ウルトラマンメビウス、第24話は『復活のヤプール』
一角超獣バキシム、異次元人ヤプールの登場です。

光の国にて。
ウルトラマンタロウがどこかへ去ろうとする姿をゾフィーが後ろから「どこへ行く」と、声をかけた。「地球へ」というタロウに、ゾフィーはメビウスの元へ行くのか?という。タロウは「強大な力の干渉で恐ろしい敵が蘇ろうとしています。メビウスだけでは」と深刻な状況に焦りを見せている。しかし、ゾフィーはまだ様子を見るのだとなだめる。そして「タロウ、メビウスを鍛え上げたのはお前じゃないか。それに、彼は一人っきりではない」と言う。

GUYSの司令室では、トリヤマ補佐官がGUYSの面々を集めて提案をしていた。
25年ぶりの怪獣出現によりGUYSジャパンは世間の注目を集めているという理由で「GUYS市民感謝デー」の提案をした。盛り上がる中、ミライも「すばらしいアイデアだと思います!」と絶賛。しかし、ジョージは「おい!ミライ。まだやると決まったわけじゃ」というが、メイド風の女性に「お願いします」といわれ、「で、俺は何をやればいい?」と手のひらを返した。「ちょっとジョージ!」とヤキモチっぽくいうマリナだが、マル補佐官秘書はさらに盛り上げようと「たとえば歴代防衛チームや怪獣についての説明とか」「さらにはマケット怪獣の紹介なんかも!」とマリナテッペイやコノミが乗ってきそうな切込みした。リュウは「まったく、結局みんな、やる気ってことかよ」とリュウがいうと、マリナも「でも隊長は総本部に出張中だし・・・」と躊躇していた。
サコミズ隊長不在のこの日、トリヤマ補佐官は半ば強引にリュウに対して一日隊長代行として任命した。

「GUYS市民感謝デー」の会場にて。
GUYSの面々は、マケット怪獣の紹介コーナーや戦闘機の操縦法レクチャー、記念写真などのブースで市民に対応に追われていた。リュウは、「ひとつ、天気のいい日に布団を乾すこと! ひとつ、道を歩くときには車に気をつけること!」とウルトラ5つの誓いを叫んでいた。「何、それ?」と不思議がる子どもたちに、ミライは「君たちのお父さんやお母さんが子供の頃、ウルトラマンが教えてくれたことだよ」と説明をした。
歴代戦闘機が飛んでいる空を見上げ、リュウは「いいチームになったよな」と微笑んだ。「え?」と驚くミライにリュウは「最初はただがむしゃらに突っ走ってきたけど、今なら胸を張って言える。地球は俺たちが守っているってな。ウルトラマンと一緒に・・・」といった。その言葉にミライは感極まり、「リュウさん・・・」と大粒の涙を流した。そんなミライを見て「バカミライ」というリュウだった。
そんな中、ミライの耳に『復讐のときは来た。赤い雨が降る。それが我らの復活の前触れ』という何者かの呪いの言葉が聞こえた。「赤い雨?」というミライの独り言に「は?」というリュウ。「今、あの男の人が!」というミライだが、赤い目をした男はいない。『苦しめ。貴様はのろわれているのだ。滅ぼされていった者たちの恨み思い知るがいい』という声に、「だまれ!」というミライだった。そして、『今度は貴様が滅ぶのだ。ウルトラマンメビウス』という声に、「お前は誰だ!」と赤い目をした子どもに向けて言った。しかしミライの目の前の子どもは驚くだけだった。人々から発せられるこの声はミライにしか聞こえないため、取り乱したミライは皆に誤解されてしまった。

南沢市の住宅街にて。
雨っぽい空を見て「やだ、一雨来るのかしら」という女性。その言葉のとおり、街には突然雨が降り出した。そして声の予言どおり町には赤い雨が降ったのだ。
ミライは調査を志願するが、市民感謝デーに市民を脅かしたことを理由に却下される。しかし、リュウが一緒に誘った。南沢市の調査へミライとリュウが調査に向かった。現場に着いた2人は、赤い雨の水溜りをみた。「赤い雨・・・」というミライにリュウも「確かにな・・・」と答える。その水溜りにはヤプールがいたが、2人は気づかなかった。「気をつけろ、なんか妙な具合だ」と異変に気付くリュウ。すると、空がにヒビが入り、割れたところからなんとバキシムが覗いていた。2人は急遽銃を構えたが、怪獣に攻撃された。すると、一瞬の間に怪獣はリュウを割れた空へ引き込んでいった。ミライは急いで変身しようとしたがバキシムに攻撃され気を失ってしまった。

ミライは、ある草原を一人で彷徨っていた。ふと目の前に現れるリュウに声をかけたミライだが、振り向いたリュウは能面をつけている。驚くミライだったが、それは夢の世界だったようだ。

飛び起きるミライをテッペイとジョージとコノミが見守っていた。
テッペイによるとミライは南沢市で意識不明になっていたようだ。ミライはその状況を思い出し「南沢市・・・リュウさんが!突然、空が割れたんです。まるでガラスみたいにその中に怪獣がいて!そしてリュウさんを!」と必死で説明する。すると「俺がどうしたって?」とリュウが現れた。「無事だったんですね!」とホッとするミライだが、リュウは「無事も何も、特に異変はなかったじゃねぇか」と何事もなかったかのようにいう。そして、赤い雨が降った形跡はあったが、空が割れたりしなかったという。テッペイも「レーダーも怪獣出現の反応は捉えていません」という。驚愕するミライにリュウの声が聞こえた『無駄だ。誰も信じはしない。なぜならこの声は貴様にしか聞こえないからだ』という。『誰なんだお前は!』というミライにリュウは『異次元人ヤプール』と答える。ミライは『ヤプールは僕と兄さんたちが倒したはずだ!』という。目と目で話しているミライとリュウにテッペイは「あのさっきから何そんなに見詰め合っているんですか?」と不思議そうに尋ねる。ジョージが「まさか!お前らってそんな関係?」と茶化すが、リュウは神妙に「実は俺たち誰にもいえない秘密があるんだ」という、何も知らないGUYSの面々をよそに2人の対立は続いた。リュウは空に引き込まれたときに、ヤプールに取りつかれてしまったのだ。

ミサキ女史はマケット怪獣強化用に開発された最新のメテオールツール「ガイズタフブック」を紹介した。よろこぶテッペイにトリヤマ補佐官もGUYSの戦力は大幅にアップすると断言。今回のメテオールは強化データーと安全性が抜群にいいらしい。そして、その実験は明日の正午、ウィンダムを使用し火炎攻撃に特化したファイヤーウィンダムにカスタマイズされることが決定した。さらに実験にはガンフェニックスも参加し、模擬弾によるコンビネーションが行われることになった。
その頃、ミライはベッドの上でリュウに憑依したヤプールが何をするのかと考えていた。

実験は開始された。
そのとき、ミライはふと思い当たることがあり、実験現場に向かった。
実験にはホログラムのムカデンダーが使われた。テッペイが操作するファイヤーウィンダムは一発でムカデンダーを倒した。そして次にホログラムのバードンと対戦するがこれには苦戦。コノミは「ジョージさんマリナさん。援護をお願いします」とガンフェニックスによる模擬弾攻撃へと切り替えた。その時リュウは、左手に持っているものを作動させた。ジョージとマリナの攻撃はバードンではなくウィンダムに。ミサイルの動きはジョージの思惑ではない。実験は中止されることになったが、不自然な事故を懸念するテッペイにリュウは「誰かがシステムに細工したってことだろう?」という。「細工?誰がそんなことを」というミサキに「決まってる。あいつしかいない!」とミライに銃を向けた。リュウは昨日のミライの言動を不信感を煽るように責めた。そして、「もしかしたら奴は宇宙人かもしれないぜ。人間に化けて俺たちをだましたんだ!」とミライの肩を撃った。「さあ、答えろ!お前は誰だ!」とミライを突き詰めるリュウの銃に銃弾が飛んできた。それはサコミズ隊長のものだった。「やれやれ、出張から帰ってみれば大変なことになってるね」というサコミズ隊長は「たとえどんな状況でも本物のリュウがミライを撃つはずがない」という。今度はサコミズ隊長が「さあ答えろ。お前は誰だ!」とリュウを責めた。するとリュウの顔色が変わり、突然空にひびが入り割れた中から怪獣が現れた。驚くトリヤマ補佐官にテッペイとコノミが怪獣を検索する。怪獣はドキュメントTACレジストコード一角超獣バキシム。過去に異次元人ヤプールが送り込んできた怪獣兵器だった。

ミライは不気味に微笑むリュウを追いかけた。ヤプールに取り付かれたリュウはミサイルの誤射だけではなく「これが何かわかるか?」と起爆装置!をミライに見せた。
リュウは、バキシムと戦っている戦闘機のほか、基地内にも複数の爆弾をセットしていたのだ。「これを押すだけで何人もの人間の命が消える。さあ、どうする?メビウス・・・」というリュウに、ミライは銃口を向けて「リュウさん、目を覚ましてください」とウルトラ5つの誓いを叫び続ける。すると、ヤプールは突然苦しみだした。すると、ミライの耳に「撃てミライ。俺の心の炎を撃ちぬけ」というリュウの声が聞こえた。「心の炎?」というミライだったが、何かを悟ったように銃口を向けリュウの胸を撃った。そして、その隙に起爆装置を奪った。リュウに憑依したヤプールは『ついに撃ったなその手で。貴様は大切な人間の命を奪った。もうまともに戦うことすらできまい』と笑いながらバキシムの目に入り込んだ。ミライは「リュウさん必ず守って見せます。ヤプール!」と誓い、ウルトラマンメビウスに変身した。

メビウスは肩を負傷しており、バキシムとの闘いに苦戦していたが、空に舞い上がるとメビュームシューで攻撃を仕掛けようとした。しかしバキシムはそれをかわしてメビウスを踏みつけた。時間はなく、カラータイマーが鳴り出した。援護に出たジョージとマリナだがロックオンシステムが作動しない。すると「マニュアルで行くわよ!」マリナがいう。そして2人は「イングレットブラスター!」「バリアブルパルサー!」と叫んで攻撃をかけた。危機一髪、メビウスはジョージとマリナの援護射撃により脱出。とどめにメビウスブレイブをバキシムに浴びせ撃破した。

病室にて。
「ここは?」と、リュウがふと目を覚ました。サコミズ隊長は「気がついたか?」と微笑む。ミライも「リュウさんお帰りなさい」という。リュウは南沢市でバキシムにさらわれてからの記憶を全く失っていた。
「何も覚えていないってことは、これも知らないよね?」とモニターが割れたメモリーディスプレイを出すサコミズ隊長に、リュウは血相を変えて「ああ!俺のメモリーディスプレイが!誰だ俺の心の炎を壊しやがったのは!」リュウ
「え、でもそれはリュウさんが」というミライに「ミライ、犯人はお前か!」とリュウ。
何事もなかったかのようにいつものGYUSの面々に笑いが戻った。

【感想】
今回は、冒頭からウルトラマンタロウが登場、「強大な力の干渉で恐ろしい敵が蘇ろうとしています。メビウスだけでは」と深刻な状況に焦りを見せていましたが、ヤプールとバキシムの再来するという一話でした。
ヤプールは状況をうかがいながら、誰に憑依するかを伺っていたようですね。市民の誰もに憑依し、そしてミライに危機感を煽りながら、ついにはリュウに憑依しました。
何事ないかのようにGUYSの新作戦に関与し、その隙にGUYSの組織を破壊しようと目論むヤプールの恐ろしさは、リュウに憑依し、本性を見せたときの表情に表れていましたね。今回、リュウ役の仁科さんは、メイクの効果もありましたが、演技力のよさを感じました。最後には何事もなく全てが解決していたということで一件落着ですが、ヤプールは心理戦をかけるなど、かなり手ごわい相手だったようです。
さて、出張から戻ったサコミズ隊長ですが、もしかすると、光の国へ戻っていたのでしょうか。ゾフィーなのか、それともタロウなのか・・・どちらかのように感じます。
今回は、市民感謝デーのシーンで、GUYSのブロマイドやDVDやグッズが売られるなど演出が、細かく凝っていておもしろかったです。また、ミサキ女史が銃を撃っていたところもなかなかの見どころだったと思います。

では、また次回。


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