2005年09月19日

南関名馬の思い出  トライバルセンプー

昭和53年に前人未到の記録と言われた5000勝を達成した佐々木竹見騎手だが、好事魔多し、年末の調教にて骨折し、一時は再起不能説も流れた程、症状は重く、翌54年は長年トップの座を守ってきた南関総合リーディングの座から滑り落ちる事となる。しかし鉄人と呼ばれた男は、昭和55年に復活を遂げ、再び総合リーディングトップの座に返り咲く。この年復活した竹見さんとコンビを組んで活躍したアラブがトライバルセンプーである。

トライバルセンプーは父はサラのトライバルチーフで母のインターシユウホウは後にアラブ王冠賞馬ボールドマンも産む名牝で川崎の村田六郎厩舎所属、馬主は大野雅子氏、大野雅子氏は歌手の北島三郎氏の奥様だから実質は北島三郎氏の持ち馬と言って良いだろう。
トライバルセンプーのデビューは明け4歳になってからで、55年1月9日に竹見さんをヤネに楽に逃げ2着のハヤブサヒカリを、7馬身ちぎる圧勝、続く2戦目もダブルナイトを8馬身差をつけ楽勝した。3戦目は大井に遠征した春蘭特別で、春のクラシックでぶつかる事になる、リツシヨウマロツトと初対戦するが、2馬身半差をつけられ2着と初黒星を喫す。
再び川崎に帰り若葉特別に出走したトライバルセンプーはラビツトスターに大差勝ちした。
しかしこの時期の天敵と言えるリツシヨウマロットに、再び大井のアマリリス特別でコンマ1秒差の2着、クラシック一冠目の千鳥賞ではコンマ5秒差2着と完敗した。

千鳥賞の後園田の全日本アラブ優駿楠賞に出走したトライバルセンプーは、天敵リツシヨウマロツトがいないこのレースで快速振りを遺憾無く発揮し1馬身半差をエバラポールにつけ快勝した。ちなみにこの年の他地区招待馬は船橋イケアレツポ(11着)川崎ハクリユウオー(7着)名古屋ミネノセイシン(6着)佐賀スイフトエース(5着)福山テルステイツ(4着)と好メンバーが揃っていた。

楠賞制覇の余勢で天敵リツシヨウマロツトに臨んだトライバルセンプーだが、魔女イナリトウザイの息子タカラトウザイやマルケンダイドウと、ハナ争いに破れトレイバルセンプー自身初の大敗の10着という成績で、先手を取れない時の逃げ馬のモロさを露呈した。続く鎌倉記念でも春大差をつけたラビツトスターに完敗の4着に終わり、勢いが途切れたかと思わせた。続く白百合賞では主戦の佐々木竹見騎手がレース直前に負傷?の為、急遽篠原久雄騎手に乗り替わり、ツキにも見放されたかと思ったがラビツトスターを半馬身抑え優勝し、再び勢いに乗る。
大井の特別を勝ち三冠目のアラブ王冠では天敵リツシヨウマロツトをついに破り制覇、全日本アラブ大賞典TR的な準重賞勝島賞も強豪アイランドキングを1馬身抑え4連勝で大一番を迎える事となる。

大賞典ではトライバルセンプーはスタートから2周目3角までは楽に逃げた、しかし強豪アイランドキングが2周目3角手前からスパートしトライバルセンプーを捲くり潰す。
アイランドキングは昨年のこのレースで逃げたエビタカラにハナ差まで迫るも2着に敗れた、騎乗していた渡辺市郎は、その事が頭に有り、単騎で楽に行かせたら昨年の二の舞になると感じたのかトライバルセンプーを潰しに出た。
しかしこの早めの仕掛けが結果、この年アラブ相手は無敗で、サラ相手に掲示板を外していない名古屋のアラブの怪物ミヤノダービーに楽に交わされる要因となったのではないだろうか?

余談だが、この日は穴場のおばちゃん連中のストライキで、あわや中止かという事態が発生、結局賃金の上乗せで妥結し1〜3Rが中止になっただけですんだが、気の短い連中が暴れる寸前迄行っていた危ない雰囲気漂う日だった。
今の大井では決して見れないのが危ない雰囲気を漂う客と、怪物級が揃って出走したアラブの競馬・・健全なイベントと明るい客とサラブレッドばかりの競馬が悪いとは言わないが、そんな今は無いモノが揃っていた昔を懐かしく思うのは、ジジイの証拠なのだろうか?

トライバルセンプーはこの大賞典12着を最後に種牡馬となる。産駒にはトライバルセンプー同様楠賞を逃げ切った、福山のムサシボウホマレとアサリユウセンプー等がいて父に似た快速馬が多い。

youkouzan1 at 19:52│Comments(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote

この記事へのコメント

1. Posted by メルボルン二世   2005年09月22日 20:26
4 >千鳥賞の後園田の全日本アラブ優駿楠賞に出走したトライバルセンプーは
 見に行きましたが、強かったですよ。
北島のサブちゃんがとっても嬉しそうに写真に写っていました。園田では口取り写真はあんまり馬場では撮影しない(騎手席の前が殆ど)のに馬場のそれもファンの前までセンプーを引いていきそこで口取り写真の撮影をしたのが思い出されます。
この園田遠征で、コーチ屋つき特観席を経験しました。コーチ屋の人数が大井の比ではありませんでした。柱ごとに涌いてくる感じでした。馬券は飲んでくれるし、一割バックはあるし昼食もつくんだからオトク?この馬が、奥山=リッショウマロットに負けるとは思いもよりませんでしたよ。

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