皆さんGWはいかがお過ごしだったでしょうか?
前半は天気が良い日が続いたことですし、ツーリングに出かけたよ、という方も多いかと思います。
当の私は諸用があって一度もバイクに乗らずGWを過ごしました…せめて皆様のお土産話でもお聞かせいただければ幸いです。
さて。今回は前回の続きのようなお話。
↓前回
今後ヤマハが色々と電動バイクを出す予定だよ、というのは前回のとおりなんですが、実際のトコロ電動バイクってどうなのよ?と気になっている方も多いんじゃないでしょうか。
実は海外では結構色々売ってる電動バイクですが、日本だと目にするのは小排気量(50cc未満)のコミューターがほとんどですからね…あまり印象に残っていないというか、触れたことがある方自体まだ少ないと思われます。
ヤマハも現在国内で市販しているのは50cc相当のBEVスクーター「E-Vino」くらい。他にはつい最近まで125cc相当のBEVスクーターである「E-01」の実証実験を行っていた程度ですからね。
とりあえず、上記2つのヤマハが実用化したBEVスクーターについて個人的な意見を言わせていただくのであれば
・EーVino

50ccの普通の原付、Vinoと同じデザイン、同じサイズ感でBEVになったのがE-Vino。
50cc原付相当ということで航続距離は満充電で約30kmに抑えられています。
遠出はなかなか難しいものがありますが、片道10km圏内であればバッテリーに余裕を持って行き来が可能なので普段遣いでは結構十分な感はあります。
特に名古屋市内のような住環境であれば日常的な移動手段として十分活躍してくれるんじゃないでしょうか。

航続距離が短い分バッテリーは小型で本体から取り外して室内のコンセントで充電もできますし、3時間ほどで充電も完了するので自宅に充電設備を設置する必要がないというのも使い勝手が良いです。
意外かもしれませんが車体はガソリン車のVino以上に軽くて取り回しも良好です。もともと小さめなVinoとサイズも変わらないので小柄な女性でも扱いやすいのは大きな強みですね。
肝心な走りの方はというとガソリン車と比べるとややおとなしい感は否めないかもしれません。音もなくスーっと加速してく独特な感覚は新鮮ですが、振動や音がない分ちょっとパンチに欠ける…みたいな?
まぁコミューターにそんなモノ求めてないわ!って人が大多数だと思うのであまり気にならないでしょうか笑
法定速度内なら十分余裕を持って走れるので普通に大人しく走る分には必要十分。静かにスムーズに走ってくれるので無理に飛ばそうとしなければ結構快適ですよ。
ただ正直に言うと上り坂はちょっと苦手です。

モーターといえばトルクが有るので坂に強い、というイメージかも知れませんがそもそものモーターのパワーがあまり高くないからか傾斜のきつい坂道だと速度がやや落ち込みます。
上りの斜面で停止している状態から発信しようとした場合なんかはモーターがパワー負けしがちな感じがしますね。
トータルで評価するのであれば、片道10km程度の生活圏内で使用するのであれば必要十分。ただし坂道にはちょっと気をつけてね!といった感じ。
バッテリーが取り外し式で使い勝手が良いのも大きいです。必要に応じてスペアバッテリーを用意しておくことで使い勝手はさらに広がります。
ちなみにシート下にバッテリーを搭載するスペースが有る都合、縦に長い収納スペースが有るのがオモシロポイント。スーパーで買った大根がすっぽり刺さりますよ笑

バイクで遠出したり、いろいろなところに遊びに行くような学生さんとかには向いていないかもしれませんが、自転車+アルファくらいの感覚で移動の足が欲しい方には普通にオススメできると思います。
ちなみに車両価格がガソリン車の原付と比べて少々高いんですが…お住まいの自治体次第じゃ結構な額の補助金が出たりすることもありますのでご興味があれば是非調べてみてくださいね。
さて。お次は実証実験段階とはいえ一般ユーザー向けに試験運用されていた「E-01」

こちらは特定期間内のリース、という形で一般の方から募ったユーザーに向けて提供されていました。
125cc相当の出力ということで当然小型二輪(AT限定)免許以上のものが必要でしたが、その分性能は先程のE-Vinoを大きく上回り、最高速度は時速100km、航続距離も100kmを発揮します。
実際の動力性能も125ccと遜色ない感じ。車格的に近いNMAXと乗り比べてみるとやはり音と振動があるせいかNMAXのほうがパンチ感がある気がしますが実際の加速具合は大差ありません。
電費重視のECOモードだと非常にモッサリした感じになりますがパワー重視のモードで走ると「さすがモーター駆動!」と思わされるツキの良さ、出足のトルクの強さを感じられます。
100kmという航続距離はガソリン車と比べるとたしかに短いですが、それで十分足りる使用環境であればこのスムーズでキレの良い走りは十分価値を感じるものだと思いました。
また素晴らしいのが「本当にほぼ100km走れちゃう」点です。
もちろんパワーモードを多用していれば話は別ですし、回生ブレーキの使用具合にも左右されますが、数日通勤で乗ってみたところ、ほぼほぼ充電10%あたり10kmの走行距離をマークしていました。
私は毎日片道20kmの距離を通勤しています。そんな私が往復で使って残り残量は55%程度。かなりカタログスペックに近い航続距離を発揮してくれていました。
100kmという航続距離をどう思うか…それによって評価が変わるバイクだったんじゃないかな、と。個人的にはそのまま市販しても案外ウケたんじゃないだろうかと思っています。

弱点は、E-Vinoと違ってバッテリーが固定式である点と、それによる使い勝手の制限。
クルマのBEVのように、車体にケーブルを繋いで充電する必要があるのでバイクを駐輪する場所付近に充電環境が整っている必要があります。
またバッテリーが大容量であるがゆえ、家庭用100V電源だと0→100%までに10時間以上の時間を要するというのもネックでした。毎日それなりの距離を走る方なら200V電源付きのカーポートくらいは欲しくなる仕様ですね。
そうでなければいわゆる急速充電ステーションを使用する必要があるのですが、これが専用規格を使用していたためごく限られた設置店でないと使用ができないという…
このあたりの充電インフラが不十分だったから、ということも有り市販は見送られたのかもしれませんね。
バック機能とか、モーター駆動だからこその面白い試みもあって結構お気に入りだったのですが、少し雨に当店からも車両が引き上げられてしまったので残念です…。
さて。ここまで2台のヤマハBEVスクーターについて語ってきました。
あくまで私個人の感想というか意見なのですが、変に持ち上げたりけなしたりせずできるだけ公平に話をしたつもりです。
そのうえで結局EVバイクってどうなのよ?というお話なんですが…
いい加減話が長くなってしまいそうなので、続きはまた次回で。
それでは。
前半は天気が良い日が続いたことですし、ツーリングに出かけたよ、という方も多いかと思います。
当の私は諸用があって一度もバイクに乗らずGWを過ごしました…せめて皆様のお土産話でもお聞かせいただければ幸いです。
さて。今回は前回の続きのようなお話。
↓前回
今後ヤマハが色々と電動バイクを出す予定だよ、というのは前回のとおりなんですが、実際のトコロ電動バイクってどうなのよ?と気になっている方も多いんじゃないでしょうか。
実は海外では結構色々売ってる電動バイクですが、日本だと目にするのは小排気量(50cc未満)のコミューターがほとんどですからね…あまり印象に残っていないというか、触れたことがある方自体まだ少ないと思われます。
ヤマハも現在国内で市販しているのは50cc相当のBEVスクーター「E-Vino」くらい。他にはつい最近まで125cc相当のBEVスクーターである「E-01」の実証実験を行っていた程度ですからね。
とりあえず、上記2つのヤマハが実用化したBEVスクーターについて個人的な意見を言わせていただくのであれば
・EーVino

50ccの普通の原付、Vinoと同じデザイン、同じサイズ感でBEVになったのがE-Vino。
50cc原付相当ということで航続距離は満充電で約30kmに抑えられています。
遠出はなかなか難しいものがありますが、片道10km圏内であればバッテリーに余裕を持って行き来が可能なので普段遣いでは結構十分な感はあります。
特に名古屋市内のような住環境であれば日常的な移動手段として十分活躍してくれるんじゃないでしょうか。

航続距離が短い分バッテリーは小型で本体から取り外して室内のコンセントで充電もできますし、3時間ほどで充電も完了するので自宅に充電設備を設置する必要がないというのも使い勝手が良いです。
意外かもしれませんが車体はガソリン車のVino以上に軽くて取り回しも良好です。もともと小さめなVinoとサイズも変わらないので小柄な女性でも扱いやすいのは大きな強みですね。
肝心な走りの方はというとガソリン車と比べるとややおとなしい感は否めないかもしれません。音もなくスーっと加速してく独特な感覚は新鮮ですが、振動や音がない分ちょっとパンチに欠ける…みたいな?
まぁコミューターにそんなモノ求めてないわ!って人が大多数だと思うのであまり気にならないでしょうか笑
法定速度内なら十分余裕を持って走れるので普通に大人しく走る分には必要十分。静かにスムーズに走ってくれるので無理に飛ばそうとしなければ結構快適ですよ。
ただ正直に言うと上り坂はちょっと苦手です。

モーターといえばトルクが有るので坂に強い、というイメージかも知れませんがそもそものモーターのパワーがあまり高くないからか傾斜のきつい坂道だと速度がやや落ち込みます。
上りの斜面で停止している状態から発信しようとした場合なんかはモーターがパワー負けしがちな感じがしますね。
トータルで評価するのであれば、片道10km程度の生活圏内で使用するのであれば必要十分。ただし坂道にはちょっと気をつけてね!といった感じ。
バッテリーが取り外し式で使い勝手が良いのも大きいです。必要に応じてスペアバッテリーを用意しておくことで使い勝手はさらに広がります。
ちなみにシート下にバッテリーを搭載するスペースが有る都合、縦に長い収納スペースが有るのがオモシロポイント。スーパーで買った大根がすっぽり刺さりますよ笑

バイクで遠出したり、いろいろなところに遊びに行くような学生さんとかには向いていないかもしれませんが、自転車+アルファくらいの感覚で移動の足が欲しい方には普通にオススメできると思います。
ちなみに車両価格がガソリン車の原付と比べて少々高いんですが…お住まいの自治体次第じゃ結構な額の補助金が出たりすることもありますのでご興味があれば是非調べてみてくださいね。
さて。お次は実証実験段階とはいえ一般ユーザー向けに試験運用されていた「E-01」

こちらは特定期間内のリース、という形で一般の方から募ったユーザーに向けて提供されていました。
125cc相当の出力ということで当然小型二輪(AT限定)免許以上のものが必要でしたが、その分性能は先程のE-Vinoを大きく上回り、最高速度は時速100km、航続距離も100kmを発揮します。
実際の動力性能も125ccと遜色ない感じ。車格的に近いNMAXと乗り比べてみるとやはり音と振動があるせいかNMAXのほうがパンチ感がある気がしますが実際の加速具合は大差ありません。
電費重視のECOモードだと非常にモッサリした感じになりますがパワー重視のモードで走ると「さすがモーター駆動!」と思わされるツキの良さ、出足のトルクの強さを感じられます。
100kmという航続距離はガソリン車と比べるとたしかに短いですが、それで十分足りる使用環境であればこのスムーズでキレの良い走りは十分価値を感じるものだと思いました。
また素晴らしいのが「本当にほぼ100km走れちゃう」点です。
もちろんパワーモードを多用していれば話は別ですし、回生ブレーキの使用具合にも左右されますが、数日通勤で乗ってみたところ、ほぼほぼ充電10%あたり10kmの走行距離をマークしていました。
私は毎日片道20kmの距離を通勤しています。そんな私が往復で使って残り残量は55%程度。かなりカタログスペックに近い航続距離を発揮してくれていました。
100kmという航続距離をどう思うか…それによって評価が変わるバイクだったんじゃないかな、と。個人的にはそのまま市販しても案外ウケたんじゃないだろうかと思っています。

弱点は、E-Vinoと違ってバッテリーが固定式である点と、それによる使い勝手の制限。
クルマのBEVのように、車体にケーブルを繋いで充電する必要があるのでバイクを駐輪する場所付近に充電環境が整っている必要があります。
またバッテリーが大容量であるがゆえ、家庭用100V電源だと0→100%までに10時間以上の時間を要するというのもネックでした。毎日それなりの距離を走る方なら200V電源付きのカーポートくらいは欲しくなる仕様ですね。
そうでなければいわゆる急速充電ステーションを使用する必要があるのですが、これが専用規格を使用していたためごく限られた設置店でないと使用ができないという…
このあたりの充電インフラが不十分だったから、ということも有り市販は見送られたのかもしれませんね。
バック機能とか、モーター駆動だからこその面白い試みもあって結構お気に入りだったのですが、少し雨に当店からも車両が引き上げられてしまったので残念です…。
さて。ここまで2台のヤマハBEVスクーターについて語ってきました。
あくまで私個人の感想というか意見なのですが、変に持ち上げたりけなしたりせずできるだけ公平に話をしたつもりです。
そのうえで結局EVバイクってどうなのよ?というお話なんですが…
いい加減話が長くなってしまいそうなので、続きはまた次回で。
それでは。