まずは、頭の体操から。

IQサプリ的な問題をどうぞ!


へ+は=ち  ぬ−ろ=り  に×は=と

です。

さて、

り÷ほ

の答は何でしょう?



<ヒント>
解く鍵は、カルタにあり!
















答は

「は」

です。


解説します。

「いろはにほへとちりぬ」→「0123456789」

のように

「い〜ぬ」の各文字が「0〜9」までのそれぞれの数字に
対応していることにピ〜ンとくれば、

へ+は=ち → 5+2=7
ぬ−ろ=り → 9−1=8
に×は=と → 3×2=6

に変換できます。

同様に

り÷ほ → 8÷4

したがって、8÷4=2となり、

2は「は」に相当します。


だけど多くの方は

「いろはにほへとちり」→「123456789」

と解釈しませんでしたか?少なくとも、最初は。
ますますこの問題は難問になったのではと思います。


尚、これは何かのパズル集から抜粋したパズルではありません。

この考え方を、初期の算数教育のむずかしさにたとえた方が
いらっしゃいます。

算数の計算を「いろはにほへと」になぞらえて
子どもにとっては、本当はかんたんな計算問題はむずかしいんだということを
説明していたサイトを
いつだったか
偶然見つけて、
世の中には面白い考え方をする人がいるものだなあと
感心した覚えがあるのです。

ところで、小学校に入ったばかりで
はじめての算数のつまづきが、たし算のくりあがりにあることは
よく指摘されるところです。

小1の頃はまだ塾に行かない子が多いですから、
お家でお母さんが教えていらっしゃることもよくあることですね。

だけど、我が子に教えていると、
つい感情的になって
なかなかうまくいかないという話はよく聞きます。

私自身も経験ありますし、そうした経験は大なり小なり
経験された方は少なくないのではと思います。

親子の間だから、そういうことは多少仕方がないのだけど、
ここまでヒステリックになってしまうものなのかという場面を
偶然目にした(厳密に言えば「耳に」です)ことがあります。

10年ぐらい前のことです。

ある日の夕方。
近所で、子どもの泣き声とともに
お母さんの怒鳴り声が聞こえてくるのです。
お子さんの声からして、
幼稚園の年長さんか、
それとも小学校の低学年かな。
あまりにも大きな声でしかっているので
近所中に聞こえました。
しかも、内容もはっきりと聞き取れます。

どうやら子どもに算数を教えているようです。

我が子の理解のなさに、もう切れまくっているという感じです。

どうして、8+7がわからないの?
8にあといくつ足せば10になるか考えなさい。
2をたせば10になるでしょ!
だから、7から2をとって、8にくわえればばいいのよ。
7から2をとると5、8に2をたすと10
あと5と10をたせばいいだけ。
さあ、答をいってごらん!

50?

馬○!!なんで、答が50なの!
答は、15にきまっているでしょ!!!


この間、子どもは大声で泣き続けていました。

この場面でのお母さんの教え方については、
賛否両論いろいろ意見があると思いますが、
ここで問題にしたいことは、
その内容です。

本当に「8+7が簡単な計算なのか」ということです。

答はノーです。

しかも、こちらの想像に反して、
子どもたちにとっては、
おそろしくむずかしい世界なのだということが
次の思考実験によって明らかになります。

なぜ子どもたちにとって、
大人にとって当たり前の
たし算があれだけ難しいのか。
その謎が。


子どもたちは当然のことながら、
「数」や「数字」というものに
生まれてはじめて接する瞬間があるわけです。

一方、大人にとっては、
「数」や「数字」は生まれて何十年も接していますので、
それぞれのイメージがしっかりと構築されているのです。

ですから、大人に子どもの気持ちになって想像することは
数字の世界では不可能です。

だけど、先ほどのパズルの世界にあてはめて考えると
子どもたちがはじめて「数」や「数字」に出会ったときの困難さが
体験できます。


その前にまず約束事の確認です。

先ほどの対応関係を思い出してください。

いろはにほへとちりぬ
0123456789

これでは10がありません。10以降は

10 11 12 13 14 15 …
ろい ろろ ろは ろに ろほ ろへ …

と続きます。

1〜9までの読み方は問題ないのですが、
実際の算数の世界では
10は「いちぜろ」と読まないで「じゅう」と読みますね。
(子どもにとって、このことがより一層頭を混乱させるようです。)

そこで、10「ろい」を
(何でもいいのですが)「みゃあ」と読むことにします。

ということは、
11は「ろろ」と書きますが「みゃあろ」と読み、
27は「はち」と書きますが「はみゃあち」と読むことになります。

では、子どもの世界の算数を体験してみましょう。
対応表は見ないでくださいね。
(注:「い」は0ですので、「ろ」から数えることがポイントになります!)


「に」+「へ」の答を出しましょう。


どうですか?


想像以上に大変でしょう。

まず、多くの方が「ろはに…」と唱えながら
指折り数えて、「に」は3で、「へ」は5で、
だから、答は8。え〜と、8はと、…(指折りながら)、
「り」だ!
という流れで解かれたのではと想像します。

たし算を習いたてのお子さんが
数を唱えながら指を折って数えるのを
よく目にしますが、
その理由がわかりますね。

同時に、数字をきちんと順番通りに言えるということが
どんなに大切であるかということも。
(おとなは「いろはにほへと・・・」を覚えているから
この状況設定は
「数を唱えることは苦にしていない子ども」
ということになります)

だけど、子どもの世界の体験は、
これでもまだ十分ではありません。

大人は途中で、「に」を3に、「へ」を5に変換して、
自分がこれまでたくわえた知識を利用して、簡単に8を出します。

子どもにはそれがありません。

まず、「ろはに」と数えていき、
それからまた「ろはにほへ」と唱え、
また最初から「ろはにほへとちり」と指を折りながら
唱えるしかありません。

とにかく順序を追うしかないのです。

気が遠くなりますね。

簡単な繰り上がりのないたし算で、この難しさです。

子どもたちには、
これから
繰り上がりのあるたし算
繰り下がりのあるひき算
かけ算
わり算が
これでもかこれでもかと
仮面ライダーのショッカーの黒子怪人のごとく
押し寄せてくるのです。

大人にとっては、当たり前のことが
子どもにとっては当たり前ではないことがよくわかりますね。

小さなお子さんの「数に対する認識」はこんな感じです。
(また、このことから
小学校の高学年で算数の苦手な子どもの
「数に対する認識」は、どのようなものかが
ある程度想像することができます。)

もちろん、数の感覚がしっかり育っている子は
大人の感覚に近くなっているので、簡単に理解できるのです。(大人の感覚に近いと言うことは、「ろ」+「ろ」が、1+1の感覚に近くなっているということを意味します。)

だけど、
ふつうはまだ数のイメージができあがっていないうちに
算数の世界に入っていきます。

だから、むずかしくて当たり前なのです。

時々、「できる子」がいたりするものだから、
我が子と比較して
「なんでうちの子はこんなかんたんなのもできないの?」と
感じたりするだけなのです。


それでは最後に、

先ほどのお子さんが、お母さんの説明を
どのように聞こえていたか体験してみましょう。

いいですか。再び、子どもの世界へと旅立ちます。

レッツ・ゴー!

どうして、「り」+「ち」がわからないの?
「り」にあといくつ足せば「みゃあ」になるか考えなさい。
「は」をたせば「みゃあ」になるでしょ!
だから、「ち」から「は」をとって、「り」にくわえればばいいのよ。
「ち」から「は」をとると「へ」、「り」に「は」をたすと「みゃあ」
あと「へ」と「みゃあ」をたせばいいだけ。
さあ、答をいってごらん!

「へみゃあ」?

馬○!!なんで、答が「へみゃあ」なの!
答は、「みゃあへ」にきまっているでしょ!!!



どうでしたか?

算数の苦手な子は、

学校の先生の説明を
家でお母さんの説明を

おそらく

こんな感じで聞いています。


いやあ、算数って、本当に難しいですね。



2つのブログランキングに参加しています。
応援してくださる方はクリックをお願いします。


にほんブログ村 教育ブログへ

人気blogランキングへ