河口容子の「世界」日記

JETROの動画「世界は今」から

「海外の目利きに愛される日本のデザイン雑貨」(9分31秒)

https://www.jetro.go.jp/tv/internet/2017/12/e498d1f4819d974b.html
をご紹介します。

文具、インテリア、食器など、日本のデザイン雑貨が世界中の目利きたちの間で高く評価されています。シンプルでありながら細部まで丁寧に作りこまれた日本のものづくりに対する支持であり、裏返せば独特の美意識に機械技術と職人芸の融合とも言えます。

この動画の中でも紹介されている紙文具(たとえばノート)ですが、私も個人的に大好きなアイテムで気に入ったノートがあれば買ってしまうのでノートのストックが大きな引き出し1杯分はありますし、プレゼントにもよく使います。使ったものに関しては社会人になってからの手帳などは1冊たりとも捨てたことがありません。記録魔であることもあり、紙は人生の一部のようなものです。

実家は貿易商で紙や製紙機械が専門で、川崎に製糸工場も持っていました。紙は小学館や集英社の雑誌用に納品をしていて雑誌のサンプルがもらえることが多かったのですが子ども向けのものは社員の家族が優先され私にはめったにもらえませんでした。私の家は祖父の天下で父も「子どものために」などと一切思わない人でしたので「雑誌がほしい」と言ってももらってもくれないし、もちろん買ってももらえませんでした。

あきらめて家にころがっていた紙の見本、A4ぐらいにたたんだ大きな紙を定規で切って、当時はホチキスはなかったので「はと目」でとめて雑誌を作り、自分で絵と文章を書いて遊んでいました。おかげで幼稚園の頃にはほとんどの漢字は書けました。こういうのを記念に保存しているお母さんもいると思うのですが、掃除好きの母は片っ端から捨てました。ちょっと席をはずしている間に捨てられてしまうのでわんわん泣いた記憶があります。とうとう押し入れの中の壁に絵や文章を書くことにしました。それなら絶対捨てられないと思ったのです。

紙屋の娘のせいか、紙には異常なこだわりがあり、本を買う時も紙質や活字の組み方(フォントとレイアウト)が嫌だと中味が読みたくても買いません。AMAZONの本のレビューを読むと同じように感じる方がいらっしゃるのでほっとします。

日本とEUが経済連携協定(EPA)について最終合意に達しました。保護主義が台頭する中でオープン、かつ公正でルールに基づく貿易推進へのアピールとなります。EUは日本にとって輸出の11%を占める相手先であり、輸入面では12%です。投資については米国に次ぐ投資先であり、第1位の投資元です。これを機に日欧貿易がもっとさかんになることは間違いありません。ちょうどクライアントとEU進出の話をしていたところにこの朗報が飛び込んで来てびっくりしました。

JETROがWEBサイトに特集ページを作っています。
https://www.jetro.go.jp/world/europe/eu/epa/

外務省関係はこちら
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/page6_000042.html

EUからの輸入の目玉はやはり食料品(特にワイン、チーズ)、アパレル、バッグなどでしょう。
日本からは自動車の関税が7年で完全撤廃、家電や日本茶、日本産ワインなどの輸出もしやすくなります。アジア向けの輸出がさかんになっていますが、やはりEUでなければ評価されづらい商品も多々あります。これを機に日欧貿易が増えることを祈っています。

今年をふりかえってショッキングだったのは相次ぐ大手企業の不祥事でした。
ブログ「中国企業の対日投資が増加」
http://blog.livedoor.jp/ysworth2000/archives/51953780.html
でも書きましたが、とりわけ神戸製鋼は私が新入社員の頃の取引先であり、ほとんど毎日通っていた時期もあり、担当の部署の方々にとてもよくしていただき、雰囲気の良い会社だとずっと思ってきただけに強い憤りを覚えました。「別に悪いとも思っていなかった」という社員のインタビュー記事も目にして「異常も続けば日常になる」とはまさにこのことだと思いました。

ブログ「日本企業の強み」
http://blog.livedoor.jp/ysworth2000/archives/51952334.html
でも触れたように、日本の強みはもはや技術力でも資金力でもありません。「信用」、日本人は勤勉で正直である、契約は順守する、テストなどしなくても高品質の規格にあったものを納品してくれる、のが強みだったのではなかったのでしょうか。しかもただの大手企業ではなく、日本を代表するような企業ばかりが続々登場です。「腐敗」あるいは「凋落」という表現ならまだしも「詐欺」扱いされない事態です。

そんな所で見つけた記事が
「企業の不祥事が相次いでいる日本 根本的な理由は?」
http://news.livedoor.com/article/detail/13994803/
です。この記事は企業の社会的責任を考えた場合、日本企業がおかしい所があるという指摘です。企業の社会的責任とは
1.良い製品を作り、良いサービスを提供すること。
2.適性な利益を生み出すこと。
3.社会に直接的に還元すること。

1については、企業の存在理由の根本です。特に経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)のそろった大企業にとっては常識中の常識のはずです。できなければ淘汰されて当然です。

2については、生じた利益に応じて税金を納める、これも社会的な存在意義です。無理やり赤字にして法人税を払わずにすむようにする経営者もいますが、それは罪悪です。節税は知恵ですが、脱税あるいは脱税もどきはもっと罰するべきだと思うし、多額納税企業はもっと尊敬されるべきではないでしょうか。

3については、いわゆる社会事業、イベントのスポンサーになったり、寄付をしたり、慈善事業を行うなどです。最近やたらと注目されていますが、広告宣伝効果を狙ったものが多く、不良品、欠陥品を出し、適性利潤も出さず、こんな所だけで活躍されたのでは本末転倒もいいところです。1と2をきちんとやってなおかつ余力があれば3なのです。

日本のビジネス慣習の大きな特徴は「信用」。契約ということにあまりこだわらなかったのも「信用」があれば大丈夫だったからです。しかしながら、その信用もいつしか形骸化したものになり、逆に悪利用するようになったというのが連続する不祥事なのでしょう。

日本人はブランドに弱いです。人間にしても学歴や職業によって無条件に信用してもらえることが多いです。あるいは「お家柄」などというのもあります。お家柄だから立派な人間であるという保証はどこにもないのですが、ファミリーネームそのものに「信用」があるのでしょう。今まで「信用」と呼んでいたものはもはやただの「先入観」に過ぎないのかも知れません。

このページのトップヘ