富士吉田 路地裏散策 ~新世界通り
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前回訪問時に是非散策したいと思っていて、できなかった『新世界通り』へ行ってきました。
これが、通りの入口なんて・・・。どおりで見つけられなかったはずだよ。他所様宅の敷地に無断侵入のレベルです。
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西裏通り沿いに建つお店の脇を抜けると、3階建ての変わった建物が目に入ります。こちらのお店、正面は子の神通りに面しており、そこから見ると普通のお寿司屋さん(既に閉店している?)なのですが、側面から見ると こんなスゴイことになっています。
勝手口?は唐破風で、2階から上はベンガラを思わせるような赤色に塗られています。出梁造りとはまた違う,2階以上がせり出した構造が面白い。
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ディープな世界への入口としてはふさわしい建物です。
そこから1歩足を踏み入れると、折り重なるように鄙びきった建物が建ち並びます。最初に目に入る看板が『愛人』というのもスゴイ。
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お店正面にブロックガラスと小石タイルをあしらったお店跡も個性的。
店先がリーゼントのようにせり出した天井の裏側にも小石タイルが使われていています。敢えて地味な小石タイルを使用しているところがシブい。
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壁にあるスリット状に細長い窓も何となく怪しい。
「やきとり 仲良し」はまだ営業していてもおかしくない外観です。
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まるで建物間の軒下のように見える細道の両側にお店が建ち並んでいる訳ですが、実際に営業しているお店が有るのか無いのかわかりません。
夜のお店が多いので、夜に来ればわかると思いますが・・・夜に来る勇気はない(´;ω;`)。
「Barセクシー」というダイレクトな店名の看板がありますが、イマイチ説得感がないかも。
この細い通りには、何故かクランクが3箇所あり、ここは第一クランク。
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先に進むと道幅が少し広くなり、第二クランクがあります。
クランクの正面にある小料理屋風の建物は最近まで営業していてもおかしくない雰囲気。通り全体が廃墟化している中で、人が住んでいる気配を僅かに感じてホッとします。
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地味~な建物の,地味~な扉に「富士吉田市観光協会 推薦の店」のステッカーが貼ってありましたが、看板すら外された状態なので、今となっては何のお店だったのか。
この界隈は戦後に、現在の北富士演習場へアメリカ軍が進駐して来た際,軍人相手の歓楽街として栄えたそうですが、昭和40年に火災があり、その後衰退していったそうです。
人を見かけることはほとんどないですが、人慣れしていない猫がそこ,ここを歩きまわっていました。
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第三クランクには大きなビルが佇んでいました。看板には『フォーエバー』と書いてあります。
閉まったシャッターの錆び加減と荒廃した建物から察するに、閉店してからかなりの年月が経過していると思われます。
正面からみると、色の入ったガラスブロックがはめ込まれてあり、往時ではかなりモダンなお店だったのではないでしょうか。看板のイラストもレトロモダンで素敵ですが、ローマ字で『SAUNA』の文字を発見。勝手に飲み屋さんだと思っていましたが、サウナだったんですね!
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そこを抜けて少し歩くと本町通りと,「衣料百科 まるさく たなべ」の建物が見えてきます。
出口も入口もまるで私有地のようなので、ここに通りがあるという事に気が付かない人もいるんじゃなかろうか。
人目から隠れるようにひっそりと存在する荒廃した昭和の遺跡を、朽ち果てる前に散策できて良かったと思います。
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ここでも相方A氏は、「猫好きだが、猫からは徹底的に嫌われる」という能力を遺憾なく発揮してくれました。
通りで会う猫が、相方A氏を見ると皆逃げてしまうので、写真撮影に成功したのは2匹だけ。
こんなチビ猫にまで怯えられる相方A氏って、いったい・・・。