市川知也

「蓼喰ふ虫も酒器好き 2018」のお知らせ

2018年5月11日(金)

二十四節気「立夏」七十二候「蚯蚓出(みみずいずる)」

GWも明けて五月晴れの毎日と言いたいところですが、
今年は何となく未だ肌寒さが続いていてどうもすっきりしません。
暦の上ではもう夏なんですから、
気持ち好く初夏の清々しさを堪能したいものです。

さて明日より「蓼喰ふ虫も酒器好き 2018」が始まります。
現在、酒器の作品展は様々な場所で開催され、
非常に人気の高い企画となっています。
それまであまり作家の創る器に関心がなかった層も、
ぐい呑みの作品展などを切っ掛けにして工芸に関心を持つようになり、
若いコレクターも増えて来ているように思います。
悠遊舎ぎゃらりぃでもこの「蓼喰ふ虫も酒器好き」展は今回で12回目を迎え、
多くのお客様に喜んで頂いていると自負しています。

今回の作品展では陶芸、硝子、金工の作家5人に出品をお願いしました。
全ての作家がこちらでは初めてのお目見えです。
どんな作品が出品されることか、自分もとてもワクワクしています。
御期待ください。

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石橋咲実(金工)
1995 愛知県に生まれる
2015 京都伝統工芸大学校金属工芸専攻 入学
    京都伝統工芸大学校 第20回卒業・修了制作展
    第45回伝統工芸日本金工展
2016 京都伝統工芸大学校 第20回卒業・修了制作展
       一般社団法人伝統的工芸品産業振興協会賞
    第45回伝統工芸日本金工展 21+部門 入選
2017 京都伝統工芸大学校金属工芸専攻 卒業
    京都伝統工芸大学校 第21回卒業・修了制作展
    「工芸とアートの金沢オークション」出品
2018 第13回京の伝統工芸新人作品展 佳作
現在  長野県にて制作活動中180512_ishibashi_works_03
 金属の持つ様々な色や輝きを組み合わせて、絵を描くように作品を作り上げています。また「蛤型酒器 貝覆い」のように漆と金属を組み合わせた作品も、今後の制作のテーマの一つです。
 それぞれの美しさを引き立て合い、金属だけや漆だけでは表現できない作品を作っていきたいと思います。鍛金による造形と彫金による加飾を楽しんで頂ければと思います。180512_ishibashi_works_01


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市川知也(硝子)
1974 滋賀県に生まれる
1997 朝日硝子製作所 勤務(~1999)
1999 黒木国昭氏に師事(グラスアート黒木 〜2013)
2014 日本伝統工芸富山展 高岡市長賞
    伊丹国際クラフト展 入選
    富山市美術展 奨励賞(’15)
2015 テーブルウェア大賞プロ部門 入選
    伝統工芸諸工芸部会展 入選
    日本伝統工芸富山展 奨励賞(’16)
2016 テーブルウェア大賞プロ部門 優秀賞 及び 審査員特別賞
2017 作家として独立
    富山市美術展工芸部門 大賞180512_ichikawa_works_03
 日本人の誇るべき精神文化「静寂閑雅」を自分なりの感性で表現した作品を制作しております。「日々感激、日々感動、日々感謝」をモットーに心の内から滲み出る情熱作品を目指し精進する毎日です。
 今回、制作した作品の中で「左業」は最新作です。その中でも「凄金」は初披露となります。「左業」は日頃からお世話になっているお鮨屋さんからのリクエストで誕生しました。
 そのお鮨屋さんの大将の頭文字が「し」、大将を紹介してくれた方の頭文字が「せ」、それにお鮨の「す」、頭文字が全て「さ行」。それに左利きの自分が「自分の技で生み出す作品」と言うことで「左業」と名付けました。180512_ichikawa_works_02


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種田真紀(陶芸)
1978 岐阜県に生まれる
2001 名城大学法学部法学科 卒業
2008 京都伝統工芸大学校 卒業
    山本芳岳氏に師事 
2011 石川県九谷焼資料館「赤の系譜展」
2013 独立
    石川県立伝統産業工芸館「九谷の赤と青」
    ルーブル美術館「世界伝統工芸品展」180512_oida_works_02
 「赤絵線描」と言う上絵技法を使って器に絵付けをしています。
 白と赤のバランスを大切に、現代に合ったデザインの器を追求しています。思わず手に取りたくなるような可愛い器を作れるように日々励んでいます。180512_oida_works_03


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大石さくら(陶芸)
1986 大阪府に生まれる
2007 第二十七回越前陶芸まつり『ユニークな器展 2007』 特別賞
2009 近畿大学芸術学科造形芸術コース陶・オブジェゼミ 卒業
2011 石川県立九谷焼研修所本科 卒業
    第二十六回石川の現代工芸展 テレビ金沢社長賞
2012 石川県立九谷焼研究所研究科 卒業
    公益財団法人金津創作の森 就職
2017 大阪にて活動180512_ooishi_works_02
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 【植物と生物、平面と立体】
 絵柄を立体化させることで目で見て触れて楽しめる器をテーマに制作しています。

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下 和弘(陶芸)
1971 大阪府に生まれる
1995 佐賀県立有田窯業大学校研究科 卒業
    鯉江良二氏に師事
1996 三重県伊賀市にて独立
    国際陶磁器展美濃
2010 NHK「器 夢工房」180512_shimo_works_03
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会期は5月23日(水)まで、10時〜18時/木曜、金曜休館です。
尚、明日5月12日(土)は種田真紀が在廊します。
この機会に是非、御高覧ください。

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悠遊舎ぎゃらりぃ
〒 448-0804
愛知県刈谷市半城土町大湫99-3 悠遊舎1階
tel (0566)61-0321 / fax (0566)61-0321
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北陸出張 其の三

2017年10月24日(火)

 二十四節気「霜降」七十二候「霜始降(しもはじめておりる)」

 昨日は台風一過のお陰で雲を吹き飛ばしてくれて快晴が続きましたが、今日はもう秋の前線が停滞しているのか曇天に逆戻りです。南の海ではもう次の台風が出来そうな予報が流れて、何だかとほほな毎日です。

 さて北陸出張の第三弾です。

 この日は朝からずっと富山ガラス造形研究所近辺に滞在していました。

 先ずは10時に佐野猛氏、曜子氏御夫妻を数年振りに訪ねて、2018年4月の「加飾的硝子展(仮題)」の打ち合わせです。以前お会いした時には未だ自宅兼工房を建てる前でした。今でも最先端で精力的に活躍されているお二人と、長くお付き合い出来ていることを誇らしく思います。
 来春の「加飾的硝子展(仮題)」では佐野氏御夫妻の他に、伊藤かおり氏、大豆生田綾子氏、木越あい氏にも御参加頂き、硝子の華やかな側面を御紹介出来る作品展にしたいと思っています。楽しみにお待ちください。

 その後は直ぐ近くの富山ガラス個人工房にて制作を続けている、小路口力恵氏に会う約束をしていました。この7月「蓼喰ふ虫も酒器好き 2017」に出品して頂いたのですが、お会いするのは今回が初めて。硝子といえば比較的シャープでクリアな印象をお持ちの方も多いと思いますが、小路口氏の作品は柔らかく温かい印象の作品を仕上げています。丸みを帯びたぽってりとした白い作品からは雪のような儚さも感じさせ、冬に炬燵の上で蜜柑と一緒に置いたら絵になるように思います。でも硝子なので温かい飲み物は難しいのが難点ですが…f^_^;)

 小路口氏と会談した後は直ぐ向かいの市川知也氏の工房へ。まさに今引っ越しの真っ最中で工房の中はがら〜んとしています。
 市川氏には2018年5月の「蓼喰ふ虫も酒器好き 2018」に出品をお願いしています。
 市川氏はあの硝子界の重鎮である黒木国昭氏の元で修業を積み、現在は富山にて工房を立ち上げた、今、注目の硝子作家の一人です。彼の作品は一言で言えばとても真面目な器と言えます。丁寧な仕事に裏打ちされた使い勝手と、和の美しさをきちんと形にしようとする誠実さ、それに尽きると思います。
 こちらも来春のぐい呑み展をお楽しみに!
 またここでは市川氏の御紹介で下田顕生氏にもお会いすることが出来ました。下田氏は硝子で瑞々しい金魚や鯉などを制作している若い作家です。富山は硝子の街として全国的に高い評価を受けていますが、本当に様々な才能が集まり切磋琢磨しながら未来を切り開こうとしていて、自分もとても注目しているのです。
 下田氏には昨日にもお知らせした2018年10月の「光の在り処 part 5 -ZOO-」に出品をお願いしています。生き生きと金魚たちが泳ぐ姿を今から想像して、自分もとても楽しみにしています。

 その日は水曜日、近くの蕎麦屋やカフェが悉く定休だったこともあり、クルマで近くのスーパー内にある蕎麦屋まで出掛けランチを済ませました。相変わらずその日も陽射しが強く残暑厳しい陽気だったので、ランチ後にスーパーでゲットした「アイスの実 桃」を口に頬張りながらまたまた富山ガラス研究所まで逆戻りして、次は昨夜、富山駅前でお会いした松尾里奈氏に研究所内を案内して貰いました。

 富山ガラス工房は店内にショップを併設していることもあり、何度か入店したことがあるのですが研究所内は初めて。中央棟にある大きな溶解炉では海外から派遣された先生に指導を受けながら、若い作家志望の生徒たちが吹き硝子の実習を受けていて兎に角熱気に溢れていました。いや実際に熱いんです、工房内は。硝子を溶かすのに数百度もの高温に晒されながらの仕事ですから。生徒たちみんなが作業しながらも礼儀正しく自分に挨拶をしてくれたことも印象的でした。
 他に様々な施設を見せて貰いながら、ここは本当に恵まれた環境にあることを実感しました。富山市が力を入れて硝子の街として大きく発展して来たのも頷ける充実振りでした。この中からまた全国に、いや世界に羽ばたいて行く作家が生まれてくることを切に願うばかりです。

 一旦、松尾氏と別れて、少し時間が空いてしまったので近くの公園まで一休みしに出掛けました。17時までにまたここへ戻って来なければならないのですが、それまで2時間ほど山の上にある公園で暇つぶしです。ちょうど昼寝をするにはもってこいの爽やかさと静かさ、公園の駐車場にクルマを駐めてしばし夢の中…
 30分ほどゆっくり休んでまた研究所へ。

 実はこの日は17時から「富山ガラス造形研究所 牟田陽日 特別講義」があったのです。これは金沢で偶然チラシを目にし、急遽、予定を変更して参加することにしました。171011_muta

 牟田氏にお会いするのは2年振りのこと、前回は能見市の自宅兼工房にお邪魔して初めて御挨拶しました。その時からもう既に忙しくされていましたが、あれよあれよと言う間にますます人気作家さんとなり、今は本当に作品を手に入れるのが困難な作家さんになってしまいました。
 その牟田氏の講義と言ったら参加しない訳にはいきません。硝子を学んでいる若い作家の卵たちに牟田氏がどんな話をするのか興味津々でした。
 講義の始まるほんの少し前に自分も牟田氏に御挨拶し、牟田氏も思わぬ聴講生に「何故にここに悠遊舎ぎゃらりぃさんがおられるのでしょうか?頭が混乱しています。」とのお褒めの言葉?(笑)を頂くことが出来ました。そうして老人は若者に遠慮して一番後ろの席に陣取り約2時間の講義に耳を傾けました。
 牟田氏のお話は高校時代から美術を志向し、現代アートを学びに倫敦へと留学し、様々な出会い、思考、熟慮を経て、その変遷の先に何故、九谷焼へ辿り着いたのか、を教えてくれました。
 自分はギャラリストとして様々な作家に出会い、その作家の履歴を聞く機会は多いのですが、今回の牟田氏の話を聞いて思ったのは「どうしてもギャラリストとしての自分が聞きたい話を聞いてしまう」と言う反省でした。牟田氏が九谷焼に辿り着いた理由はとても納得のいく話でしたし、特に海外へ行くことで改めて自分の日本人としてのアイデンティティに目覚めた点は、自分も同じ日本人として共通するものを感じました。
 思った以上に話の内容が面白かったこともあり、心配された居眠りをせずに済んだことにホッとしたりして…f^_^;)会場には牟田氏の夫氏もいらしていて、また初めてお嬢様の蕗さんにお会い出来たことも何より嬉しかったことの一つです。

 19時になり、講義の最後の質疑応答が続いていましたが、自分は野暮用があったので失礼ながら早めにお暇致しました。

 続く、、、

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