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2025年モデルのMT-07が先日国内に向けて正式リリースされました。


海外で先行発表済みだったためすでに情報をお持ちの方も多いかと思いますが、MT-07激推しの私が改めてご紹介していこうと思います。



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見た目の変化も大きいのですが、中身の方が変わっています。細かいところはおいおい解説していきますね。


先ずは外観について。2024年デビューのNew MT-09に似たイメージになりましたね。

カラーは3色。定番のマットダークグレーとレーシングブルー、そして水色ホイールが印象的なライトグレーですね。


MT-09と同じく、先代モデルよりも鋭角的なデザインをしているというか、シャープな印象を受けます。このデザインは個人的に超好みです。


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超格好良くないですか?実際の走行時には額(?)のヘッドライトも点灯しますが、イグニッション状態でポジションライトだけ着いた写真の状態がかなりイケてると思います。






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中身の方行ってみましょう。


まずエンジンは基本的には従来型から引き継いだ688ccCP2エンジン。270度クランクを採用した直列2気筒ですね。


今回は待望のYCC-T(電子制御スロットル)とA&Sクラッチを搭載しました。

YCC-T搭載に伴いパワーモードとTCSを切り替える「YRCモード」が使用可能に。従来型がシンプルだった分一気に先進的になったように感じます。

2段階のトラクションコントロール(TCS)も搭載されるようになっただけでなく、オプションではあるもののアップ&ダウン両方に対応したクイックシフターが装備できるようになったのもかなり良いですね。





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クラッチレス操作を実現した「Y-AMT」搭載モデルもラインナップされます。

車でいうところのMTモード付ATに該当し、基本はATとして乗れてMT(マニュアル・トラスミッションの方)のような任意のギアチェンジも可能な機構です。ロングツーリング時の疲労が軽減するだけでなく、クラッチ操作に不安のある方でも安心してスポーツバイクを楽しむことが可能です。


Y-AMTモデルのみ、クルーズコントロールも装備しているとのこと。ツーリングの強い味方ですね。



Y-AMTモデルはクラッチ操作が不要なため、AT限定免許でも運転が可能です。スクーターのCVTとは異なったフィーリングのATなので、これまでATに乗っていた方にとっても新しい体験が味わえるようになっていると思います。








因みに、元々からしてCP2エンジンのエンジン特性は開発者を以てして「TCSなど不要!」と豪語するほどに優秀でした。

270度クランクの不等間隔爆発なのでタイヤへの負担が少なくトラクション性は良好ですし、レスポンスは鋭いながらトルクの出方には唐突感が無く、アクセルの開けやすさ、扱いやすさについては随一と言ってもいいフィーリング。


それにTCSまでついた結果がどうなるのか・・・非常に楽しみです。





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シャーシの方ではメインフレームとスイングアームはどちらも変更され、倒立式のフロントフォークが組み合わされるようになりました。またホイールもMT-09やTMAXと同様「スピンフォージドホイール」が採用されたとのこと。

倒立式Fフォークは言うまでもなく、見た目に豪華なだけでなくリニア感のあるハンドリングに寄与してくれますね。ちなみにプリロードと伸び減衰の調節が可能なタイプのようです。

軽量なスピンフォージドホイールの恩恵もあるでしょうしハンドリングには相当期待できそうです。



鋼管ダイヤモンドフレーム+アルミスイングアームというセットアップは従来と変わりませんがどちらも新作。


路面からのフィードバックが明瞭で、コーナリング時の接地感が分かりやすい「しなり」と「硬さ」のバランスが絶妙だった従来フレームからさらに進化している事が期待できます。



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因みにメーターは2024年モデルとよく似た5インチTFT液晶メーターですがユニット自体全く別物。

Y-Connectの接続は従来から可能でしたが新型ではナビゲーション機能も使用可能になっているようです。専用アプリを介してスマホと接続することでメーター上にナビ画面を表示可能になりました。


それとメーターのマウント位置がハンドルバーの奥になったのも地味だけど重要な変更点です。ハンドルバー周りのスペースを他のアクセサリーで使用しやすくなりますからね。


キーシリンダーの位置もMT-09などと同じ、タンク前端に移動しています。従来までの型であった「スクリーンつけると鍵の抜き差しがしにくい問題」も解決されましたね。



こういう細かいけど実用上で結構気になる個所がしっかり改善されたのも非常にうれしいポイント。







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これまでを纏めると…


・電子制御関係が大幅強化
→パワーモード&TCS&上下クイックシフター(オプション)

・トランスミッション改良

→A&Sクラッチ(STDモデル) or  Y-AMT(Y-AMTモデル)

・シャーシ改良
→メインフレーム刷新&倒立Fフォーク&新作ホイール

・ユーティリティー向上
→多機能メーター(ナビ機能追加)、メインスイッチ位置変更、スイッチボックス変更



機能面としては以上の点が主なアップデートになるでしょうか。





MT-07って、「扱いやすい大型バイク」という一面ばかりに目を向けられがちですがファンライド向けのロードスポーツモデルとしてもとても高いポテンシャルを持っているんです。



速さではなく、楽しさという観点では間違いなく一級品のバイクだと思っています。



今回のモデルチェンジで装備面が大きく補強されたことで、最近軽んじられ気味だったMT-07にもう一度注目が集まってくれるとMT-07推しの身としては嬉しいですね。



「乗りやすい」だけではなく、「乗りやすくてメッチャ楽しい」バイクだということを皆様にも知ってもらえれば幸いです。



走りこんで、乗りこなしていくほどに味わい深くなる、長~く乗れるバイクだと思います。







そんな色々変わって個人的に超期待大な新型MT-07。



車両本体価格880,000円(税別)で2月26日に発売予定です。



ビギナーの方にはもちろん、ベテランの方も「初心者向け」のイメージをいったん忘れて触れみて欲しいモデルです。



「こういうのでいいんだよ、こういうので」と思えるかもしれませんよ。



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