冬が近づいている。
早朝5時すぎに目覚めると、窓の外は真っ暗だ。
家の中も真っ暗だ。
なんの音もしない。
人の気配もない。
空気さえ動いていないかのようだ。
初めに感じるのは「淋しさ」だ。
寒くもないのに凍えてしまいそうだ。
泣きたくなったりするけれど、涙が出てくることはない。
泣いてしまえば楽になれるだろうに…と思う。
かみさんの仏前に座る。
線香をあげて、お供えをする。
俺はタメ息をつく。
かみさんの遺影と目を合わせ、どうか迎えに来てほしい…と願う。
バルコニーに出てタバコを吸う。
同じマンションの住人たちは、まだ眠っているらしい。
静かで真っ暗だ。
まるで世界に自分しかいないみたいだ。
真っ暗なバルコニーでタバコを吸っていると、「淋しさ」は遠のいていく。
代わりに襲ってくるのは「不安感」だ。
原因は分からない。
恐怖であれば、原因も分かるだろう。
だが、不安では理由なんて分かるはずがない(そもそも不安に理由はない)。
それでも俺は、自分を鼓舞し、日常へと踏み出していこうとする。
どんなに虚しい日常であろうとも、やっぱり日常を過ごせないようでは”人間”として認めてもらえないからだ。
だが、「不安感」を抑圧しようしていると、俺の中で、突然「何か」が切れてしまった。
日常に踏み出すためには、ある程度の緊張感が必要なのだろうが、その糸が切れてしまったのだ。
すると、すべては終わりだ。
とうとう俺は「無気力感」に襲われた。
奈落の底の、そのまた底に堕ちてしまったのだ。
身体が動かない。
心も動かない。
何もやる気が無くなってしまう。
身動きができなくなって、俺は放心してしまったのだ。
ここまで来たらオシマイだ。
もう何にもできやしない。
早朝からウィスキーを飲み、どうにかこうにか一日をやり過ごすしかないだろう。
しかし…
そんな時に手を差し伸べてくれる”人”がいた…ような気がした。
アンタは生きていいんだよ。
私はアンタを受け入れているんだよ。
そう言って手を差し伸べてくれる”人”がいた…ような気がした。
今年が終わるまで、あと1か月半。
せめて今年が終わるまでは堪えよう。
そこですべてが終わるわけではないけれど…
せめてそこまで耐えてみよう…と思ったのだ。

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早朝5時すぎに目覚めると、窓の外は真っ暗だ。
家の中も真っ暗だ。
なんの音もしない。
人の気配もない。
空気さえ動いていないかのようだ。
初めに感じるのは「淋しさ」だ。
寒くもないのに凍えてしまいそうだ。
泣きたくなったりするけれど、涙が出てくることはない。
泣いてしまえば楽になれるだろうに…と思う。
かみさんの仏前に座る。
線香をあげて、お供えをする。
俺はタメ息をつく。
かみさんの遺影と目を合わせ、どうか迎えに来てほしい…と願う。
バルコニーに出てタバコを吸う。
同じマンションの住人たちは、まだ眠っているらしい。
静かで真っ暗だ。
まるで世界に自分しかいないみたいだ。
真っ暗なバルコニーでタバコを吸っていると、「淋しさ」は遠のいていく。
代わりに襲ってくるのは「不安感」だ。
原因は分からない。
恐怖であれば、原因も分かるだろう。
だが、不安では理由なんて分かるはずがない(そもそも不安に理由はない)。
それでも俺は、自分を鼓舞し、日常へと踏み出していこうとする。
どんなに虚しい日常であろうとも、やっぱり日常を過ごせないようでは”人間”として認めてもらえないからだ。
だが、「不安感」を抑圧しようしていると、俺の中で、突然「何か」が切れてしまった。
日常に踏み出すためには、ある程度の緊張感が必要なのだろうが、その糸が切れてしまったのだ。
すると、すべては終わりだ。
とうとう俺は「無気力感」に襲われた。
奈落の底の、そのまた底に堕ちてしまったのだ。
身体が動かない。
心も動かない。
何もやる気が無くなってしまう。
身動きができなくなって、俺は放心してしまったのだ。
ここまで来たらオシマイだ。
もう何にもできやしない。
早朝からウィスキーを飲み、どうにかこうにか一日をやり過ごすしかないだろう。
しかし…
そんな時に手を差し伸べてくれる”人”がいた…ような気がした。
アンタは生きていいんだよ。
私はアンタを受け入れているんだよ。
そう言って手を差し伸べてくれる”人”がいた…ような気がした。
今年が終わるまで、あと1か月半。
せめて今年が終わるまでは堪えよう。
そこですべてが終わるわけではないけれど…
せめてそこまで耐えてみよう…と思ったのだ。

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コメント
コメント一覧 (7)
このままでは家のティッシュ全部使ってしまうと 両鼻の穴にティッシュを詰めたままにした 自分が通った道を何度も思い返しているうちに座布団の上で寝てしまった 2時間ほどして目を覚ましたのがものすごい自分のいびきだった。鼻にティッシュが詰まったままなので 大きな口を開けて寝てしまったのだ びっくりしたと同時にあの人のいびきが毎日すごかったのは、鼻が詰まっていたからなのだということが初めてわかった やっぱり人は経験しないとわからない生物なのだ生きたいと願っている人間がもう生きられないと他人から言われたとき 自分でわかった時の苦しみは相当だっただろう なんでもっと寄り添ってあげられなかったのかと向き合ってしまったのかとぐるぐると後悔ばかりしている自分が嫌になる あの人に代わって自分が死ねばよかったのにと本気で思う
大体自分の不注意で失くした鍵からここまで考えが飛躍すること自体相当悲観主義者だ
おはようございます。
睡眠薬を飲んでも
数時間眠れる程度です。
周りの人に
いつまでも泣いていたら
ご主人が、貴女の事を心配して
成仏出来ないょと おっしゃって私を
励ましてくれています。
わかっています。
私が一番わかっています。
でも、でも、彼を想う気持ち。
突然に亡くなった過程。
せめて最期、手を握って
今までの感謝を伝えたかった。
癌で亡くなった方、重い病気で亡くなった方、徐々に病魔に侵されて弱っていかれる姿を見るのは耐えがたい事だと思います。
私には、その辛さは 無かったけど、ある程度自分に覚悟の時間が、無かった。
考えようには、一瞬にして血管が裂け即死だったらしく、苦しい、痛みの時間は
短かったのかと。
会社の人の腕の中に、倒れた主人。
バイクに乗り出社していたからバイクに乗っている時に血管が裂けていたら
人を跳ねていたかも。
又は後続の車に
跳ねられいたかも。
あの人らしいと書くのも
おかしな表現ですが
人の腕の中で最期を迎えた彼
頭や顔を打ち付ける事なく
綺麗な顔、身体のままでした。
それだけが
救いの様に、思っています。
主人が私を心配してる。
ごめんね。
けど
辛い時は
泣かせて下さい。
いつの日か、きっとこの悲しみ、辛さ、虚しさ、痛みが
少しずつ
少しずつ
やわらぐまで
中々難しいと
思うけど。
私なりに
無理せず前進したい。
私に与えられた
修行だと
今は、これ以上頑張れないょ。
少しずつ
少しずつ
前を
向きたい。
今日一日が
皆さんにとって
穏やかな一日で あります様に
ありがとうございました。
今の私にとっての漠とした不安はこんなところでしょうか。以前は、これからどう生きていったらいいのか、というのが不安の中心でしたが、今は、これからこの世で私の身に起きることにはあまり興味が湧かなくなりました。
とぼとぼさん、
遺影を抱きしめている方、他にもいらっしゃったのですね。どんなに心が荒んでいる時でも、遺影をそっと胸に当てると、何が奥に浸透していって落ち着くんです。不思議なものです。
死んでいる存在ではなく、私はたしかに、今生きている彼らと会話をしているのだ。もちろん私の一方的な心のなかから彼らへの訴えであり、それに対する答えや音は返ってはこない。
けれども、すべてを包み込む、私を許してくれている、その圧倒的な生きているものの存在を感じるのです。
だから今日も日に何度も、彼らと私は会話をする。そうするとなんとも安心感がいただける。だいじょうぶなんだ…と思う。いつか会えるから、待っててね。そのときは…とあれこれ空想にひたるのです。ひとり遊びをしているのではない。たしかに生きている。
私の肉体がいつか滅びるとき、彼らの世界への扉は開く。死はあらたな世界への扉だ。そう信じて私はその日を迎えるときの心構え?はできている。会いたかったよ~と叫びながら、ひたすら闇か光に包まれるのかはわからぬが、ただ空に飛んでゆけばいいんだ、と。
すぐには到達できないかもしれないが、いわゆる煉獄とかあるのかもしれないが、かならず彼らはそこを通り抜ける間も、それにどんなに時間がかかろうと、待っていてくれると感じる、わかっている。ぷーちゃんさん、今は会えないけれどもどうか絶望しないで。容ちゃんさんは圧倒的な愛のかたまりみたいになってぷーちゃんさんを待っている。ひたすら集中するときっとその愛を感じると思う。。。。
毎日が切なく辛い日々の連続だと思いますが、プーちゃんさんのブログに救われたひとりです。これからも書き続けて頂きたいと応援しています。それからいつかお会いしてお礼をお伝えしたいと思っております。
寒い日が続きますが、くれぐれも体調を崩さないように気をつけてください。
「うん、いってらっしゃい。」と言ってくれたような気がしました。
プーちゃん様を応援してくれている「人」は多分・・・。
休んでしまおうか・・と思うけれど、仕事に行ってきます。
もう、プーちゃん様はお仕事かな。