これまでにも「ん?」と思うような発言を何度かしている東京都知事・石原慎太郎氏ですが、今回は『怪しげな外国人』だそうです。
8月30日、東京都は2016年に開催される夏季五輪の開催地候補として福岡市を下しましたが、福岡市を応援していた姜尚中氏に石原都知事が反発し「怪しげな外国人」と発言していたようです。
asahi.comの記事によると
 五輪の国内立候補都市を巡り、石原慎太郎・東京都知事が、福岡市の応援演説をした姜尚中・東大教授に激しく反発、「怪しげな外国人」などとかみついた。

 姜教授は演説で「金持ちの、金持ちによる、金持ちのためのオリンピックで、世界に勝てますか」と東京を批判。すると、続く東京側のプレゼンテーションで石原知事が「さっき、どこか外国の学者さんが東京は理念がないとおっしゃっていた。何のゆえんだかわかりませんが」と発言。その後の祝賀パーティーのあいさつでも「怪しげな外国人が出てきてね。生意気だ、あいつは」などと述べた。

 姜教授は在日韓国人2世で、熊本で生まれ育った。
asahi.comの記事は、石原都知事なら言いかねない発言ですね。前後関係がわかりませんが、年齢的には姜尚中氏にくらべるち石原都知事の方がずいぶん上ですが「生意気だ、あいつは」ということは、おそらく「生意気」と受け止められるような言動があったのかもしれません。

さて、石原慎太郎氏の歯に衣着せぬ発言は、今回に始まったものではなく、これまでにも幾度か問題となっています。

2000年4月には「不法入国した多くの三国人」と発言。
2001年11月には「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ」と発言。
2004年10月には「フランス語は数を勘定できない言葉だから国際語として失格しているのも、むべなるかなという気がする」と発言。

物議を醸し出した問題として有名なのは以上ですが、このほかにもニュースにはなっていないものの細かいものは恐らくたくさんあるでしょう。
そして、今回は姜尚中氏に対して「怪しげな外国人」。
普通の人は心で思っていてもなかなか口にできないことをサラッと言ってしまうところが良くも悪くもこの人の人となりを表しているのでしょうけれど。その発言があまりにもインパクトの強い言葉なので、印象に残ってしまうことは否めませんね。
しかしながら、なぜ福岡市は五輪の国内立候補都市を決める演説に姜尚中氏を依頼したのでしょうか。それについてはなにやら怪しげな風にも感じますが。
それはさておき、石原都知事にとって姜尚中氏は政治的な考え方、物事に対する志向の違いなどから怪しげな存在かもしれません。しかし、公の場で誰のことを言っているかわかるような発言はいかがなものでしょう。石原都知事だからこそいえるのかもしれませんが、あまりに口が過ぎるのもどうかなと思いますが。

しかしながら、この朝日新聞の記事は、“かみついた”などと表現したり、姜尚中氏が在日韓国人2世であることを念を押すような締め方をするあたり、「石原都知事が在日韓国人2世の発言に対して嫌悪感を示していますよ」とでも言いたげで、「三国人発言」に対するイメージを増幅させるような記事の書き方に感じました。

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