土日や祭日であろうとも、俺は早朝5時すぎには起床する。
もう少し眠っていたいけど、どうしても目が覚めてしまうのだ。

かみさんの仏前に座って線香をあげる。
そして、遺影と位牌に視線を落とす。

かみさんの表情に変化はない。
かみさんの気配を感じるわけでもない。

また寂しい休日が始まってしまったな…と思う。
今日1日、どうやって過ごせばいいんだろう…と思う。

俺は深いタメ息をつく。

だが、思ってみても仕方がない。
答えが出るわけではないからだ。

まずは、やらなければならないことを終えてしまおう。
考えるのは、それからでも遅くはない…

そして俺は、かみさんにお供えをする。
その後は掃除や洗濯、ゴミの廃棄など、最低限の家事をする。
すべてが終わると多少の達成感を覚えたりもする。

だが、次の瞬間、俺は途方に暮れてしまう。

俺の眼前が真っ暗だからだ。
真っ黒な奈落が口を開け、俺が堕ちてくるのを待っているのだ。

・・

かみさんにお供えをした後に、俺は必要な家事を終えた。
やるべきことは、やり終えた。

時間だけはたっぷり残されている。
しかし、やりたいことは何にもないし、会話をする相手は誰もいない。

俺は”ひとりぼっち”だ。

ひとりぼっちの空虚な時間は、とてもゆっくり過ぎていく。
時間が凍りついてしまったかのようだ。

延々と続く虚しさに耐えられない。
俺はウィスキーを飲んで時間を潰すしかない。

次第に酔いが回ってくる。
すると、時間の進み方が早くなっていき、空虚な時間が埋まったように錯覚する。

そのうち俺は泥酔してしまう。
そして、いつの間にか眠りに落ちてしまう。

・・・

数時間して目が覚めたとき。
俺は奈落に堕ちてしまった自分を発見する。
全身が震え、呼吸は荒くなり、心拍数が上がっていく。

これが休日に特有の鬱だ。
これが休日に特有の不安感だ。

いわゆる「死別反応」を知らない人々に、どうやって伝えたらいいだろう。
この感覚を誰かに理解してもらうためには、どのような言葉を選択したらいいだろう。

俺にはどうしても分からない。
とにかく、どうしようもない鬱であり、どうしようもない不安感なのだ。

それが俺の休日だ。

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