俺も人並みに「プロポーズ」というものをした経験がある。
プロポーズの相手は当然、かみさんだ。

かみさんと出会う前、複数の女性と交際したが、その女性たちにプロポーズをしたことは一度もない。
俺がプロポーズをしたのは、かみさん唯ひとりだ。

残された人生においても同様だろう。
今後、他の女性にプロポーズをする自分の姿が想像できない。

俺がプロポーズをする相手は、生涯で唯ひとり、かみさんだけだ。

・・・

正式に入籍する前。
かみさんと俺は、約1年間の半同棲生活、その後4年間の同棲生活をした。
既に5年も近くも一緒にいたのだ。

一緒に暮らした時間が長かったせいだろうか。
プロポーズをする際の緊張感みたいなもの、断られたらどうしようという不安感みたいなものは、全く感じなかった。
また、気恥ずかしさ、照れくささもなかった。

それどころか…
プロポーズに伴うロマンチックな雰囲気とも無縁だった。

・・・

かみさんと俺が、一緒に風呂に入っている。

俺はかみさんに言った。「そろそろ入籍すっか?」
かみさんが応えた。「そうだねぇ~」
これで終わりだ。

このやり取りの後に何を話したのかは覚えていないが、日常の他愛ない会話でもしたのだろう。
プロポーズという行為に伴う、何か大きな山を越えるような独特な雰囲気は、全くなかった。

・・・

プロポーズをした時のことを想い出すと、ついクスッと笑ってしまう。
笑顔になってしまう。
もう少しロマンチックにプロポーズしてあげても良かったんじゃないかなぁ…なんて思ったりもするのだ。

だが、これがかみさんと俺の姿だ。
かみさんと俺は、ごく自然に出会い、ごく自然に一緒に暮らしてきた。
そして、ごく自然に結婚し、ごく自然に家族になった。

だからこそ、寂しいんだ。
幸せだったからこそ寂しいんだ。

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