伴侶を喪ってしまっても、お子さんを亡くしてしまっても、元に戻ることのできる人だっているんだろう。
ちなみに「元に戻る」というのは、「
死別する前と同じ自分に戻る…」というほどの意味だ。

俺は元には戻れない。
かみさんがいた頃の俺には戻れない。

かみさんは俺にとって、代替不可能な「何か」だったからだ。
かみさんは俺の心身の一部だったからだ

かみさんを亡くして、俺の心身が欠落してしまった。
もう元に戻れるはずがない。

そんな俺を眺め、後ろ向きな奴だ…
と嘲笑っている者もいるのかもしれない。
もともとの性格がネガティブなんだ…と言い放ち、妙な優越感に浸っている者もいるのかもしれない。

その優越感が、
どこから出てくるのかは分からない。
だが、
根拠のない優越感を満たしたいのなら、俺のような奴は適当な材料なんだろう。

・・・

立ち直る、前向き、
ポジティブ…
あまりにも陳腐で、安っぽくて、
洞察力に欠けた表現だと感じる方もいるかもしれない。

だが、周囲の人々から見れば、
俺はたぶん「立ち直った人」であり、「前向きに生きている人」であり、「ポジティブな人」だ。

会社の部下たちにも、
同じマンションの住人たちにも、それどころか俺と同じ立場の方々(ブログを通して知り合った方々)にも、俺は決して哀しみを見せないからだ。

心に蓋をして、
仮面を被り、哀しみを殺している。
他人の前では、
明るく笑って、元気よく振る舞っている。

だが…
ひとりになったらダメなんだ。
哀しみを封印しておけないんだ。

寂しくなると、哀しみが溢れ出す。
そして崩れてしまうんだ。

それでも俺は、仮面を被る。
周囲の人々に哀しみを伝染させないように。
周囲の人々から疎ましがられないように。

俺はエネルギーを振り絞り、「立ち直った人」を演じるんだ。

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