26日の火曜日のこと。
残業で帰宅が遅くなってしまった。
その上、帰宅後にはかなりの深酒をしてしまった。
そんな時は早めに床に就いたほうがいい。
俺はシャワーをサッサと浴びて、睡眠薬を飲んで眠りに落ちた。
27日の水曜日。
かみさんの月命日だ。
たかが月命日ごとき…なんて言う奴もいるらしいが、俺個人としては、やはり厳粛な気持ちになってしまう。
ひょっとしたら、何かが起こるかもしれない…とも期待はしたが、特段何かが起こりそうな気配はない。
むしろ淡い期待を裏切るような、軽い鬱状態の中にある。
原因はハッキリしている。
気が遠くなってしまったのだ。
出勤途上の街の中。
俺は今日1日に思いを馳せた。
次の瞬間、俺は愕然とした。
自分が今日1日のことをあらかじめ見通していることに気づいたからだ。
朝には何が起きて、昼には何をして、夜にはどんなふうに眠るのか。
それらのすべてを予想することができてしまったからだ。
そして…
その予想は決して外れることはない…ということさえ予想ができてしまったからだ。
・・・
朝から晩まで同じことしか起こらない毎日を過ごしてきた。
今日は昨日と同じだし、明日も今日と同じだろう。
だからこそ…
1日に起こるすべてのことが、あらかじめ予測できてしまうのだ。
何のアクセントもない毎日が続いていく。
プログラミングされた機械の人形のように、毎日同じことだけを繰り返す。
それはとても苦痛なことだ。
ここは牢獄だ。
かみさんのいない余生は牢獄だ。
とりあえずは「模範囚」を演じているが、牢獄での単調な生活に伴う苦痛は耐え難い。
プログラムどおりに動く人形ならば、まだマシだ。
そこには苦痛などないだろう。
だが…
俺は人間だ。
血の通った人間だ。
それでも俺は…
機械の人形のように生きていくしかないのだろう。
起伏も抑揚もない退屈な余生でありながら、不平や不満を漏らさない「模範囚」として生きていかざるを得ないのだろう。
かみさんの月命日だからと言って、何かが変わるわけではない。
そんな当たり前のことを再確認せざるを得なかったのだ。
にほんブログ村← いつもありがとうございます。ポチッとクリックお願いします。
残業で帰宅が遅くなってしまった。
その上
そんな時は早めに床に就
俺はシャワーをサッサと浴びて、
27日の水曜日。
たかが月命日ごとき…なんて言う奴もいるら
むしろ淡い期待を裏切るよう
原因はハッキリしている。
出勤途上の街の中。
次の瞬間、俺は愕然とした。
自分
朝には何が起
それらのす
そして…
その予想は決して外れるこ
・・・
朝から晩
今日は昨日と同
だからこそ…
1日に起こるすべ
何のアクセントもない毎日が続い
プログラミングされた機械の人形のように、毎日同じこと
それはとても苦痛なことだ。
ここは牢獄だ。
とりあえずは「模範囚」
そこには苦痛などないだろう。
だが…
俺は人間だ。
血の通った人間だ。
機械の人形のように生きていくしかないのだろう。
起伏も抑揚もない退屈な余生でありながら、不平や不満を漏らさない「模範囚」として生きていかざるを得ないのだろう。
そんな
にほんブログ村← いつもありがとうございます。ポチッとクリックお願いします。