号泣することは、ほとんどなくなった。
たまに咽び泣くことがあるくらいだ。
涙もほとんど出てくることはない。

かみさんが亡くなってから数年が経った。
ようやく涙が涸れてきたのかもしれない。

だが…
依然として大きな穴がある。
俺の心臓のあたりに深くて真っ暗な空洞があるのだ。

かみさんが息を引き取った瞬間。
俺の心にポッカリと穴が開いた。

そこはたぶん、かみさんが棲んでいた場所だ。
俺のすべてを支えてくれていた場所だ。
俺がいちばん大切にしていた場所だ。

そこがカラッポになったのだ。

あれからかなりの時間が過ぎた。
それなのに、俺はいまだに穴の存在に慣れることができない。

・・・

その穴の存在感はとても大きい。
目を反らしていても、俺の注意を惹き付ける。
そして俺の生気を奪うのだ。

血が噴き出すわけではないので生きていくのに支障はない。

しかし…
無性に淋しいのだ。
あまりにも虚しいのだ。

つまらない。
くだらない。

バカバカしい。
こんな人生ウンザリだ。

すでに生きることが嫌になっている。
そして、今後もますます嫌になっていくだろう。

それでも俺には自分の命を断つ勇気はない。

だとすれば…
のたれ死ぬまで生きていかなければならないのだろう。

これは拷問だ。
これは生き地獄だ。

いったいこれは、何の罰ゲームなんだ?
いったい俺が何をしたと言うんだ?


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