筆ペンで描く日々

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271年から275年、ローマ皇帝アウレリアヌスとプロブスの治世の間に建設された城壁。
全周19kmで、13.7平方kmの領域を取り囲んでいる。
壁はローマン・コンクリートを煉瓦で覆う形で作られており、
厚さは3.5m、高さは8mで、100ローマンフィート (29.6m) ごとに塔がある。

3世紀までにローマは紀元前4世紀に造られた
セルウィウス城壁の外へと市街地が広がっていた。

北方からたびたび異民族が侵入してくるようになり、
270年、アラマンニ族とヴァンダル族が北イタリアを侵略し、ローマ軍は大敗を喫した。
ローマ防御のため城壁の建設は大急ぎでなされたのである。

アウレリアヌス城壁は19世紀まで実際に使われていたため、
現在もかなりの部分が保存されている。




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首都ストックホルムの西約29kmのメーラレン湖の島にあるヴァイキングの都市遺跡。

ビルカはビュルケ島にあり、ヴァイキング時代の遺跡が残るほか、
831年に聖アンスガルが建造したスウェーデン最古のキリスト教集会所の遺跡がある。

ビルカ周辺には墓が2000基ほどあり、それらの発掘調査から
西ヨーロッパ、ラインラント、フランク、アイルランド、ロシア、ヴォルガ川流域などと
交易があったことがわかっている。

10世紀末にスカンディナビアで広く流通したゲルマンコインが発見されず、
980年ごろには、ビルカは消滅したものと考えられている。

ホーヴゴーデンはアデルスユー島にある。
ヴァイキングが10世紀から11世紀にかけて占領し、王領地に含まれ、
隣のビュルケ島の貿易拠点ビルカを見渡す行政上の中心地でもあった。
ホーヴゴーデンにはヴァイキング時代以来の数千に及ぶ墓所があり、
農民たちだけでなく、歴代の王族や豪族の墓もある。


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ユカタン半島、キンタナ・ロー州にある自然保護区。
地表は石灰石で覆われ、海岸線にはカリブ海大環礁のサンゴ礁が広がっている。

「シアン・カアン」はマヤ人の言葉で「天空の生まれた場所」を意味する。
石灰質の洞窟が崩落してできた窪地の泉、いわゆるセノーテが多く形成されており、
マヤ人たちは生贄の儀式を行うのに用いていた。
このため、生物圏保護区内には、マヤ文明の遺跡も残っている。



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クエバ・デ・ラス・マノスは、サンタ・クルス州のピントゥラス渓谷に位置し、
パタゴニア地方の孤立した景観の中にある。
「手の洞窟」の名前の通り、多くの手の跡が残された洞窟壁画がある。

メインの洞窟の深さは24mで、入り口の幅15m、高さ10mである。
洞窟内は上り坂になっており、奥へ行くほど狭くなり、最後の高さは2mもなくなる。

洞窟内に描かれた手形の洞窟壁画は
テウェルチェ族の祖先にあたる先住民族によって9000年ほど前から描かれた。

手形の多くはネガになっている。
絵具には鉱物が使われ、吹き付けに使われた骨製のパイプによって年代を測定できる。
洞窟の壁に手をつき、その周りに塗料を吹き付け手形を浮き上がらせている。

ネガの手形は大体紀元前550年頃、ポジの手形は紀元前180年以降と算定されている。
これに対し、狩りの絵は9000年以上遡ると推測される。


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世界有数の火山地帯であり、1万8千の島々からなるインドネシアの
ジャワ島西端のウジュン・クロン半島に位置する。
かつて沖合いにある火山島の大噴火により壊滅した熱帯雨林が、
100年の時をかけてよみがえった場所である。

絶滅の危機にあるジャワサイはここだけが生存場所。
他にもバンテン(野生牛)、ヤワン鹿、テナガザル、カニクイザル、
インドクジャクなどの動物、700種の植物、240種の鳥類が生息している。


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シュトゥルーヴェの三角点アーチ観測点群は、ノルウェー・スウェーデン・
フィンランド・ロシア・エストニア・ラトビア・リトアニア・ベラルーシ・
モルドバ・ウクライナの10ヶ国にまたがる世界遺産。

ドイツ出身のロシアの天文学者フリードリヒ・フォン・シュトゥルーヴェらによって
1816年から1855年にかけ、子午線弧の三角測量のために設置された三角点群である。
これらの観測点群は、地球の大きさなどを正確に測る上で多大な貢献をした。

1816年、ロシア帝国のタルトゥ(現エストニア・タルトゥ市)天文台に勤務していた
シュトゥルーヴェは、ロシア政府の支援を受けて測量を始めた。
北極海に面する北端のハンメルフェスト(ノルウェー)から黒海に近い
南端のスタラ・ネクラシウカ(ウクライナ)まで2,800kmに及ぶ。

北端と南端の地には、測量事業の完成を祝して建てられた記念碑があるが、
登録地のほとんどは自然の岩や人工的に設置された岩に印をつけたものである。
タルトゥ旧天文台は建物が測量点として使用された。


P9150913
キルギスの南西部、ウズベキスタンとの国境に近いキルギス第二の都市オシ近郊にあり、
岩山がフェルガナ渓谷の平原に屹立している。
預言者のスライマーン(ソロモン)が逗留したという伝説に従って18世紀に名づけられた。

この山の信仰の歴史は古く、新石器時代に遡る線刻画などが刻まれた礼拝所などが残っている。
シルクロードを旅する人々のランドマークでもあった。
ムスリムにとっても重要な巡礼地となり、1510年には頂上にモスクが建設された。
山にはソビエト連邦時代に作られた博物館もある。


P9140912
マリ共和国のドゴン族居住地域となっている断崖。
断崖の標高差は500mであり、幅は150kmに及んでいる。

この断崖の所々や断崖の裾野に、およそ700の村落を作り、25万人が暮らしている。
父系血統からなる集団を形成し、仮面結社や年齢集団といった政治的組織が確立され、
ホゴンと称する首長により村の運営が行われている。

ドゴン族は独自の神話体系を持ち、天文学に関する知識が多く含まれている。
キリスト教やイスラームに帰依することなくその神話を強固に保持し続けてきた。
フランスのマルセル・グリオールらによりその詳細が紹介され、広く知られるようになった。



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約22平方kmに広がるいくつもの岩山(礫岩)で、高さは海抜1066m、地表から546mである。
オーストラリア連邦ノーザンテリトリーにあり、ウルルとは地下でつながっている。

カタ・ジュタとはアボリジニの言葉で「多くの頭」と言う意味である。
アボリジニの聖地の一つで、特に夜間に多くの儀式が行われる。
ウルルなどとともに頻繁にアボリジニの神話に登場する場所である。


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オーストラリア連邦ノーザンテリトリーにあり、オーストラリアのほぼ中心に位置する。
ウルル (Uluru) はオーストラリア大陸にある世界で2番目に大きい一枚岩である。
ちなみに、世界で最も大きな一枚岩は
西オーストラリア州にあるマウント・オーガスタスでウルルの2.5倍ある。

エアーズロックという名でも知られているが、これはイギリスの探検家が名づけたもの。
ウルルは先住民であるアボリジニによる呼び名で、アボリジニの聖地である。



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