JR福知山線脱線事故の際、脱線した快速電車に通勤途中のJR西日本の運転士2人が乗車したにもかかわらず、救助活動をしないまま出勤し、業務に就いていたことが明らかになりました。
そのことについて思うことを少し。
このことは昨日明らかになり、昨日の夜のニュースや今朝のワイドショーなどで、問題が取り沙汰されていました。2名の運転士のうち1人は、電話で事故の発生を勤務先の電車区に知らせたが、連絡を受けた上司も救助活動を指示せず、何の対応もしていなかったとしています。JR西日本の記者会見によると、「気が動転していたのではないか?」などの回答をしていました。
今朝のワイドショーなどでは、その場に居合わせていたJR西日本の運転手は率先して事故現場で救助に当たるべきなどの見解を示していました。近隣の企業などが業務を後回しにして事故現場で人命の救助活動に参加していたことなどを考えるともっともなことだといえます。しかしながら、JR西日本の過密ダイヤや、ダイヤの厳守、そして利益優先の体質を考えると、職員には「救助活動」ということよりも、「ダイヤ厳守」「勤怠の遵守」ということが先ず頭にあり、運転士2人も「勤怠」を優先してしまったのでしょう。出勤しなければ運行する現場がまわらないことや、影響を考えた末、人道的な行動は頭から消えてしまったのではないかと思われます。事が明らかにならなければ、おそらくJR西日本職員の頭には人道的配慮や人の命のことよりも利便性や勤怠を遵守することが「正」とする流れが主となっていたに違いないと感じます。
これに対してJR西日本の安全推進部長は「常々、異常事態があれば乗客の救助に当たるよう指導している。2人とも対応しなかったのは遺憾だ」と述べ、関係者の処分を検討するとしていますが、指導はしていても、それが浸透しなかったことはJR西日本という企業の社風なのかなと感じます。
JR西日本の企業体質については、マスコミでいろいろと叩かれていますが、やはり、それなりの理由があり、こうして最悪の結果が出ているので、遺憾として社員を処分するということだけではなく、処分する側も企業体質の変換を図るべきだと思います。しかしながら、企業体質を問うことになると、やはり社長や幹部などが責任を負って会見で言及することになるかと思うのですが、JR西日本に対するマスコミの心無い質問や報道姿勢は如何なものかと思います。また、これに関して、全てのJR西日本社員に対して責めるかのような風潮がありますが、これは全く別の話で、個々人は責められる故はないと思います。JR西日本も大変ですが、まずは、人を人として大切にするという姿勢を改めて見直すべきだと思いました。

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