市川マコトの頭の中の虫

「楽しむことは決して罪ではない」「楽しむことに罪悪感を感じることが罪」ボク自身カナリ重罪

小学4年生くらいになると漠然と思い始めた。
「小学校を卒業したら、人生が終わる」のだと。

あんまり深い理由はなかったのかもしれない。
小学生にとっては、小学校が世界そのもので、
6年生は卒業すると、その世界から消えてしまう。
兄も姉もいない僕にとっては、本当に消えてしまうように感じられた。
それと自分が6年生になる年が、ちょうど1999年で、
ノストラダムスの大予言だとか、2000年問題だとか、世紀末のあれこれで、世界が終わってしまうように感じたんだと思う。

小学校を卒業したら世界が終わる。
30も過ぎた今、それが本当だったような気がしてきた。
僕の人生は、小学校の卒業とともに、終わってしまったんじゃないかって。

ひとつは子ども特有の主人公感。
親も先生も、子どもを中心に考えてくれる。それに甘んじていられる環境の終了。
中学の制服や校則は、強引にそれらを引き剥がし、大人の準備を急かす。

はて、人生とは、子ども時代を指すのか。卒業してからの数十年は余生だと言うのか。
どうだろうか。そうだったような気もしてくる。
小学生時代の遠足や運動会を、中学生時代のそれらと比べるとまるで熱中度が違う。
小学校とともに人生は終わるのか。

大人になっても、夜な夜な見る夢の中の背景は、小学校時代の記憶が材料の大半になっているような気がする。

そうなると、なんで、自分は今、生きているのか。

いったん話を引いて、次は、中学生以降の10代の期間を思い返してみる。
中学、高校、大学と、自分を生きた気はしないのか。
する。
確実に自分を味わった。

そう考えると、小学校卒業は、死ではない。

けど、小学校卒業のタイミングで明らかにフェーズが変わっている。

一度終わって、まったく別のものが始まった感じ。
簡単に言えば、生まれ変わった感じ。

僕個人の変化で言えば、
ゲームを一切やらなくなって、ギターを弾き始めた。
自分を世界一の存在だと感じれるようになった。

ううむ。
人生が明らかに切り替わってる。

そして、もう15年以上もの間、18歳くらいの感覚で止まったまま生きてきてしまった。

小学校卒業で生まれ変わって、その後一度も生まれ変わってない。

ここ15年に熱があるのか、自分を味わっているのか、と自問すると、
後半の数年はあやしい。
まさに今は、惰性で生きている感じがする。
生まれ変わりもせず、謎に余生を生きている。

ははーん。
一度は生まれ変わることができたんだ。
今もまた生まれ変わりのタイミングなんじゃないか。

じゃあ何をどう変えればいいんだろうか。
自分で変わろうと変わるものなんだろうか。
18歳の続きの人生はそろそろおしまい。

新しい自分を始めて、それを味わおうじゃない。

なにか爆発するような刺激と出会うことはできるのかな、どうかな。

ただ書く。
以上。

「それじゃ味気ないよ」

そうか、じゃあ説明を聞いてくれるかい?

「………」

意義。意義。意義。

ぼくのことを「イギー」と呼んでいたあのドラマーはもうそろそろ70歳くらいだろうか。
一度だけ一緒にスタジオに入った。

彼のことを勝手に魔法使いのように思っていた。

魔法使い。
今で言うと、植物を研究する学者か、薬剤師か、、わからない。

電話で、二十歳になったことを伝えると、
「そうか、じゃあ今度グリーンシガレットを教えるよ」と言われた。

当時のぼくは、ある種の潔癖で、無知の偏見だったから、強引に断ってしまった。

断ったことは間違いではなかったはずだけれど、
今のぼくの知見を持っていたなら、もっともっと好意的な断り方ができたかもしれない。

いや。
いやいやいやいや。
違う。
特に伝えたいことはないんだ。
そう勘違いしてくれるな。

なにが正しいのかなんて、死ぬまでわからないだろうから、
結局自分の責任のとれる範囲で、物事を解釈するしかない。

ぼくは、ずいぶんちっぽけなところにうずくまっている。

dearMoonにエントリーしたのですが、
その際の設問がアーティストの自己紹介フォーマットとして優秀でした。

「市川マコトが何者か?」を問われたときの回答として汎用的だなーと思ったので、
そのまま記事にして公開しておきます。

設問は2つありました。
それぞれ300単語以内の英語で回答するというルールでした。


Q1 Tell us about a project/activity you feel passionate about.
(あなたが情熱を持っていると感じるプロジェクト/活動について教えてください。)
I have always been passionate about music.
I've formed bands, released CDs, toured nationally and internationally, and performed at festivals.
These activities are fascinating to me, but I also realized that they didn't necessarily have to be about music.

I'm really interested in two things:
1. Touching things by myself and interpreting them with my mind.
2. And sharing the positive energy that I get from doing so.

There are things that I cannot understand just by listening to the music.
There are many things that can only be learn by creating and playing music myself.
Not only music, but I want to taste everything I can touch in this world with my five senses and express what I have interpreted through my life.
- - - - - - - - -
音楽活動に情熱を注いできました。
バンドを組み、CDを出し、国内外をツアーし、フェスに出演したりしました。
わたしにとってこれらの活動はとても魅力的なものでしたが、それが必ずしも音楽でなくてはいけないわけではないことにも気づきました。

わたしが本当に興味を持っているのは、次の2つのことです。
・物事に自分で触れて自分の頭で解釈すること。
・そして、そこで得られるポジティヴなエネルギーを共有できる形に表現することです。

大好きな音楽も、聴くだけではわからないことがたくさんあります。
音楽を自分で作り、そして奏でることによって、初めてわかることがあります。
わたしは、音楽に限らず、この世界の触れられる限りのものを自分の五感で味わい、そこで解釈したものを、人生を通して表現していきたいです。

Q2 By taking part in dearMoon how will your project/activity evolve and how will you be able to contribute to society?
(dearMoonに参加することで、あなたのプロジェクト/活動はどのように進化し、どのように社会に貢献できるようになりますか?)
As I answered in Q1, I like to reinterpret what I have experienced and share it in a way that others can benefit from.

Looking up at the moon from the ground and going to the moon for this project are different things.
From being able to reflect on those differences, and from experiencing the latter in its purest form.
I am sure that a new philosophy will be born in me.

Seeing the earth from outer space and experiencing weightlessness will also bring me many new discoveries.
And what we gain from this experience will be different for each and every member of the dearMoon crew.
I will incorporate what I have felt into all my future activities of expression.
With my new philosophy, my creation will become more borderless and closer to the truth.

Nevertheless, even though the quality of my expression has improved, my influence is not enough to bring it to a large number of people now.
I believe that dearMoon will make up for that.
I also firmly feel the magnitude of influence that comes from being a part of this huge project that the world is watching, and I will use that influence responsibly.

I would like to sublimate this experience at dearMoon not only as a inspiration for my own creative work, but also as a hint for many people to explore their lives.
- - - - - - - - -
Q1でも回答したように、わたしは自分の体験で得たものを、他者が役に立てる形のものに解釈しなおしてシェアするのが好きです。

地上から月を見上げることと、このプロジェクトで月に行くことは、違うものです。
それらの違いから考察できることから、また、純粋な後者を経験していることから、
わたしの中には必ず新しい哲学が生まれます。

宇宙空間から地球を見ること、無重力状態を経験すること、それらも、同じく新しい発見をたくさんもたらしてくれることでしょう。
そして、そこで得られるものは、dearMoon乗組員ひとりひとりの差異もあるはずです。
自分が感じたものを、今後のすべての表現活動に落とし込んでいきます。
新しい哲学を得た私の創作は、よりボーダレスで、より真理に近いものに変化します。

とはいえ、自分の表現内容のクオリティが上がっても、それを多くの人々に届けるためには、今の私では影響力が足りません。
それを補ってくれるのも、このdearMoonだと考えています。
世界が注目するこの一大プロジェクトに参加させていただくことによる影響力の大きさもしっかりと感じとり、責任を持ってその影響力を利用します。

このdearMoonでの体験を、自分の創作活動のヒントとするだけでなく、
多くの人の人生探求のヒントに昇華したいです。

そう、僕はやっぱり音楽が大好きだし、ロックンロールが大好きだけど、
音楽じゃなきゃいけないわけじゃないんだ。
音楽じゃなきゃいけないわけじゃないのに、音楽のことばかり考えているけどね。
60614

今の僕は、
あの頃、車で僕を家まで送り届けてくれた先生より、
歳をとってしまった。

先生は、全校放送を使って、僕を保健室に呼び出した。
どんな用事があるのかと首を傾げつつ、友人との会話を切り上げ席を立つ。
保健室に着くなり先生は、
「ねえ市川くん、このライブハウスどこにあるか知ってる?」
と話し出す。
「今度、私の好きなあのバンドのライブがあるの」
今となってはバンド名は思い出せない。
チケットの取り方を教えてほしいという内容だった。

別の日、先生は、やっぱり放送を使って僕を呼び出す。
先生が放送室のマイクで話すのは、僕を呼びつける時だけだった気がする。気がしているだけで、自分に関係ない情報が耳に入らなかっただけかもしれないが。
怒られたことなんてないのに、何を怒られるのかといつも恐る恐る保健室に向かった。
「先生、夏休みフェスに行ってきてね。お土産。市川くん好きでしょ、ハイロウズ。」
そう言って、矢印のロゴマークがついたリストバンドをくれた。
二つ、違和感があった。
大人になってもロックフェスに行くもんなのか、と。
そしてその土産を一人の生徒に買ってくるものなのか、と。

「大人になっても」、それはあまりに若かった僕の頭に浮かんだ言葉だけれど、
当時新卒で赴任したあの時の"大人"の先生より、
僕は十歳も歳をとっている。

このページのトップヘ