湯田川温泉 九兵衛旅館 ~食事編
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夕食は食事処でいただきます。部屋毎に個室形式の席へ案内されるので、落ち着いて食事を楽しむことができます。テーブルは掘りごたつ状になっているのでとても楽です。

【夕食】
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今回は温泉だけではなく、冬季限定メニュー、『寒鱈づくし』の料理も目的でした。テーブルにはお品書きが置いてあるのも嬉しいです。
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最初に運ばれてきたのは『胡麻豆腐ごまだれ』。キメが細かく,ねっとりとして滋味のある味。
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お造りは『庄内魚お造り』。薄切り大根がかぶせられています。被いを外すと平目,メバル,生蛸のお造りが大根の器の中に並べられています。添えられた無添加天然醸造醤油でいただきます。
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前菜は『鱈珍味三点』。三連の皿に鱈の三種の珍味がのっています。
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一番左側の皿には『エラ唐揚げ』。この日の料理の中で、ある意味これが一番衝撃的だったかも。「えっエラ!? 食べるの??」
骨の部分を持ってスペアリブを食べるようにしてかぶりつきます。あっさり塩味でサクサク食感があり美味しい。これぞ珍味といった感じで、ビールのつまみにぴったりです。
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中央の皿には『肝酢味噌』。蒸し茹でにした鱈肝に わけぎのお浸しと白髪ネギを添えられており、酢味噌を絡めていただきます。
一口食べると「ひゃーなんだこりゃ!?美味い~」。でっぷりとした鱈肝はふんわりで生臭くなく、レバーの口残り感は最小限です。レバー系が苦手な相方A氏もペロリと平らげていました。
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右側の皿には『胃袋ポン酢』。細切りの胃袋はコリコリしていると思いきや、ムチっとした食感。紅葉おろしと小口ネギでサッパリといただきます。
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次に運ばれてきたのは、『鱈昆布〆と白子の握り寿司』(特別栽培米 鶴岡産ササニシキ使用)。
鱈の昆布〆は、淡白だが上品な旨味のある鱈の刺身に、昆布の旨味が乗り移ってとても美味しい。相方A氏が大変気に入ったようだ。
もう1つは、生白子が乗った軍艦巻です。でっぷりとした白子に紅葉おろしと小口ネギが乗っています。
鱈白子を完全な生で食べたは初めてです。これは相当新鮮じゃないと出せないでしょう。表面は若干ぬるっとしていて、咀嚼すると口の中でとろりと溶けてご飯と混じり合う。生臭さ等は一切なく、ただひたすら美味いだけ。
給仕さんが淹れてくれた ほうじ茶も美味しい。(個人的には晩飯時にノンカフェインの ほうじ茶を出す宿は信頼できると思っています。)
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『鱈のみぞれあんかけ』は揚げた鱈の身に、大根おろし入りのトロトロあんがかけてあり、万能ネギ,大葉,岩のり,おろし生姜の他に、素揚げの茄子・獅子唐が添えられていました。
揚げることで ふわふわな鱈の身にコクが加わり、上品なダシのあんがよく絡みます。うまうまです。
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『鱈白子 朴葉焼き』
でっぷりとした白子の表面を炙って、中はとろり。淡い旨味が口の中に広がります。添えられた甘めの麹味噌ダレをからめて食べると美味。ついつい日本酒が欲しくなります。
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もう1つ添えられた皿には天然塩が入っています。素材の旨味を味わうなら塩味でしょう。
こちらの塩は酒田の浜中で昔ながらの平釜製法で作られた、粗いフレーク状のお塩です。つけすぎても塩辛くない,まろみのある塩でした。
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『山形牛サーロインサラダ仕立て オレンジ釜盛り』
千切り野菜が敷かれたオレンジの器に、ミディアムレアに焼かれたサーロイン肉が鎮座しています。
肉の上に添えられたおろしガーリックをポン酢醤油状のタレに溶かして、つけながらいただきます。
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お肉の周りには葉付きミニ大根等の野菜が添えられています。生の大根の歯応え,葉の大根風味をしっかり味わいました。
肉の焼き加減が絶妙!柔らかい肉質で口の中で数回咀嚼したらいなくなってしまいます。うまーい(´;ω;`)。
つけダレには肉の旨味やコクが移るので、野菜も全部美味しくいただきました。
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『寒鱈のどんがら汁』
庄内地方の郷土料理ですな。「どんがら」とは魚のアラのことで、この時季一番美味しくなる「寒鱈」の骨付きの身,頭,尾,内臓系を余すことなく使って旨味を丸ごと味わう鍋です。
以前から一度食べてみたいと思っておりましたが、念願叶ってやっといただくことができました。
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給仕さんが「まずはお椀にネギと岩のりを入れ、スープだけで味わってみて下さい。」とのことで頂いてみると、うっすら味噌味仕立てで、鱈の旨味がたっぷり出ています。
ビジュアル的にはとっても地味で雑然とした鍋物で、内臓が入っているのでエグ味や雑味が出るのかと思いきや、非常に上品なすっきりした汁に仕上がっていました。
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大きな土鍋に入っているので たっぷりと食べられます。鱈以外には大根も入っており、旨味をたっぷり吸い込んでいてこれまた美味です。
酒田出身の相方A氏曰く「普段食べている どんがら汁はもっとワイルドな食べ物で、ここのは全然違う洗練された味。すっごく美味しい。」とご満悦でした。
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『鱈の子めし』(特別栽培米 はえぬき使用)。
ほかほかの白米ご飯に 鱈の子の醤油漬け,香の物(赤カブ,ぜんご漬け)が運ばれてきました。
鱈の子はマダラのを使用しているのでしょう。粒が大きく,口の中でプチプチ弾けて旨味が広がります。醤油漬けなのでサラリとしており,塩分控えめなので、ご飯の上にたっぷりと乗せて贅沢食いができます。
漬物も手造りっぽく、相方A氏曰く 「とても美味しかった。」そうです(私は漬物が苦手なので)。
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鱈腹な腹をさすっている時に、シメの『板長手造りデザート』が運ばれてきました。
「板長!パテシエ出身なんですか!?」と訊きたくなるほどオシャレな一皿です。
クレームブリュレ,木苺あいす,庄内麩のフィユタージュにフレッシュ苺が添えられています。和風温泉旅館の夕食のデザートが4種盛り!?俄然テンションが上がります。
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『クリームブリュレ』はバーナーで炙られた表面がパリパリの飴状になっていて、それを割るとネットリ濃厚な卵味のカスタードが。バニラビーンズも贅沢に使われた本格的な味です。
『木苺あいす』は甘酸っぱくてキュートな香り。さっぱりとしています。
アイスに添えられた『庄内麩のフィユタージュ』は、庄内地方の名産品,板麩にうっすら砂糖水を塗ってオーブンで焼き上げたパイ仕立てのお菓子です。ほんのり甘めでサクサクしていて美味しいです。

シメのデザートをゴージャスにすることで、美味しかった食事の興奮が冷めず、今まで宿泊した宿の中でも強く心に残る夕飯となりました。

料理を運んでくれる若い給仕さんは きちんと勉強をされていて、料理の内容について訊ねてもスラスラと教えてくれました。世間話にも笑顔で対応してくれ、「冬用ワイパーに交換し忘れて九死に一生スペシャル」的な話なども笑顔でしてくれました。料理だけでなく、接客に於いても満足な夕食でした。

【朝食】
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朝食も、夕食と同じ食事処の個室でいただきます。
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朝食にまで お品書きが置いてあります。ありがたいことです。
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3連の皿には『鱈の子煎り』,漬物(おぼこ梅の梅干し,柿大根,からしきゅうり,白菜漬け),おひたし(地野菜ほうれん草,焼き椎茸,菊)が並んでいます。
『いかのお刺身』とは朝から豪勢です。たっぷりと生わさびが添えられていました。
『焼き物』は甘塩の塩鮭でした。
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『特製玉子焼き』はダシの効いた卵味の濃い玉子焼き。たっぷりの大根おろしとシラスが添えてあり、うまうまです。
『もだし・なめこ汁』は、合わせ味噌の味噌汁で、具が長ネギ,なめこ と”もだし”というきのこが入っています。
”もだし”とはナラタケの地方名。実家(北海道)の方では”ボリボリ”と呼ばれていました。とても良いダシが出るのですよ。
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ご飯は『特別栽培 鶴岡産つや姫』。朝は炊きたてがお櫃で供されます♪ やや細長く,白濁したシルキーな粒で、ふんわりとした炊き上がり。
今回の宿泊では3種類の地元産米をいただきました(夕食のお寿司は”ササニシキ”,鱈の子めしは”はえぬき”,朝食のご飯は”つや姫”)。
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『あつあつ豆腐』は濃厚な豆乳に にがりをうって作った出来立て豆腐。薬味はおろし生姜と小口ネギで。アツアツつるつるで美味しー。
酒田の郷土料理『塩納豆』は納豆に塩麹と昆布等で味が付いており、ご飯が進みます。
朝、給仕さんが淹れてくれる煎茶も美味しいです。

奇遇にも前日に宿泊した、酒田市内の「最上屋旅館」と朝食メニューが結構被っておりました。焼き塩鮭,昆布佃煮,鱈子煎り,玉子焼き,塩納豆は、朝食の定番メニューのようです。
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そして『板長手造りデザート』が登場.。゚+.(・∀・)゚+.゚
ミルク味のぷるぷるなめらかブラマンジェに、プレーンヨーグルトのソースとハチミツかかっています。カットオレンジとマンゴー&マンゴーソースが添えられています。朝からゴージャスな盛りのデザートです。
最後の最後まで心を掴んで離さない,心憎いお料理達でした。
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朝食を終えると給仕さんに、「ロビーでモーニングコーヒーをお出ししますので、よろしければいかがですか。」と勧められ、早速ロビーへ。
ロビーの大窓は 開けるとウッドデッキになっており、庭を愛でながらオープンスペースでのティータイムを楽しむことができます。
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でも冬は寒いので、屋内でいただきましょう。椅子に座るとフロントのスタッフが来てくれ、コーヒーはいかがですか?と声をかけてくれます。食後にコーヒーを飲みながら新聞等を読み、ゆったりと過ごせるのは嬉しいですね。

つづく