回と変わり、賞金も格段に増え、応募作家としてもとてもやり甲斐のある公募展ではなかったかと思います。グランプリが選出されなかったことがとても残念ですが、これからの世界的な陶芸の隆盛を願ってさらにレベルの高い公募展になっていって欲しいと思います。
 出品作家の中には悠遊舎ぎゃらりぃでもお付き合いして頂いている作家もかなり入選しており、今後の活躍が期待され頼もしい限りです。また新しい作家との出会いもあり、非常に楽しめました。また会場内で、2月に悠遊舎ぎゃらりぃにて開催された「器 四者四様」に出品して頂いたアサ佳氏にも久し振りにお会いすることも出来ました。アサ佳氏もどんどん作品が進化を遂げていて、今後の活躍が楽しみな作家の一人です。
 会場にてカタログを購入するのを忘れてしまったので、また次回訪ねた時に購入する予定です。
 同じ日にセラミックパークMINOの会場内にある岐阜県現代陶芸美術館では「開館15周年記念 浦上父子コレクション展 引き継がれるコレクター魂」と言う美術展が開かれていたのですが、あまりのヴォリュームにさすがにじっくり見ている時間がなく、泣く泣く素通りしてしまったのが心残りです。

 次に向かったのは多治見市陶磁器意匠研究所です。ここは加藤委氏や新里明士氏など、日本の現代陶芸界において常に最先端を行く作家たちを輩出している研修所です。今は研究所卒業の作家たちの作品展を施設内にて開催しており、その時には松村淳氏の作品展を開催していました。171020_tajimi_02

 松村淳氏は多治見市陶磁器意匠研究所を卒業後、現在、石川県金沢市の卯辰山工芸工房にて研鑽を続けています。卯辰山工芸工房も日本の工芸の未来を背負って立つ若い工芸作家たちを多数育てており、そこでの勉強を通してますます日本の工芸を盛り上げて行って欲しいと思います。
 松村淳氏の作品は白磁の流線型に整えられた美しい線が特長です。白い丸みを帯びたフォルム、陶面に細く削られたシャープな溝が幾重にも重ねられ、それはまるでスペースシップやロボットのボディの様にも見えます。白磁を丁寧に彫り削ることで繊細で鋭い刃物の様な緊張感を持った形を獲得しています。
 年内には海外での個展も予定していると聞いています。これからの世界的な活躍が期待される作家の一人だと思います。悠遊舎ぎゃらりぃでもいつか御紹介出来る機会を持てれば嬉しく思います。

171020_tajimi_03
 最後に訪れたのはギャラリーヴォイスです。ここは多治見に行った時には必ず立ち寄るようにしています。日本の現代陶芸界の重鎮から新人まで、様々な作家たちを常に紹介していて自分も非常に勉強になるギャラリーです。今は「志野・しの・SHINO」と言う作品展を開催しており、志野の技法を用いた斬新でダイナミックな作品、もはや陶芸の枠を軽く超えてしまった圧倒的な存在感を放つ作品など、非常に刺激を貰える作品展でした。こちらは12月初めまで開催していますので、機会があれば是非訪れることをお勧めします。

 帰途に就いた時には既に外は真っ暗、夕闇の中を帰りました。途中、道を間違えて住宅地の中の狭い路地を四苦八苦しながら帰ったことは秘密ですf^_^;)

 今回の教訓:ナビにあまり頼り過ぎてはいけない。

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲

北陸出張 其の四

2017年11月7日(火)

二十四節気「立冬」七十二候「山茶始開(つばきはじめてひらく)」

 朝はすっきり晴れていたのに、午後になって不穏な雲が広がって来ています。今日は気温もそんなに上がらないようですね。今日から立冬、いよいよ冬本番の始まりでしょうか。

 なかなかブログの更新が出来ず、北陸出張も書き終えるのに1ヶ月近く掛かってしまいました。
 今回が大詰め、最終日です。

 10月12日(水)、その日は昨日までの夏日とは打って変わって朝からそぼ降る雨、やはり北国だけあって一気に気温も下がり冬のような寒さです。
 10時前にホテルをチェックアウトして向かったのは富山市ガラス美術館。ここで開催されている「アン・ヴォルフ アンダンテ」と「家住利男 削りの形」を観覧しに来ました。
 何故か以前ここを訪れた時にも雨、硝子だけに雨と相性が良いのでしょうか、硝子窓の色が雨に乱反射してまるで海の中にでもいるような気分になります。
 この富山市ガラス美術館はあの隈研吾氏の建築、図書館と併設になっていて木を多用した斬新で広々とした空間が、とても居心地の良い静かで落ち着いた雰囲気の建物です。

 エスカレーターで2階に上がり、先ずは「アン・ヴォルフ アンダンテ」から観覧します。
171012_toyama_01

 硝子の彫刻は日本ではまだまだ見る機会は少ないと思いますが、欧米、特に硝子の盛んな欧州では盛んに制作され世界的にもとても評価が高いことで知られています。アン・ヴォルフはドイツ出身、現在はスウェーデンにて制作し続けている作家です。硝子の透明感や像を反射する鏡のような特徴を利用して、奥行きを感じさせる不思議な空間を作品の中に投影しています。因みにアメリカでの初の人間国宝に認定された硝子彫刻作家デイル・チフーリも同美術館に常設展示されています。

 2階を拝見したあと3階へ上がって「家住利男 削りの形」へと向かいます。
171012_toyama_02

 こちらでは写真の撮影が自由に出来ると言うことで、沢山の画像を撮って来ました。と言っても硝子はやはり撮影がとても難しく、作品の面白さがきちんと撮影出来ていないのがとても残念です。
 それでも少しでも伝わることを願って、、、
171012_toyama_03
171012_toyama_04

 家住氏の作品は積層硝子に光が透過する時に反射する作用を利用して、幾重にも重なる光の乱反射を美しく見せてくれます。それはプールに溜まった水が光を反射して揺れ動いていたり、硝子の宮殿とでも呼ぶべき作品から発せられる光の乱舞だったり…まさに光を自在に操りながらその光と影のグラデーションによって、光そのものの持つ本当の美しさを私たちに改めて教えてくれているのです。
171012_toyama_05
171012_toyama_06
171012_toyama_07
171012_toyama_08

 少し遠いのが残念ですが、富山市ガラス美術館はまた機会があれば訪れたい場所の一つです。

 雨の中、富山市を後にして次に向かったのは富山県南砺市です。ここには"木彫の里"井波があります。訪れるのは勿論、今回が初めて、以前からFBにてお付き合いして頂いている吉川浩市氏が工房を構えています。
 先ずは腹拵え、道の駅にて蕎麦を食して同施設内にある井波彫刻総合会館などを廻り様々な木彫作品を観覧しました。自分は全く知らなかったのですが思った以上に木彫の街として歴史も古く、且つ多くの作家や職人達が精力的に活動していました。雨がかなり強かったこともあり街を散策することはかないませんでしたが、小京都のような古く伝統的な街並みがしっかりと保存されていて、観光も兼ねてゆっくりと廻ってみるのも楽しからずや、でした。
 吉川浩市氏の工房は街の中心の広場から直ぐのところにありました。以前、吉川氏には悠遊舎ぎゃらりぃにいらして頂いたこともあり、数年振りの再会。工房の手前はギャラリーになっていて、吉川氏の作品、花や兎などの彫刻や額縁の作品などが展示されていました。奥が工房になっていて、現在は2人の愛弟子とともに作品作りに励んでいました。
 実は来春4月に「木の造形展(仮題)」の予定があり、吉川氏に是非、出品をお願いしたいと言う思いから今回はここまで足を運びました。吉川氏はとてもお忙しくされていることもあり、まだ出品して頂けるかは分かりませんが、悠遊舎ぎゃらりぃでは木彫の作品展は初めてと言うこともあり、より質の高い作品展に出来ればと思っています。

 井波を後にして次に向かったのは、同じ南砺市内で硝子と陶芸の工房を起ち上げたばかりの西垣聡氏と片瀬有美子氏御夫妻の自宅です。南砺市の里山とも呼ぶべき長閑な田園風景の中の一軒家で、猫2匹とのんびりと暮らしているお二人は家の奥にある土蔵を改装して工房として利用しています。
 それにしても本当に素敵なところで、窓から見渡す田園風景の何と穏やかで目にも鮮やかな緑色の風景!遠くから小川のせせらぎも微かに聞こえて来て本当に羨ましい限りでした。
 西垣聡氏には悠遊舎ぎゃらりぃとして2018年最初の作品展「茶碗と酒器展(仮題)」に出品をお願いしています。幾何学模様の律儀なカットが非常に丁寧で繊細なのですが、方やその一方で大胆不敵な荒々しい斬新なカットの施された作品も発表していて、そのバランスがとても面白い作家です。
 新年早々の作品展を楽しみにお待ちくださいね。

 これにて北陸出張のお話はお終いです。
 帰りは東海北陸自動車道を通って自宅へ驀地(「まっしぐら」と読むのだそうです、初めて知った!)。途中、岐阜県高山市近辺では山の上の方で紅葉が始まっていて、色とりどりの赤黄橙色がそれはそれは綺麗でした。

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲

「色絵師達乃絢爛豪華 2017」のお知らせ

2017年11月3日(金)

二十四節気「霜降」七十二候「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」

このところの急激な気温の変化で軽く風邪をひいてしまい治りません。
鼻の奥が少し熱っぽいのと何となく気怠い身体に鞭打って、
それでもこの好天の中、気持ちは晴れやかに過ごしています。

さて明日より「色絵師達乃絢爛豪華 2017」を開催します。
昨年夏に引き続き色絵の鮮やかな色彩が乱舞します。
今回は名の知れた有名人気作家と、
この春に京都と九谷で修練を終えたばかりと言う新人に出品をお願いしました。
熟練の手慣れた筆捌きと、
畏れとフレッシュなエネルギーに満ち溢れた新しい世代との火花散る共演です。

171104_ueba_works_02
植葉香澄
1978 京都府に生まれる
2001 京都市立芸術大学美術学部陶磁器専攻 卒業
2002 京都市工業試験場陶磁器コース 修了
2003 京都府陶工高等技術専門校 卒業
2008 パラミタミュージアム陶芸大賞展
2009 「現代陶芸への視点 -装飾の力-」(東京国立近代美術館工芸館)
2010 「Take Action Foudation」にて奈良美智氏、中田英寿氏と
      コラボレーション制作(滋賀県立陶芸の森、茨城県陶芸美術館)
2011 京都府文化賞奨励賞受賞
2012 京都市芸術新人賞受賞171104_ueba_works_01
171104_ueba_works_03
171104_ueba_works_04


171104_cunyo_works_01
空女
京都に生まれる
「赤絵線描」と「京薩摩」に出会い、独学で研究し今に至る。171104_cunyo_works_04
171104_cunyo_works_02
171104_cunyo_works_03


171104_nishi_works_01
西 由香
1981 石川県小松市に生まれる
2014 九谷焼技術研修所本科 入学
2016 第39回伝統九谷焼工芸展 能美ロータリークラブ新人賞 受賞
    卒業制作パーマネントコレクション 選定
2016 九谷焼技術研修所研究科 入学
2017 卒業制作パーマネントコレクション 選定171104_nishi_works_03
171104_nishi_works_04
171104_nishi_works_02


171104_fujimoto_works_04
藤本 友
1994 兵庫県に生まれる
2017 京都美術工芸大学 科目履修 終了
    「空女展 〜若き作家達の挑戦〜」出品171104_fujimoto_works_03
171104_fujimoto_works_01
171104_fujimoto_works_02


会期は11月15日(水)まで、木曜、金曜休館/10時〜18時です。
この機会に是非、御高覧ください。

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲

北陸出張 其の三

2017年10月24日(火)

 二十四節気「霜降」七十二候「霜始降(しもはじめておりる)」

 昨日は台風一過のお陰で雲を吹き飛ばしてくれて快晴が続きましたが、今日はもう秋の前線が停滞しているのか曇天に逆戻りです。南の海ではもう次の台風が出来そうな予報が流れて、何だかとほほな毎日です。

 さて北陸出張の第三弾です。

 この日は朝からずっと富山ガラス造形研究所近辺に滞在していました。

 先ずは10時に佐野猛氏、曜子氏御夫妻を数年振りに訪ねて、2018年4月の「加飾的硝子展(仮題)」の打ち合わせです。以前お会いした時には未だ自宅兼工房を建てる前でした。今でも最先端で精力的に活躍されているお二人と、長くお付き合い出来ていることを誇らしく思います。
 来春の「加飾的硝子展(仮題)」では佐野氏御夫妻の他に、伊藤かおり氏、大豆生田綾子氏、木越あい氏にも御参加頂き、硝子の華やかな側面を御紹介出来る作品展にしたいと思っています。楽しみにお待ちください。

 その後は直ぐ近くの富山ガラス個人工房にて制作を続けている、小路口力恵氏に会う約束をしていました。この7月「蓼喰ふ虫も酒器好き 2017」に出品して頂いたのですが、お会いするのは今回が初めて。硝子といえば比較的シャープでクリアな印象をお持ちの方も多いと思いますが、小路口氏の作品は柔らかく温かい印象の作品を仕上げています。丸みを帯びたぽってりとした白い作品からは雪のような儚さも感じさせ、冬に炬燵の上で蜜柑と一緒に置いたら絵になるように思います。でも硝子なので温かい飲み物は難しいのが難点ですが…f^_^;)

 小路口氏と会談した後は直ぐ向かいの市川知也氏の工房へ。まさに今引っ越しの真っ最中で工房の中はがら〜んとしています。
 市川氏には2018年5月の「蓼喰ふ虫も酒器好き 2018」に出品をお願いしています。
 市川氏はあの硝子界の重鎮である黒木国昭氏の元で修業を積み、現在は富山にて工房を立ち上げた、今、注目の硝子作家の一人です。彼の作品は一言で言えばとても真面目な器と言えます。丁寧な仕事に裏打ちされた使い勝手と、和の美しさをきちんと形にしようとする誠実さ、それに尽きると思います。
 こちらも来春のぐい呑み展をお楽しみに!
 またここでは市川氏の御紹介で下田顕生氏にもお会いすることが出来ました。下田氏は硝子で瑞々しい金魚や鯉などを制作している若い作家です。富山は硝子の街として全国的に高い評価を受けていますが、本当に様々な才能が集まり切磋琢磨しながら未来を切り開こうとしていて、自分もとても注目しているのです。
 下田氏には昨日にもお知らせした2018年10月の「光の在り処 part 5 -ZOO-」に出品をお願いしています。生き生きと金魚たちが泳ぐ姿を今から想像して、自分もとても楽しみにしています。

 その日は水曜日、近くの蕎麦屋やカフェが悉く定休だったこともあり、クルマで近くのスーパー内にある蕎麦屋まで出掛けランチを済ませました。相変わらずその日も陽射しが強く残暑厳しい陽気だったので、ランチ後にスーパーでゲットした「アイスの実 桃」を口に頬張りながらまたまた富山ガラス研究所まで逆戻りして、次は昨夜、富山駅前でお会いした松尾里奈氏に研究所内を案内して貰いました。

 富山ガラス工房は店内にショップを併設していることもあり、何度か入店したことがあるのですが研究所内は初めて。中央棟にある大きな溶解炉では海外から派遣された先生に指導を受けながら、若い作家志望の生徒たちが吹き硝子の実習を受けていて兎に角熱気に溢れていました。いや実際に熱いんです、工房内は。硝子を溶かすのに数百度もの高温に晒されながらの仕事ですから。生徒たちみんなが作業しながらも礼儀正しく自分に挨拶をしてくれたことも印象的でした。
 他に様々な施設を見せて貰いながら、ここは本当に恵まれた環境にあることを実感しました。富山市が力を入れて硝子の街として大きく発展して来たのも頷ける充実振りでした。この中からまた全国に、いや世界に羽ばたいて行く作家が生まれてくることを切に願うばかりです。

 一旦、松尾氏と別れて、少し時間が空いてしまったので近くの公園まで一休みしに出掛けました。17時までにまたここへ戻って来なければならないのですが、それまで2時間ほど山の上にある公園で暇つぶしです。ちょうど昼寝をするにはもってこいの爽やかさと静かさ、公園の駐車場にクルマを駐めてしばし夢の中…
 30分ほどゆっくり休んでまた研究所へ。

 実はこの日は17時から「富山ガラス造形研究所 牟田陽日 特別講義」があったのです。これは金沢で偶然チラシを目にし、急遽、予定を変更して参加することにしました。171011_muta

 牟田氏にお会いするのは2年振りのこと、前回は能見市の自宅兼工房にお邪魔して初めて御挨拶しました。その時からもう既に忙しくされていましたが、あれよあれよと言う間にますます人気作家さんとなり、今は本当に作品を手に入れるのが困難な作家さんになってしまいました。
 その牟田氏の講義と言ったら参加しない訳にはいきません。硝子を学んでいる若い作家の卵たちに牟田氏がどんな話をするのか興味津々でした。
 講義の始まるほんの少し前に自分も牟田氏に御挨拶し、牟田氏も思わぬ聴講生に「何故にここに悠遊舎ぎゃらりぃさんがおられるのでしょうか?頭が混乱しています。」とのお褒めの言葉?(笑)を頂くことが出来ました。そうして老人は若者に遠慮して一番後ろの席に陣取り約2時間の講義に耳を傾けました。
 牟田氏のお話は高校時代から美術を志向し、現代アートを学びに倫敦へと留学し、様々な出会い、思考、熟慮を経て、その変遷の先に何故、九谷焼へ辿り着いたのか、を教えてくれました。
 自分はギャラリストとして様々な作家に出会い、その作家の履歴を聞く機会は多いのですが、今回の牟田氏の話を聞いて思ったのは「どうしてもギャラリストとしての自分が聞きたい話を聞いてしまう」と言う反省でした。牟田氏が九谷焼に辿り着いた理由はとても納得のいく話でしたし、特に海外へ行くことで改めて自分の日本人としてのアイデンティティに目覚めた点は、自分も同じ日本人として共通するものを感じました。
 思った以上に話の内容が面白かったこともあり、心配された居眠りをせずに済んだことにホッとしたりして…f^_^;)会場には牟田氏の夫氏もいらしていて、また初めてお嬢様の蕗さんにお会い出来たことも何より嬉しかったことの一つです。

 19時になり、講義の最後の質疑応答が続いていましたが、自分は野暮用があったので失礼ながら早めにお暇致しました。

 続く、、、

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲

北陸出張 其の二

2017年10月23日(月)

 昨日の台風は本当に凄かったです。生まれて初めて避難することになるやも、と一瞬思いました。一瞬だけでしたが…今日は今日とて早朝の台風一過は何処へやら、またもや雲が多くなって来ました。でもこれは台風が残していった強風の所為で、また秋の長雨が戻ってくることは暫くはないでしょう。

 さて、北陸出張の二日目です。

 10月10日(火)の朝、この日もとても綺麗に晴れて、持って来た冬用の服は鞄にしまったまま出番がなさそうです。
 ホテルを9時30分頃に出て金沢市郊外の牧山ガラス工房へ向かいます。
 ここでは高木基栄氏が制作を続けています。高木氏は愛知県名古屋市出身、刈谷市にある愛知教育大学で硝子を学び、現在は石川県にて制作を続けている作家さんです。高木氏との初めての出会いは今から3年前、2014年9月の「神戸アートマルシェ 2014」に初参加した時のことでした。
 高木氏には2018年6月に開催予定の「光の在り処 part 4」に出品をお願いしているのですが、作品展の打ち合わせをする中で、特に高木氏の言う「恋愛工芸論」はとても分かりやすく、彼の硝子に対する思いが伝わって来るお話でした。また来夏にじっくりとその辺りのお話を伺いたいと思っています。

 牧山ガラス工房を後にしたのは11時30分頃、金沢市内へ戻って、次は「KOGEI Art Fair Kanazawa 2017」の会場となるKUMU金沢 -SHARE HOTELS-の下見です。
 「KOGEI Art Fair Kanazawa」は11月末に金沢で開催され、工芸に特化したアートフェアとして日本で初めてとなるイベントです。出展ギャラリーは29店、日本を代表する実力のあるギャラリーも参加し、作家たちも150名を超える参加となり大変な注目を浴びるイベントになると思います。
 また会場となるKUMU金沢 -SHARE HOTELS-はこの9月にオープンしたばかりの新しいホテルで、和のミニマルな暮らしを意識したシンプルなデザインで統一されています。金沢の中心である香林坊や金沢21世紀美術館、兼六園からも徒歩圏内とアクセスも良く、金沢観光の拠点として利用価値の高いホテルと言えます。
 アートフェアまで残すところあと1ヶ月ほど、多くの方に観光しがてら足を運んで頂きたいと思っています。

 ホテルの下見を終えて次は金沢市内のコメダ珈琲金沢高柳店へ。昨日、卯辰山工芸工房にて御挨拶した奥村朝美氏と15時に待ち合わせていました。少し早めに着いてしまったので、店内にて奥村氏が来るまで時間調整します。普段はコメダ珈琲に入ることはほぼないので、こんな時こそあの「シロノワール」にチャレンジしたいところですが、胸焼けしそうなコワサもあり今回は断念しました。
 奥村氏が来るのを待って、早速、本題に入ります。
 まだ少し先の話ですが、1年後の2018年10月に開催予定の「光の在り処 part 5 -ZOO-」に出品をお願いしたくて今回は奥村氏と時間を持ちました。この硝子の作品展のテーマは「ZOO」、動物や幻獣などの生命体への賛歌を表現した作品展を目指しています。他にも若手の硝子作家から大御所の作家まで、4〜5人展を予定しています。

 ギャラリーは常に1年以上先のことを考えながら企画展を考えねばなりません。作家自身も制作するのに時間が掛かりますし、特に有名で人気のある作家は数年先まで予定が詰まってしまっている場合も多いため、常に来年、再来年と頭の中を巡らせながら仕事をしていくのが普通です。この仕事を始めてもう15年近くになりますが、まだまだ勉強不足なことを感じることの多い毎日です。それでもこれほど面白いと思える仕事も他にはそうはないと感じながら、日々、研鑽し続けています。

 17時頃に奥村氏と別れ、今夜は富山市に泊まります。下道でおよそ90分の道のり…の予定でしたが、思ったよりも時間が掛かり、富山駅前のホテルにチェックインしたのは19時少し前、19時に富山駅である作家さんと待ち合わせをしていたので、富山駅まで急ぎ参りました。

 富山駅前でお会いしたのは今春から富山ガラス造形研究所に在学中の松尾里奈氏、昨年末の「tokyo art fair, +plus-ultra 2016」に参加した時に、会場まで足を運んでくれた若い作家さんです。
 駅前で食事をしながら松尾氏のポートフォリオを拝見し、現在の制作状況や今後の展望などお話を伺いました。彼女の作品は動物などをモチーフにしながら、独特の感性で生命の連鎖や躍動感を硝子で表現しています。具体的に未だ何も決まってはいませんが、何れ悠遊舎ぎゃらりぃにて御紹介したいと思っています。

 北陸出張の二日目はこれにて終了。ホテルへ帰って「キリンカップサッカー 〜ハイチ戦〜」を堪能して就寝です。

 続く、、、、

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲

北陸出張 其の一

2017年10月22日(日)

二十四節気「寒露」七十二候「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」

 季節外れの、しかも強大な台風が近付いており、自分が生まれる前に発生した伊勢湾台風に酷似していると言う嫌なデータもあるようで、兎に角、大きな被害が出ないことを祈るばかりです。

 さて何かとバタバタ忙しくしており御報告が遅れましたが、10月上旬に北陸へと足を伸ばし沢山の作家さんにお会いして来ましたのでここに御報告致します。

 自宅を出発したのが10月9日(月)のこと、爽やかな秋晴れの中、北陸道を通って先ずは石川県能美市を目指します。もともとクルマの運転が好きなので遠出も全く苦にならず、快適なドライブを楽しみながら能美市の九谷焼技術研修所に到着したのは13時頃。
 ここで陶芸家の西由香氏と待ち合わせしておりました。
 西氏とお会いするのは今回が初めて、11月初旬からの「色絵師達乃絢爛豪華 2017」に出品をお願いしている作家さんです。
 九谷焼技術研修所に来るのは今回が2回目、1度目はギャラリーを始めるずっと以前、2000年頃のことではないかと思います。その時は技術研修所に来たと言うよりも同敷地にある「九谷陶芸村に器を買い付けに来た」と言った方が正確で、平日の午後、本当に閑散f^_^;)としていたことを覚えています。今回は海外からの旅行客もちらほら訪れていたようで思った以上に賑わっている印象でした。
 初めてお会いした西氏にポートフォリオを見せて貰いながら、西氏が九谷焼を勉強することになった経緯や作品に対する思い、また作品展に出品する器のことなどを具体的に打ち合わせして14時過ぎに技術研修所を後にしました。
 そう言えば忘れてはいけません。この9月に企画した「器 四者四様 -磁器編-」に出品して貰った澤谷由子氏は、現在この技術研修所に在籍し働きながら研鑽を続けています。澤谷氏も今後の活躍が楽しみな作家の一人として注目しています。

 本当に気持ちよく晴れて少し汗ばむくらいの陽気に、Tシャツ1枚で気持ち良くドライブを楽しみながら、能美市から下道で1時間ほどで金沢市に到着しました。
 金沢卯辰山工芸工房に到着したのは15時30分頃、陶芸家の田中陽子氏とお会いすることになっていました。
 田中陽子氏は金沢美術工芸大学をこの春に卒業した、主に焼き物のオブジェを制作している作家さんです。彼女の作品を初めて拝見したのは、この1月にやはり金沢を訪問した際に金沢21世紀美術館で開催されていた「第3回 金沢・世界工芸トリエンナーレ」を観覧した時です。薄い土の花びらを幾重にも積み重ねてラフレシアの様な大輪を咲かせる彼女の作品は、入選作品の中でも一際大きな存在感を放ち、匂い立つ様な生命力に満ち溢れていました。
 田中陽子氏は金沢生まれ、金沢育ちの生粋の金沢人。金沢の歴史と文化を吸収しながら陶芸家として大きく花開こうとしています。悠遊舎ぎゃらりぃでは2018年2月開催の「土ノ言ノ葉 part 4」に出品して貰うことになっているので、是非その時を楽しみにして頂きたいと思います。

 卯辰山工芸工房では陶芸科の他にも硝子、漆芸、金工等の科があり、それぞれに若い才能が育っています。今回も他に松村淳氏(ロボットや宇宙船の様な流線形の作品がとても美しく、現在、世界的にも注目が集まっている陶芸家)、やはり9月に開催した「器 四者四様 -磁器編-」に澤谷由子氏と共に出品して貰った堀貴春氏(虫の造形などをモチーフに白磁の蛍手作品等を制作している陶芸家)、また硝子ではパート・ド・ヴェールと言う技法で不可思議な生命体の様な作品を制作している奥村朝美氏、板硝子の積層にて深海の様な世界を表現している渡辺知恵美氏とお会いすることが出来ました。
 他にも漆芸の世界で注目されている黒木沙世氏の作品を拝見することが出来たりと、現代工芸の未来を切り開いていくであろう若い才能に自分の期待も高まるばかりです。また何れ悠遊舎ぎゃらりぃにて御紹介出来る機会もあると思いますので、是非これからも注目して頂ければと思います。

 その後、卯辰山を後にして北陸出張一日目は終了です。

 続く、、、、、

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲

「福島輝哲 人形展」のお知らせ

2017年10月13日(金)

二十四節気「秋分」七十二候「水始涸(みずはじめてかる)」

10月に入り、秋も本格化して来た途端に真夏のような暑さが戻ったり、
目紛しく季節が行き交っていますが、体調管理は上手く行っていますか?
今日は秋らしい曇天の涼しい天候となり、
ギャラリーの中まで金木犀が香って秋の情緒を感じています。

さて明日より「福島輝哲 人形展」を開催します。171014_fukushima_works_01
171014_fukushima_works_02
今回で5回目となる陶人形の世界、
日本の古い伝説や神話を元に荒々しい動物の化身や、
ユーモラスで時に優しい神々などの表情を、
福島輝哲独特の作風で制作し続けています。
今回は色絵を多用した華やかな鬼など、新しい作品にも挑戦しています。
171014_fukushima_works_05
171014_fukushima_works_03

1975 愛知県に生まれる
1998 名古屋芸術大学デザイン科芸術実験コース 卒業
2000 灯油窯築窯
2013 萬古陶磁器コンペ 入選
    陶芸財団展 入選
2014 ART NAGOYA (’16)
2016 KOBE ART MARCHE
    天祭 一〇八
171014_fukushima_works_04
171014_fukushima_works_07
171014_fukushima_works_08

会期は10月25日(水)まで、木曜、金曜休館/10時〜18時です。
尚、10月14日(土)、15日(日)は作家も在廊致します。
この機会に是非、御高覧ください。
171014_fukushima_works_06

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲

大阪出張

2017年10月3日(火)

二十四節気「秋分」七十二候「水始涸(みずはじめてかる)」

 今日は午後から雲一つない秋晴れ、今朝のどんよりとした曇り空が嘘のように清々しい日になりました。陽射しも少しきついですが、それでも秋の爽やかな風が心地良いです。

 さて先週の金曜、9月29日に大阪へ出張して来ました。
 今回の目的は2つ、伊丹市立工芸センターで開催されている「七宝の現在 -東日本の作家を中心に-」を観ること、もう一つは陶芸家の西崇さんにお会いすることでした。

 その日は予報では大阪の最高気温が21℃とのことだったので、そのつもりで長袖のシャツを羽織って行ったのですが、実際に到着してみれば秋晴れの少し暑いくらいの陽気に、結局Tシャツだけで過ごすことが出来ました。
170929_osaka_01

 阪急伊丹駅を降りて歩くこと10分弱、伊丹市立工芸センターに到着したのは14時過ぎのこと。早速、地下に降りて会場内へ。七宝の作品展は実はあまり観る機会が多くなく、どんな作品が出品されているのか楽しみでもありました。
 今回の出品作家は全部で9名、どの作家さんも大御所とも呼ぶべき経歴の方ばかりで、少々気後れしながらも、その緻密な細工や丁寧な仕事、そして何と言っても様々な色彩の発色の美しいこと!に驚きながら見入っていました。もちろん、その価格にも!!!ですがf^_^;)個人的には嶋田澄子さんの作品の色使いや意匠がとても斬新で若々しかったのが印象的でした。

170929_osaka_02
 実は会場に着くまで知らなかったのですが、隣の伊丹市立美術館では同時に「並河靖之 七宝展」も開催されていて、時間がないにも関わらず観ずに帰る訳にも行きません。しっかりと拝見しました。
 並河靖之の作品をこれだけの数を纏めて観たのは実は今回が初めて、そのデザイン画も含めて非常に見応えのある作品展でした。七宝の透明感のあるクリアな色が立体感を感じさせて、草花の柔らかさや生き生きとした鳥獣の可愛らしさなど、観ているだけでため息が口から吐いて出ます。
 関西方面にお住いの方は是非、足を運んでみてください。

 その後、伊丹を後にして豊中方面へ路線バスで移動…の予定が、2時間に1本程度しか運行されておらず、しかも次の便は90分後。仕方がないので阪急を乗り継いで豊中へ向かいました。
 駅から10分ほど歩いたところにある巷談舎さんは「植葉香澄、津守愛香 二人展」を開催していました。植葉香澄さんは以前から悠遊舎ぎゃらりぃでもお付き合い頂いていますが、津守愛香さんは画像で拝見することはありましたが、実際に作品を観るのは初めてです。
 お二人ともに京都芸術大学の出身、しかも独特の世界観を持った作風で知られています。その二人の作品を同時に観られるというのはとても有難い機会、汗を拭きながら駅から歩いた甲斐がありました。その色使いや愛嬌のある動物たちの表情、またその中にあるささやかな毒々しさなど、夢幻のワンダーランドとでも言いたくなるような面白コワイ作品展でした。
 オーナーさん御夫妻にもギャラリストの大先輩として様々なお話を伺いながら楽しい時間を過ごすことが出来ました。

 その後、梅田へ戻って最後に尋ねたのはギャラリー白さんです。
 こちらでは「西崇展」が開催されていて、2018年2月の器展にも西氏に出品をお願いしているので、打ち合わせも兼ねてお邪魔して来ました。
 今回、自分が行くに当たってわざわざぐい呑みも作って来て頂いていたようで恐縮でした。
 西氏の作品はその大胆な色使いが自分の好みにぴったりで、遊び心もあり、一方で丁寧な轆轤の仕事もしっかりと為されていて、これからの活躍が楽しみな作家の一人だと思います。

 ギャラリー白さんを出たのは17時30分頃、バスの時間が近付いていたので急いで梅田まで戻り大阪を後にしました。
 駆け足で廻った大阪でしたがとても充実した一日となりました。
 来週は三泊四日で北陸を廻る予定です。
 北陸といえば海の幸ですが、決して遊びに行く訳ではありません。あくまでも仕事です。海の幸はついでです(^_-)-⭐︎

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲

「奈良美智展」

2017年9月25日(月)

二十四節気「秋分」七十二候「雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)」

昨日から冬布団を出しました。
寝入り端は然程でもないですが朝は随分と涼しくなりましたから。
風邪をひくまでは至っていませんが、少し喉が痛いのはその所為でしょう。
日中はまだまだ暑いので油断しないように気を付けねばなりません。

170915_nara
さて何かと忙しくブログの掲載が遅れましたが、
先々週の9月15日(金)、
豊田市美術館に「奈良美智 for better or worse」を観て来ました。
昨日で終わってしまったのでオススメすることは叶いません。
ゴメンナサイ<(_ _)>

とても混んでいて「駐車場に車を駐めるのにも待たされる」、
と聞いていたのでそのつもりで行ったのですが、
到着時間は11時頃、駐車場はほぼ満車でしたが待たされずに済みました。
館内も列に並ぶことなく、かと言って空いていた訳でもなく、
ちょうど良い混み方だったのかな、と思います。
平日の午前中、しかも夏休みが終わるのを待って出掛けたのが功を奏しました。

館内は奈良美智さんの作品だけでなく、
彼の今までに触れた音楽や玩具なども展示されていて、
「奈良美智の作り方」みたいなものに触れることが出来ました。
入って直ぐの壁面いっぱいに、
今まで奈良さんがコレクションしてきたレコードジャケットが、
所狭しと並べられていて壮観でした。
自分も持っているアルバムがあるかと探したのですが、
一枚も持ってなかったのが少し残念(ToT)
自分は奈良美智にはなれないんだ←当たり前f^_^;)…と少し凹みました。

奈良さんの作品はやはり少女たちのあの瞳がとても印象的でした。
自分があの瞳を見ながら思ったことは、
「少女たちはあの大きな瞳を見開いてはいても何も見てはいないんだな〜」
と言うこと。
これが何を意味するのかは未だに自分の中でも未消化なのですが…
ただ心の中で何かがざわついていることだけは確かです。

30分ほどでさらさらさらっと観られたので、
12時前には美術館を後にして帰途に就きました。
豊田市美術館は都会の喧騒から少し離れていて、
いつも静かなので好きな空間の一つです。
この後、ジャコメッティ展も巡回するようなのでそれもまた楽しみです。

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲

「土ノ言ノ葉 part 3」のお知らせ

2017年9月22日(金)

二十四節気「白露」七十二候「玄鳥去(つばめさる)」

先週末の台風が日本を縦断し大きな被害を齎しました。
9月の台風は風物詩であるとはいえ避けられないことですが、
それにしても年々その度合いが酷くなる一方のような気もして、
少しづつ日本の気候も変わりつつあり危機感を感じています。
本格的な秋の到来の前に考えることの多い今日この頃です。

さて明日より「土ノ言ノ葉 part 3」が始まります。
日本の長い歴史の中で培われてきた陶芸は、
日本が時代とともに変化してきたのと同じように、
時代の変化を取り込みながら新しい姿を現してきました。
特にここ数十年の間に見られる陶芸の変化には眼を見張るものがあります。
そこには陶芸だけでなく日本文化の変化が色濃く反映されているからでしょう。
世界を見据えながら新しい表現を模索している陶芸家たちの、
挑戦的な姿の一端をお見せ出来れば幸いです。

170923_kanefuji_works_01
兼藤 忍
   愛知県に生まれる
1993 第23回 全陶展入選(東京、沖縄、オーストラリア) 
                 (93,94,95,98,03,04,05,06,07)
1994 第24回 全陶展 新人賞
1999 「陶、土色のかたち、海色のかたち」Inax Galeria Ceramica
2001 the 1st World Ceramic Biennale 2001 Korea 入選
2002 「光と風 交感する陶」INAX TILE MUSEUM
2011 「folding cosmos」巡回(札幌、NY、BATH、BERLIN、金沢、香川)
170923_kanefuji_works_02

パブリック・コレクション
INAX TILE MUSEUM(愛知)、かわらMUSEUM(滋賀)


自然のもののような無作為であり、現代版縄文土器のような…
工芸やARTを超えた未分化で聖なるもの、
時には五感で体感出来るもの…を目指し作品創りしています。170923_kanefuji_works_03


170923_kamiya_works_01
神谷麻穂
1986 愛知県に生まれる
2011 第30回長三賞常滑陶芸展 入選
2012 金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科工芸専攻 修了
    アートアワードトーキョー丸の内 2012 シュウウエムラ賞
2013 金沢美術工芸大学 実習助手(〜’15)
    神谷麻穂展 - 陶 いろはにほふ -(LIXILギャラリーガレリアセラミカ)
2014 横浜アートコンペティション 審査員賞
2016 ザプリンスギャラリー東京紀尾井町
            レセプションカウンター壁面に作品展示
    工芸の現在 第二回 菊池寛実賞(菊池寛実記念智美術館)
現在 富山県にて制作
170923_kamiya_works_02

焼きあがった窯から作品を出すとき、
自分でも予期しなかった表情に出会うことがあります。
それらに上絵技法を用い線を引き点を打つことで、
埋もれていたちょっとした表情が浮き上がってきて、
質感や現象であったその表情が景色になります。
土と陶芸技法が作り出す質感・色の魅力を引き出し伝えること、
土から生まれる絵を描くことをテーマに制作しています。170923_kamiya_works_03


170923_kondo_works_01
近藤葉子
1968 北海道に生まれる
1996 愛知県窯業高等技術専門校専攻科 修了
1999 瀬戸市新世紀工芸館陶芸コース研修(〜’01)
    長三賞陶芸展 入選 (’99, ’03)
2000 朝日陶芸展 入選 (’03, ’04)
2001 INAX ガレリアセラミカ(東京 /札幌)
2002 国際陶磁器フェスティバル美濃 入選(’11, ’14)
2003 INAX タイル博物館(常滑)
2005 「やきもの新感覚シリーズ50人」(中部国際空港セントレア)
    「瀬戸の現代陶芸」(瀬戸市美術館)
2009 「韓日米 青年作家交流展」(韓国文化工芸振興院/韓国)
2014 「現代・陶芸現象」(茨城県陶芸美術館)
2015 「近藤葉子 水谷一子展」 (瀬戸市新世紀工芸館)
2016 「瀬戸陶芸の歩みと瀬戸陶芸協会の今」(瀬戸市美術館)
    「名工たちの熱き戦い」 (古川美術館)
2017 京畿世界陶磁ビエンナーレ驪州 (韓国)
170923_kondo_works_02

土の持つ様々な表情を作品へと昇華させて、
その中にも自身の個性を追求したいと制作しています
制作の中で感じる感覚、その喜びと、
違和感(平穏な気持ちを揺さぶるもの)を研ぎ澄ませて、
自身の作品を決定しています。
最近の傾向として 余白 を意識しています。170923_kondo_works_03


170923_takayanagi_works_02
高柳むつみ
1985 富山県に生まれる
2008 京都市立芸術大学 卒業
2010 京都市立芸術大学大学院 修了
現在 京都にて制作
170923_takayanagi_works_03

この星の、この国の、
私の家族の、そして私の、
様々な時の流れに想いを漂わせ、
人のなすことと、土のなすことを重ね合わせることで、
少しずつ姿を現す作品は、
まるで夢の結晶のようだと感じます。170923_takayanagi_works_01


会期は10月4日(水)まで、木曜、金曜休館/10時〜18時です。
尚、作家の在廊日は下記の通りです。
 9月23日(土):近藤葉子、高柳むつみ
 10月1日(日):神谷麻穂
 10月4日(水):兼藤 忍、神谷麻穂
この機会に是非、御高覧ください。

●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
http://www.you-yuusya.com
http://blog.livedoor.jp/you_yuusya/
https://www.facebook.com/YOU.Yuusya/
●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲▼◆■★●▲
カテゴリー