福田新総裁誕生安倍晋三首相の突然の辞任表明から11日、9月23日自民党総裁選が行われ、衆参両院の国会議員と都道府県代表による投票の結果、福田康夫元官房長官が自民党の第二十二代総裁に当選しました。福田氏の当選はマスコミなどの大方の予想通りでしたが、結果は福田氏が330票を獲得、同じく総裁選に立候補した麻生太郎幹事長は197票を獲得。福田氏の得票数には及ばずとも麻生氏も善戦するという結果となりました。
参院選の大敗退後も首相としての職務を続投すると言い続けていた安部首相が所信表明をしながらも突然の辞任は、世の中をあっと言わせてから10日あまりが経過しましたが、新総裁の決定までめまぐるしい日々が続きましたね。
安部首相の辞任当初、自民党内では幹事長として党内ナンバー2の麻生氏が次期総裁に最も近い人物であるとみられ、「ポスト安部」は麻生氏ではないかという話題が髣髴する中、安部首相の辞任を「知っていた」という麻生氏には陰謀説などが浮上。福田氏を支持する派閥が多いということもあり、この10日あまりで自民党内では福田新総裁誕生へ礎が着実にできていたように感じます。
驚いたのは、福田氏が小泉元首相時に自らの年金未払い問題が表面化したことで「責任を取って辞任します」という流れの中で、当初、小泉チルドレンが小泉元首相を再び首相にという動きがありながら、小泉さんが「NO」を突きつけると、なぜか小泉チルドレンたちが福田氏の支援に回ったということ。やはり自民党は「数の論理」で多いところにつくのが好きな議員が少なくはないのだなと感じました。

結果は330対197という獲得票数で福田氏が新総裁に選ばれたわけですが、本当の意味での民意は果たしてそうなのか?といえば、マスコミが流す報道から感じ取られるのは、キャラクターとして受けがいいのは麻生氏のような気もします。党員投票では麻生氏が福田氏を上回っていたという結果からも、今回の選挙では、より麻生氏の存在感を際立たせたとも言えるでしょう。

今、この時期に新総裁として選ばれた福田氏ですが、このまま安定した政権が望めるかといえば、なかなか苦しいのではないかと思います。今回の総裁選で、民主党の閣僚叩きが水入りのような状況となりましたが、総裁選後は「なんでも反対」の民主党が解散を求め、総選挙も回避できない状況です。そういった意味では、首相というポストに就けたとしても、前途洋洋とはいかないわけで、短命覚悟での貧乏くじを引いたような感もあります。
しかしながら、国民が望んでいるのは、政権獲得のための政治ドラマではなく、きちんと国民の生活を考えた政策を成し遂げることでしょう。そのためには、与党と野党がきちんと建設的な対話をして世直しをすることだと思います。

福田総裁は9月25日に新しい総理として任命を受けます。リーダーが変わって、日本の政治はどのように動くでしょうか。
個人的には新たな政権の人事と、対外的には媚中派といわれ小泉政権や安部政権とは異なるスタンスをもつ福田氏がどう取り組んでいくかというところが気になるところです。
福田氏の得意とする調整能力を生かした内閣となるでしょうか。
まずは、組閣人事に注目ですね。

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