それは必ず襲ってくる。
平日の朝、目が覚めた瞬間からの数時間だ。
あるいは、休日の朝から晩までだ。

たぶん俺が”ひとりぼっち”のときを狙っているのだろう。

俺の周囲には誰もいない。
人の気配がないどころか、動くものは何にもない。

すべてが凍りついている。
俺は完全な孤独だ。

そんなときを付け狙い、それは俺を襲うのだ。

それは俺の外側から来るのではなく、内側から沸いてくる。
すべての血管を通して俺の全身に満ちわたり、あらゆる毛穴から噴き出して、俺の肌にまとわりつく。

全身が震える。
呼吸が荒くなる。
心臓が早鐘を打つ。

俺の中で何かが崩れていく。
ザワザワする。
いたたまれない。

何も恐れていないのに、強い不安感で潰れてしまいそうなのだ。

かみさんがいないんだ。
たった一人の俺の家族が死んじゃったんだ。

だから…
哀しいのは当たり前だ。
淋しいのも当たり前だ。

それらは甘んじて受け入れよう。
俺はとっくに諦めている。

しかし…
せめて原因不明の不安感だけはどうにかならないものだろうか。

鬱陶しいのだ。
邪魔なのだ。
コイツさえ無ければ少しは生きやすくなるはずなのだ。

だが、コイツは既に俺の一部になって、俺自身を構成している。
俺自身の一部である以上、排除しようと思っても無駄なのだ。

・・

これだから生きているのが辛いのだ。
これだから生きているのが苦しいのだ。

死んだら楽になれるだろう。

しかし…
俺には自分で自分の命を断つ度胸はない。
仕方がないので生きていくしかない。

だが、やはり辛いのだ。
やはり苦しいのだ。

俺はこの生き地獄から解放されたい。
死んだ方がマシだと思うような人生から逃げ出したい。

早く逝きたい…と願いつつ、俺は歯を食いしばって生きている。


にほんブログ村 家族ブログ 死別へ

にほんブログ村← いつもありがとうございます。ポチッとクリックお願いします。