かつて、かみさんが俺に聞いた。
「プーちゃん、私がもし先に死んじゃったらどうする?」
俺は応えた。
「仕事、やる気無くなっちゃって、廃人になっちゃうかもね」
この会話については、以前にも、このブログで触れた。
・・・
かみさんは俺を置いて、先に逝ってしまった。
もし先に死んじゃったら…という仮定が、現実になってしまった。
案の定と言うべきだろうか、俺は廃人になってしまった。
今の俺は「ろくでなし」だ。
・・・
悲嘆や鬱、不安感、睡眠障害などが原因で、通算3年以上も会社を休職してしまった。
その間、俺は酒に溺れた。
仏壇の前に座り、朝から晩まで酒を飲み続けた。
飲み続けては嘔吐し、それでも飲み続けた。
ろくに食事も取らず、一週間に一度くらいしか風呂に入らず、最低限の外出しかしなかった。
一日中、誰とも会話をしない日々が続いた。
そんな生活を続けた結果、全身の筋肉は落ち、肝機能や腎機能は低下し、精神の運動(心の躍動感みたいなもの)も鈍くなってしまった。
会社に復帰してからは、毎日風呂に入るようにはなったし、食事も一日に二回は取るようになったが、明らかに以前の俺とは違う。
笑えないのだ。
しゃべれないのだ。
心が弾まないのだ。
かみさんが元気だった頃は、いつでも笑っていたはずだ。
おしゃべりだって大好きだったはずだ。
心はいつでも躍動していたはずだ。
だが、かつての俺は、もういない。
・・・
朝起き上がり、かみさんのいない現実に向き合うのがつらい。
スーツに着替えるのも億劫だ。
このまま一日中ひきこもっていたい、現実に関わりたくないという衝動を抑えきれず、会社を休んでしまったことも何度かある。
今の俺は、単なる「ろくでなし」だ。
そんな自分が嫌になる。
この自己嫌悪とともに、心身が消滅してしまえばいい。
本気でそう願うものの、そんな望みがかなうはずもない。
・・・
闘病中、かみさんが言った。
「プーちゃんを遺して死にたくない!」
「プーちゃんを遺して死ぬのは嫌だ!」
かみさんの言葉は、死の恐怖から出たものではない。
俺を独りぼっちにするわけにはいかない、独りぼっちになったら俺が「ろくでなし」になってしまう、だから、俺を独り遺して死ねない、そういう想いを表現してくれたんだと思う。
人間の死後も、魂が生き続けるのかどうかはわからない。
だが、もしも魂が生き続けているのだとしたら、かみさんは俺を見て心配していることだろう。
かみさんは心を痛めていることだろう。
こんなんじゃダメだ。
いつまでも「ろくでなし」でいるわけにはいかない。
かみさんを安心させてあげるため、かみさんの笑顔を取り戻すため、俺は「ろくでなし」から脱け出さなくてはならない。
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俺は応えた。
「仕事、やる気無くなっちゃって、廃人になっちゃうかもね」
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・・・
かみさんは俺を置いて、先に逝ってしまった。
もし先に死んじゃったら…という仮定が、現実になってしまった。
案の定と言うべきだろうか、俺は廃人になってしまった。
今の俺は「ろくでなし」だ。
・・・
悲嘆や鬱、不安感、睡眠障害などが原因で、通算3年以上も会社を休職してしまった。
その間、俺は酒に溺れた。
仏壇の前に座り、朝から晩まで酒を飲み続けた。
飲み続けては嘔吐し、それでも飲み続けた。
ろくに食事も取らず、一週間に一度くらいしか風呂に入らず、最低限の外出しかしなかった。
一日中、誰とも会話をしない日々が続いた。
そんな生活を続けた結果、全身の筋肉は落ち、肝機能や腎機能は低下し、精神の運動(心の躍動感みたいなもの)も鈍くなってしまった。
会社に復帰してからは、毎日風呂に入るようにはなったし、食事も一日に二回は取るようになったが、明らかに以前の俺とは違う。
笑えないのだ。
しゃべれないのだ。
心が弾まないのだ。
かみさんが元気だった頃は、いつでも笑っていたはずだ。
おしゃべりだって大好きだったはずだ。
心はいつでも躍動していたはずだ。
だが、かつての俺は、もういない。
・・・
朝起き上がり、かみさんのいない現実に向き合うのがつらい。
スーツに着替えるのも億劫だ。
このまま一日中ひきこもっていたい、現実に関わりたくないという衝動を抑えきれず、会社を休んでしまったことも何度かある。
今の俺は、単なる「ろくでなし」だ。
そんな自分が嫌になる。
この自己嫌悪とともに、心身が消滅してしまえばいい。
本気でそう願うものの、そんな望みがかなうはずもない。
・・・
闘病中、かみさんが言った。
「プーちゃんを遺して死にたくない!」
「プーちゃんを遺して死ぬのは嫌だ!」
かみさんの言葉は、死の恐怖から出たものではない。
俺を独りぼっちにするわけにはいかない、独りぼっちになったら俺が「ろくでなし」になってしまう、だから、俺を独り遺して死ねない、そういう想いを表現してくれたんだと思う。
人間の死後も、魂が生き続けるのかどうかはわからない。
だが、もしも魂が生き続けているのだとしたら、かみさんは俺を見て心配していることだろう。
かみさんは心を痛めていることだろう。
こんなんじゃダメだ。
いつまでも「ろくでなし」でいるわけにはいかない。
かみさんを安心させてあげるため、かみさんの笑顔を取り戻すため、俺は「ろくでなし」から脱け出さなくてはならない。
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