大人になっても、時速の意味がわかっていない人が
およそ4分の1いるかもしれないということが
あるTV番組で示された。

確かに、小学生は公式に当てはめて答を出すことばかり練習させられて
公式の意味がわからないまま中学生になるのは、半分以上、
いやもっと多い、というのが私のこれまでの塾屋としての印象だ。

だが、大人になるにつれて
日常生活の中で自然にわかっていくもので
大人になれば、ほぼ全員が
時速の意味は把握しているものと思っていた。

だけど、どうもそうでもないことを
示すような出来事がTVのブラウン管の中で起こった。

それは、2,3日前の昼の番組「笑っていいとも」
昼ご飯を食べながら眺めていると
お笑い芸人が出てクイズに答えるというコーナーがあり、

ある問題が出題された。

「時速60kmで6時間進むとその距離は何km?」

この問題が出た瞬間、スタジオの雰囲気は
こんな簡単な問題、まちがえるわけないじゃんという感じで、
失笑があちらこちらで漏れた。

このコーナーでは、スタジオに見学に来ている人100人中
何人この問題がわかっているかを
ボタンを押すというのがあって
当然、97か98人ぐらいかなと思ってみていたら、

意外にも、74人であった。

その数字が出た瞬間、スタジオは、いっせいに
「えーーー!」という感じだった。
つまり、全体の4分の3のわかっている人にとっては
なんでこんな簡単な問題わかんないのと
非難を込めた「えーーー!」なのだろうと思う。

で、この問題に直接答えなくてはいけない
芸人さんの顔色も今ひとつさえない。
もしかして、わかっていないのかなと思ってみていると
案の定、首をひねりながら、ひねり出した答が

12km

その瞬間、スタジオはまたしても「えーーー!」の合唱。

つまり、

わかっている人にとっては

60km×6時間で、瞬時に360kmと
悩むことなく答えることできるじゃんだろうし、

わからない人にしてみれば、

えー、そういえば、昔、速さの公式習ったけど、俺苦手だったモンなあ
確かにスピードメーターで針が60をさせば
時速60kmということはわかるけど、
だからといって、問題として厳密に聞かれるとよくわからないなあ…
どういうふうに考えればいいのだろう。


もしかしてもしかして、芸人さんは受けをねらって、
わざと間違えたのかもしれない。

だけど、少なくともスタジオに来ている一般のお客さんのうち
およそ4分の1の方は、時速60kmの意味(1時間あたり60km進む)が
わかっていなかったという数字がスタジオ内で示されている。


結局、小学校で始めて習った算数の「速さ」の単元で
本当に意味を考えて式を立てるのではなく、
公式(いわゆる「速さの3公式」)に数字を当てはめて
意味もわからず式を立てることに慣らされた結果、

速さの意味をじっくり考える場面がないまま
大人になってしまったということも考えることができる。

もともと現在の算数カリキュラムは
欠陥カリキュラムと思ってはいたが

こちらが想像する以上に
大きな大きな問題を抱えているのではないだろうか。


算数の時間数を増やせば解決する問題ではないのである。



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