優嵐歳時記

俳句と季語。日本の自然と四季が生み出した美しい言葉を。

□◆□…優嵐歳時記(162)…□◆□

    夏の庭ガラスの向こうに暮れていく    優嵐

日曜日、ISIS編集学校の「感門之盟」に出席してきました。4ヶ月間
の苦労と喜びを語ってみなそれぞれに晴れやかでした。会が催された
のは広尾のレストラン「シェ・モルチェ」。ここは正面の広いガラス
ばりの向こうに庭があります。都会の真ん中なのに、このように落ち
着いた雰囲気が楽しめるというのは素晴らしいですね。

感門之盟が始まったのが午後2時。夏の日差しが溢れていた庭が、会
の進行にしたがってしだいに陰になり、夕暮れの光に包まれ、やがて
闇の中に浮かびあがり…と変化していきました。一日の太陽の動きを
景色の中でじっくり観察する機会、意外に今の生活からは失われている
のかもしれません。

□◆□…優嵐歳時記(161)…□◆□

    夏の夜は語り尽くせず過ぎにけり    優嵐

週末のISIS編集学校、研修の後は懇親会、そして二次会へと流れて
行きます。なんといってもここでの魅力は松岡正剛(編集学校では
校長と呼んでいます)から直接レクチャーを受け、その後は、もろ
もろの、ここでは書けないようなお話まで聞かせていただけると
いうこと。そして全国からやってきた、えもいわれぬ面白い仲間
たちとの交流。

編集学校七不思議というのがあります。そのひとつが編集学校に
かかわった人同士は、何時間話していても話がつきることがない
ということです。知が、興味が、話題の中でどんどん編集され、
回転する渦巻き状態になっていくのです。大人が真剣に学び、真剣に
遊ぶ学校、それが編集学校です。

□◆□…優嵐歳時記(160)…□◆□

    赤坂やビルの斜線を夏の月    優嵐

先週土曜日はISIS編集学校の研修で、東京に行っていました。
この夜は満月でした。研修が終わり、二次会も終えて外へ出ると
ビルの間に大きな満月が見えました。単に「月」とだけ言うと、
秋の季語になります。夏に詠む場合は「夏の月」「月涼し」と
します。季語はいろいろ制約がありますが、それがまた面白い
のです。

ルールというのは、その中で遊ぶのが醍醐味といえます。縛りが
ある分、季語はそれに通じている人がみれば、それだけで一瞬に
してイメージを広げてくれる言葉です。俳句は言葉を切り詰める
詩歌です。だからこそ、季語という豊饒な感覚を持った言葉を
入れ、描かれる世界を広げるのです。

□◆□…優嵐歳時記(159)…□◆□

    夏暁風の音にて目覚めけり    優嵐

今、新幹線の中にいます。今朝は4時半に起きました。6時過ぎの
新幹線に乗る必要があったからです。こんな時間に起きるのは年に
数回のことです。夏とはいえ、まだ外は暗く、風の音がして
いました。雨はまだ降っていませんでしたが、家を出るころに
雨が降りだしました。

風が強く、傘をさしてあるくのが難しそうでしたので、雨に降られ
るがままに歩いていきました。駅まで行ってしまえば、あとは濡れる
ことはないからです。雨も風もそれから激しくなることはなく、今、
京都駅を出たところですが、空はところどころ雲が切れて青空さえ
のぞいています。


□◆□…優嵐歳時記(158)…□◆□

    夏台風近づくを聞くひとりの夜    優嵐

台風10号が太平洋の沖合いを西に向かって進んでいます。もともと
台風は秋の季語ですが、近年は秋よりも夏に日本へやってくることが
多くなっている気がします。この台風も迷走気味で、東から西へ
進むという異例の進路をとっています。

さきほどから戸外では風の音が強くなってきました。まだ雨は降って
いませんが、明け方にはどのようなお天気になっているか気になり
ます。明日は早朝の新幹線で東京に向かうからです。なんとかあまり
影響がないように祈りたいところです。


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□◆□…優嵐歳時記(157)…□◆□

    坂道へ真昼の光フロックス    優嵐

フロックスはハナシノブ科、北米東部原産の多年草です。6月〜9月
に1メートルほどの直立した茎の先に五裂の小さな花がアジサイの
ように集まって咲きます。大きな花序が花魁の髪型に似ているという
ので、別名オイランソウ、または花がキョウチクトウに似ているところ
からクサキョウチクトウともいいます。

原種の花は紅紫色または白色ですが園芸種にはピンク、オレンジなど
もあります。日本には明治時代の終わりごろに渡来しました。

□◆□…優嵐歳時記(156)…□◆□

    地中海料理を囲む盛夏かな    優嵐

土曜日は東京でISIS編集学校の生徒さんたちとオフ会でした。東京の
暑さは尋常ではありません。原宿で落ち合い、近くのギリシャ料理の
店に集まって食事をしながら語り合いました。この日初めてお会いする
人もあり、ネット上でのイメージと重ね合わせて楽しむのもまた一興
です。

「盛夏」は梅雨明けから立秋までの夏本番の時期をさします。今年は
すでに記録的な猛暑になっています。日中の気温が30度を越えると
真夏日といいます。ちょうど10年前の94年が猛暑で、東京の真夏日は
66日と、観測史上一位でした。今年はそれを上回りそうな勢いですが…。

□◆□…優嵐歳時記(155)…□◆□

    モビールの揺れる虚空の涼しさよ    優嵐

日曜日に東京渋谷にあるワタリウム美術館へ行ってきました。今、
「エンプティ・ガーデン2」と題した6人のアーティストの展覧会
がおこなわれています。中でもスイス出身の二人のアーティスト
シュタイナー&レンツリンガーの「ホエール・バランス」という
作品が飾られた部屋は不思議になごむ空間でした。

現代アートは意味を理解しようとするよりも、そのままを感じるのが
いいようです。「涼し」は最も涼しさを欲するのが夏であることから
夏の季語になっています。暑さの極みのなかで感じるほんの少しの
涼しさ、だからこそ特別な心地よさがあるのですね。

□◆□…優嵐歳時記(154)…□◆□

    雨少し降りて穏やか夏の朝    優嵐

姫路でも連日猛暑が続いていますが、今朝は雨が降って比較的涼しい
朝になりました。とはいえ日中の暑さは変わりませんでしたが。
今ではすっかり冷房が行き渡り、時間に関係なく仕事をするように
なりましたが、それでも外回りのちょっとした仕事は朝のまだ涼しい
うちに済ませておこうという気持ちが働きます。

日中の炎暑を避けてジョギングをしたり、散歩をしたりする人の姿
を見かけるのも夏の朝の風情です。それでも晴天の日などはすでに
早朝から蝉の声がにぎやかになります。ひんやりとした清涼感は
あっという間に消え去ってしまいますね。

□◆□…優嵐歳時記(153)…□◆□

    百日紅咲くあの町もこの町も    優嵐

この週末は松岡正剛千夜千冊達成記念の「縁会ブックパーティ」に
出席するために東京へ行っていました。新幹線の窓から眺める町には
いずこもサルスベリの濃いピンクの花が咲いていました。サルスベリ
は七月から九月の終わりまで咲き続け、この花期の長さから中国名
を百日紅といいます。日本名のサルスベリは木肌がつるつるしていて、
猿もすべってしまうだろうという意味です。

高さ2〜6mのミソハギ科の落葉高木または低木で、遅くとも江戸
初期には日本に渡来していました。花の色は他に白や紅もあり、
六弁花で、花弁の基部が細く、先が広く縮れているのが特徴です。
夏の庭を彩る花木の代表格と言えるでしょう。

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