くだらない冗談を言いながら
かみさんと俺は、
一緒にゲラゲラと笑っていた。

その日にあったことを語り合いながら
かみさんと俺は、お互いの経験を共有していた。

まるで二匹の猫のように
かみさんと俺は、二人でじゃれ合っていた。

二人で一緒に同じものを見て、二人で一緒に同じものを聞きながら
かみさんと俺は、
静かに寄り添っていた。

そうだ。
かみさんはいつでも俺の隣りにいたんだ。

・・・

8月6日の夜のこと。
ふとした瞬間、いろんなことを想い出した。
かみさんとの幸せだった日々の記憶が、俺の脳裏に鮮明に蘇ってきたのだ。
特段の「きっかけ」があったわけではない。

そのとき俺は、強く想った。
いま一度、かみさんの笑顔が見たいと想った。
あの幸せだった日々に還りたい…と想った。

だが、
決して還れないことも知っていた。

とても悲しかった。
胸が締め付けられるほどに悲しかった。

もう二度と、あの頃に戻ることはできない。
もう二度と、あの日々に還ることはできない。
それは嫌というほど分かっている。

それでも俺は、あの日々を取り戻そうとしている。
決して手に入ることはないけれど、それでも俺は取り返そうとしている。

他人から見れば、無為な願いかもしれない。
だが、俺にとっては「還りたいという願い」を持ち続けることに意味がある。

だから俺は、これからも探し続けるんだ。
もう何も残されてはいないけど、それでも俺は、求め続けるんだ


にほんブログ村 家族ブログ 死別へ

にほんブログ村← いつもありがとうございます。ポチッとクリックお願いします。