かみさんと俺は、家の中ではベタベタしていた。
訳も無く、相手の身体(股間や尻や胸)に触れたり。
何の脈絡も無く、突然、抱き締め合ったり。
突然、相手の頬にキスをしたり。
かみさんはよく言っていた。
「私たちって、他人が見たらバカ夫婦だよね~」
確かに人様には見せられない。
バカみたいにじゃれ合っていた。
まるで2匹の猫のように、じゃれ合って遊んでいた。
・・・
だが、自宅を一歩出ると、決してベタついたりはしなかった。
二人で散歩をする時でさえ、決して手をつなぐことも、腕を組むことも無かった。
20年以上、一緒に暮らしていながら、二人で手をつないだり、腕を組んだりして歩いたことは一度もない。
初めて手をつないで歩いたのは、かみさんが癌だと分かった後。
平成22年4月30日、病院から自宅まで手をつないで帰った。
かみさんはこの日、帰宅するまで俺の手を離さなかった。
繰り返すようだが、かみさんが癌だと発覚する前、かみさんと俺は、外出中に手をつないだり、相手の身体に触れたりすることは、ほとんど無かった。
かみさんも照れ屋だったし、俺も照れ屋だったから。
・・・
かみさんが亡くなった後、当然のことながら、外出する時は独りぼっちだ。
外出すると目につくのは、手をつないで歩く男女。
夫婦だったり、恋人同士だったり。
そういう男女を見るたびに思う。
俺たちも、もっと手をつないで歩くんだったな。
かみさんと手をつなぎたいな。
大好きな人、大切な人、愛する人と手をつなぐ。
ほとんどの人にとっては、願えば叶う。
ごく有り触れた願いだ。
だが俺にとっては違う。
かみさんと手をつなぎたい。
「二人で手をつないで歩こう」
たったそれっぽっちの願いなのに、もう決して叶うことは無い。
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訳も無く、相手の身体(股間や尻や胸)に触れたり。
何の脈絡も無く、突然、抱き締め合ったり。
突然、相手の頬にキスをしたり。
かみさんはよく言っていた。
「私たちって、他人が見たらバカ夫婦だよね~」
確かに人様には見せられない。
バカみたいにじゃれ合っていた。
まるで2匹の猫のように、じゃれ合って遊んでいた。
・・・
だが、自宅を一歩出ると、決してベタついたりはしなかった。
二人で散歩をする時でさえ、決して手をつなぐことも、腕を組むことも無かった。
20年以上、一緒に暮らしていながら、二人で手をつないだり、腕を組んだりして歩いたことは一度もない。
初めて手をつないで歩いたのは、かみさんが癌だと分かった後。
平成22年4月30日、病院から自宅まで手をつないで帰った。
かみさんはこの日、帰宅するまで俺の手を離さなかった。
繰り返すようだが、かみさんが癌だと発覚する前、かみさんと俺は、外出中に手をつないだり、相手の身体に触れたりすることは、ほとんど無かった。
かみさんも照れ屋だったし、俺も照れ屋だったから。
・・・
かみさんが亡くなった後、当然のことながら、外出する時は独りぼっちだ。
外出すると目につくのは、手をつないで歩く男女。
夫婦だったり、恋人同士だったり。
そういう男女を見るたびに思う。
俺たちも、もっと手をつないで歩くんだったな。
かみさんと手をつなぎたいな。
大好きな人、大切な人、愛する人と手をつなぐ。
ほとんどの人にとっては、願えば叶う。
ごく有り触れた願いだ。
だが俺にとっては違う。
かみさんと手をつなぎたい。
「二人で手をつないで歩こう」
たったそれっぽっちの願いなのに、もう決して叶うことは無い。
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コメント
コメント一覧 (7)
体調は如何ですか?
今日は、こちらは、「手を繋いでお散歩したいなぁ」って思うようなお天気ですよ!
私達も、主人が車椅子だったこともあるけれど、残念ながら、手を繋いだり腕を組んで歩いたりした記憶はありません。
でも、私達も、「訳も無く…、脈絡も無く…」でした。
文字にすると照れますね〜♡
思い出していると、今日のお天気のように心がポカポカしてきましたよ。
うちは、やっぱり、近所だと こっ恥ずかしいので拒むんですが、それを妻は面白がってわざと繋いできました。
慣れない地や、地元から離れると私から手を繋ぎにいくんですが、逆にいじわるで拒否されたり「どうしたの、僕ちゃん?」、「お手手つなぎたいの?」なんてわざとふざけてくるのでこちらも負けずに「うん、だってママがいいんだもん!」、「ギューうれし~でしゅ~!」、その内、「♪お~て~て~ぬ~ないで~、ぬ~まんぼうの~○×△■♪」と娘が小さい時の真似してゲラゲラ笑って・・・。
今じゃ、近所のおばあちゃん(旦那さんを亡くした先輩のお袋さん)道路渡るのに手を引くのに繋ぐくらいですかね。「いつもありがとうね。手暖かいね。」、私、「ええ、でも・・・心は氷点下に冷たいですけど。」と照れて同志のおばあちゃん相手に思わずブラックで返してしまいます。(笑)
うーーん、重症かも・・・
容ちゃんはお空で顔を真っ赤にしてケラケラ笑ってるね
何というスキンシップ・・のカップルだ。
お家の中でそこまでじゃれていたから 外では照れてたんだね
気持ち解るなぁ~。
手を繋ぎたいね
主人の3回忌の法要の時に急に私は言ったの・・
「誰か? 手を繋いでくれない?」
「さびしくて・・」
大きなハグをして手をしっかりと繋いで歩いてくれた人がいた・・
主人を「パパ」と呼んでいたオーストラリア人の彼だった
「〇子ママ!!」と言って抱き締めてくれた
毎朝、恒例の主人のハグとチュッ。
もう もう ない・・・んだよね
あの時、家の中を逃げ回らなければよかった・・・・
もっと 抱き締め合っておけばよかった
プーちゃんの欝がうつったかなぁ~?(これ駄洒落じゃないよ)
しんどいプーちゃんの欝なのに ゴメンね
欝が軽くなりますように・・・
我が家もそうだったなぁ
日曜日は一緒にお風呂に入って
一緒に飲みに行って
ほんのささいな事がとっても 楽しかった
今から思うと宝物も時間
あー巻き戻したい時間
あの時は大して大事だと思えず
光熱費の節約だけで、・・・
最近は土日は家族ずれが楽しそうで辛い
土日は嫌い
私も鬱かなぁ
乗り越えなくてはね
がんばりたくないけど
がんまります
失念YOMEです。
主人は照れ屋さんではないのか、私達は外でも手を繋いでいました。
でも、ローカルルールがあります。
前方からこちらに向かってくる人がいたら、繋いだ手を離す。
背後で人の気配があれば、手を離す。
恥ずかしいからではなく、「公道マナー」と、お互いが認識していたからです。
また、並んで歩ける状況になったら、どちらからともなく手を繋ぐ。
冬は、主人のコートのポケットの中に、私が手を突っ込むと、ぎゅっと握ってくれるんです。
今でもこの手に残る感触。
忘れたくないです。
子供も育て上げ、また再び恋人同士に戻るのが夢でした。プーちゃんと同じく、夢は叶えられなくなりました。私だけ歳をとっていく…嫌だな。