yoyo的日記

台湾に20年近く住み、台湾人ダーリンと結婚して、2015年に子供を出産。 2018年秋に日本に帰ってきて、岡山県に住んでいます。

タグ:コーヒー

さて、前便の続きです。

スタバの発展とその影響

1998年に一号店がオープンしたスタバはそのままどんどん成長して、いまや台湾全体に何百軒もあります。 
2011年からは様々なテーマや特色のある店舗を作っているようです。(スタバの台湾websiteより)
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こうして、コーヒーと言えばスタバ、スタバのキャラメルラテだのフラペチーノだのを片手に歩く若者がどんどん増えました。

ここで面白いのが、日本では明治時代から喫茶文化があり、さらには一般家庭でもみな自分で淹れたコーヒーを飲んでいるのですが、台湾ではそうではありません。
台湾人のほとんどにとっては、コーヒーは「外で飲むもの」であり、スタバのメニューで代表するようなラテやカプチーノが主流で、つまりはエスプレッソマシンで淹れるコーヒーなんですよね。

セブンイレブンのCity Cafe

台湾に日本から導入したセブンイレブンができたのが1980年。(ちなみにファミリーマートはありますが、台湾にはローソンはありません。)

そして5年ほど前から、セブンイレブンは大々的に広告を売って、「街全体が私のカフェ」(「整個城市就是我的咖啡館」)というスローガンを使いました。この秀逸なスローガンのおかげで、セブンイレブンのコーヒー(City Cafe)がブームに。
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City Cafeでは、「美味しいコーヒーが35元(約120円)で!」というのが売りだと思うのですが、この35元は普通のアメリカンコーヒーのお値段。正直言って、本当に「ただのコーヒー(アメリカン)」を注文している台湾人をほとんど見たことありません
基本、だいたいラテですね。(ラテは55元くらい。それでもスタバより安いけど)
私は時々カプチーノを飲みますが、それもラテに比べるとごく少数派なのでは、と思います。(その証拠に、後発のファミマのLet's Cafeではそもそもカプチーノを売っていない)

さらに言えば、エスプレッソマシンを使ってはいますが、エスプレッソを飲む台湾人も私は見たことがありません。

台湾人は甘い飲み物が大好き

なんでこうなるかというと、台湾人は元々日常的にかなり大量に甘い飲み物を飲んでいて、私が台湾に住み始めた2000年頃にはコンビニでも「甘くない飲み物」を探すと水しかなかった、みたいな状況でした。ペットボトルのお茶なども全部お砂糖入りでしたよ。
今はみんなが健康に気を使うようになって、ずいぶん「無糖」の商品が増えましたが。

そういう飲食習慣の台湾人にとって、元々苦みのあるコーヒーという飲み物をそのまま飲む、というのが難しかったろうというのは想像に難くないですよね。
だからこそ、ミルクや砂糖を入れて飲むラテなどが爆発的に流行ったのだと思います。

逆に言えば、「コーヒーと言えばエスプレッソマシンで入れるもの」と思っているから、家庭で普及しにくく、これほどコーヒーが普及してもなお皆外でコーヒーを買って飲んでいる状況なわけです。
日本みたいにドリップで淹れるだけなら道具もドリッパーやフィルターだけがあればいいので、そんなに敷居が高くないけど、エスプレッソマシンを買おうと思うとちょっと大変ですよね。

台湾で美味しいコーヒーは飲めるのか?

ここでやっと本題に戻るわけですが、前文を見ていただければわかるように、「美味しいラテやカプチーノを飲む店」はあります。「味は普通だけど、すごくオシャレなカフェ」というのは山ほどあります

あ、猫カフェもけっこうありますよ
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これは台北の「極簡珈琲館」

でも、ドリップやサイフォンで淹れる、コーヒー豆にこだわったお店、となるとかなり少ない。しかも台北の話ですよ。台北以外となるともっともっと少ないです。

そんな中で、私の友人がやっているカフェ「Rufous」は台北でも知る人ぞ知る本格的な珈琲のお店ですよ
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彼が私の友人の「楊さん」(小楊)ですが、なかなかイケメンでしょ?(´∀`*)
ここで買ったのがこれ。
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こちらでは自家焙煎のコーヒー豆も売りになっています。なんでも世界的な大会で賞を取ったとか。
若いのにすごい人です、楊さん

Rufousのwebsiteはこちら
あ、初めて知ったけど、Hanakoにも載ったみたいです
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facebookページはこちら

というわけで、オシャレなカフェはたくさんあるので、台湾に来てもマンゴジュースとかばかりでなく、台湾のカフェ文化も体験してみてくださいね


そういえば、「台湾事情」的なことを書くのも久しぶりのような(; ̄Д ̄)

実はお友達から非常に美味しいコーヒーを頂き、それでふと思いついたので書いてます。
頂いたのはこちらの豆。
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これについては後半書きます。

台湾人、みんな烏龍茶飲んでるのでは?

ってけっこう思っている人が多いのではないかと思いますが、実はそうでもありません。
「烏龍茶」という大雑把なくくりで言うならば(つまり日本のあのペットボトルとかも含めるなら)、たぶん日本人の方が圧倒的に烏龍茶飲んでますよ。

例えば飲茶屋さんなどに行けば、普通にジャスミンティーとかプーアル茶などがサービスで出てきますが、台湾でもそういうレストランはけっして多数派ではないし、「おうちで中国茶を飲んでいる人」というのは実はそんなに多くないです。

個人差というよりも、世帯差かも?「家によってぜんぜん違う」感じですね
例えばうちの日月潭のファミリーは、南投県という烏龍茶が美味しいエリアに住んでいながら、まったく飲まない。家には中国茶を入れるセットもありません。

現代の台湾人ならば、中国茶を飲んでいる人よりもコーヒーを飲む人口の方が圧倒的に多いような気がします。コーヒーの方が中国茶よりもはるかに「どこでも売ってる」感じです。

台湾がコーヒーを飲みだしたのはここ15年くらい?

私が初めて台湾に来たのは、たぶん1994年か1995年くらい、つまり20年くらい前の話です。
わーお(((( ;゚д゚)))

で、当時は台湾人のお友達の家に泊めてもらったのですが、次の日、目が覚めてすぐ、習慣的に「あーコーヒー飲みたいな」と思って、「コーヒーありますか」とお家の方に聞きました。

すると「え!?コーヒー?」と困ったような顔をされ、さらには親戚のなんとかさんに電話をかけて、「あなたの家、コーヒーある?ない?そうよねー?あ、買って来てくれるの?悪いわねー」というような会話がされたらしい(当時は北京語もほとんどわからず、台湾語に至ってはまったくゼロの状態だったので、今から考えるとこうだったろうという推測です)。

そして、友人の叔母にあたる人がわざわざ買って来てくれた(デパートかどこかで)のがこれでした。
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私は見た瞬間「え?これ??」と思ったのですが、なんとなく「どや!お前の欲しいもん買って来てやったで!」的な雰囲気があったので(いや、実際本当にわざわざ私のために買って来てくださったんですが)、「あ、ありがとうございます」と言って受け取り、飲みました。そして、台湾に滞在した一週間くらいの間、毎日これを飲んでいました。

つまり、何が言いたいかと言うと、それくらい、「コーヒー」が身近でない環境だったんですよね。街中にカフェもほとんどありませんでしたし、それもほとんど「日本系喫茶店」だった覚えがあります。

台湾では、1984年にマクドナルド一号店がオープンし、そこで初めて「庶民の飲むコーヒー」が販売されることになりましたが、私の経験でも分かる通り、それから10年経ってもまだコーヒーは一般的に全然浸透してなかったんですよね。たぶんどこかに留学経験や駐在経験がある人が飲むようなものだったのでは、と思います。

コーヒーに対する意識が劇的に変化したのは1998年から。
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1998年3月にスターバックスが台北にオープンしたんです。そこから2002年までのたった四年間で台湾のスタバは100店舗に展開。どれくらい爆発的に流行ったのかがわかると思います。(この辺のソースはスタバを運営している「統一企業」の資料より)

私が再び台湾に来た1999年には、もうすでに「スタバでコーヒーを飲む」のは台北ではわりと「おしゃれ」な行為として普及していた感があります。1994年当時と比べるとずいぶんな差がありますよね。

なんか長くなりそうなので、後半は次便で(*・ω・)ノ
 

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