みんなが笑っていた。
餓鬼どもが笑っていた。

いや。
笑っていたのではない。
嗤っていたのだ。

そうだ。
餓鬼どもは腹を抱えて嗤っていた。

哀しんでいる人々を見て嗤っていた。
苦しんでいる人々を見て嗤っていた。

楽しかったのだろうか。
面白かったのだろうか。
それともバカにしていたんだろうか。

しかし…
俺もかつては嗤っていたのかもしれない。
戦場で闘う人々を見下ろして、安全な場所で嗤っていたのかもしれない。

・・・

餓鬼どもが”ひとり”で戦場に立つことは絶対にない。
安全な場所から戦場を見渡して嗤っているだけだ。

そして、戦場に立つ人々が傷ついて、苦しんでいる姿を眺めつつ、お互いに顔を見合わせて、「自分たちなら、もっと上手く戦えるよな~」と納得し合っているのが餓鬼どもだ。

奴らは思っているのだろう。
自分たちには、何か突出したモノがあるはずだと信じているのだろう
自分たちにだって、戦場に立つ能力があるんだと信じているのだろう。

しかし奴らには、そもそも戦場に立つ資格が与えられることは絶対にない。
その他大勢として、一生涯を終えるだろう。

だが…
それでいいんじゃないかと思う。
それが幸せなことなんじゃないかと思う。

安全な場所から見下ろされ、見せ物になって戦場で闘うよりも、安全な場所から戦場を見下ろして、闘う人々を見物して嗤っているほうが、幸せに生きていけるはずなのだ。

野良犬や草食動物の群れの一匹ならば、よほどのことがない限り、身の危険に晒されることはない。
群れの中に紛れ込んでしまえば、自分の身は安全だ。
そして、周囲を見回しながら、嗤っている余裕も生まれるだろう。

哀しんでいる人々を見て嗤っている。
苦しんでいる人々を見て嗤っている。

それを娯楽だと思うだけの余裕があるのなら、そんな自分に満足し、自分の生き方に誇りを持ったらどうだろうか…と思うのだ。

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