河口容子の「世界」日記

ブログ「出世しない男性の口癖は4つどころではない」
http://blog.livedoor.jp/ysworth2000/archives/51892137.html
でもふれましたが、私自身は友だちになるかならないかを決める際に「面倒くさい」という言葉をどんな時に何回言うかを基準のひとつにしています。

最近の人は「面倒くさい」を連発するようになった気がします。何かを頼まれて「面倒くさい」と言うならば親切心のない人だと感じますし、自分のすること、たとえば「料理をするのが面倒くさい」「掃除をするのが面倒くさい」と言うならばずさんな人、生活態度が乱れている人だと思いますし、他人のすることに対して、たとえば手の込んだ刺繍が趣味の人に対し「わあ、面倒くさそう!」などと言うのはもってのほかです。そもそも「○○くさい」というのは、良い言葉ではないので他人に対して連発するのは失礼だと思います。

私の知人友人に医師や弁護士は多いのですが、彼らからは「面倒くさい」と言う言葉は出てきません。面倒くさい仕事をしているから社会的に地位が高く、報酬も高いからです。高学歴だから偉いとか仕事ができるとは思いませんが、高度な勉強を何年も続けられるということは「面倒くさい」ことができるという証拠にはなると思います。

会社員時代に女性の派遣社員を採用したことがあります。私の課は大量多品種の輸入をしていて仕事は想像を絶するほど細かく、スピード感をもって正しく処理ができ、ほうれんそう(報告、連絡、相談)がタイムリーにできる人でないとすぐ辞めるだろうし、とんでもない事になりそうなので採用の面接には念には念を入れました。Yさんは「大丈夫です。なぜか細かい仕事ばかりに当たってどんな面倒なことにも慣れています。得意です。」と言いました。これは頼もしいと思って採用したのはもちろんですし、仕事ができる上にリーダーシップもあり、テキサス育ちで英語も堪能でした。

そんなYさんでも音を上げたことがありました。「あなたは面接の時に面倒なことは得意だと大見得をきったじゃないの。」と私。「えっ、覚えてたんですか?」「面倒なことが得意、これは素晴らしいと思って採用したのだから、あなたが面倒くさいなどと言ったら私のあなたへの信頼はゼロになりますよ。」とからかったところ、観念したようにその仕事をきちんと片付けてくれました。彼女は何年か後に米国企業に正社員としてヘッドハントされました。

このように仕事の評価というのはいかに面倒なことをきちんと処理できるかとも言えます。それは作業が面倒な場合もありますし、精神的に厄介という場合もあります。

「面倒くさい」というお年寄りは多いです。これはその作業が必要とする体力がもうない、あるいは認知能力が劣ってきている、あるいはどこか病気でやる気が起きないのが主な原因であると思います。若いのに「面倒くさい」のはどこか病気ではないのかと思い調べてみました。

偶然、こんな記事を見つけました。
「面倒くさいの根底にあるもの」http://kokoromasic.com/azness

「面倒くさい」のはこころの病気と関連があるのではないかという考察です。

1.自己愛性パーソナリティ障害
誇大した自己愛が特徴で、自分を中心に世界がまわっているように思い込む。理想が高過ぎてほどほどに満足することができず、理想に程遠い日常に意義を持てず、面倒くさく感じる。

2.境界性パーソナリティ障害
1.とは真逆でアイデンティティが確立されておらず、自分の存在や生きていることに意義や価値を見出しにくい。虚しさや絶望から何もかも投げ出したくなり、面倒くさく思う。

3.回避性パーソナリティ障害
世の中のわずらわしさから逃れたいという願望があり、責任を負うことを回避しようとする。傷つくことを恐れ、自信がないゆえに社会との関わりや親密な人間関係を避ける傾向にある。

どれも思い当たる人がいます。「面倒くさい」も限度を越えれば立派な病気のような気がしますし、引きこもりやニートにつながっていく気がします。

企業経営者の中でも「面倒くさいから買えばいい」「面倒くさいから人に頼もう」を連発する人がいますが業績は悪いです。これから起業する人はなおさらです。面倒くさいことは誰でも嫌がります。だから面倒くさいことができれば評価や尊敬につながります。面倒くさいことでもどこかに楽しさや意義を見出すよう努力をすればいいです。私は嫌な仕事であってもお引き受けする以上は楽しくやる努力をするのですが、「嫌いとか言いながら本当は好きでやっているんだろう」と誤解されることもしばしばですが、自分が楽しく、他人にも楽しく見えるならば成功だと思っています。




JETRO動画「外国人が発見!日本製品の使い方~所変わればおしゃれアイテムに~」(9分30秒)
https://www.jetro.go.jp/tv/internet/2017/07/6b78351d5d9df473.html
を見てみると、地下足袋とランドセルの例が出ています。

先進国の中では衣食住にわたり、日本にはユニークな商品がたくさんあり、海外ではなじみにくいのでは?と思いがちですが、作業用の地下足袋も小学生のランドセルも海外ではおしゃれアイテムとして人気が出ているようです。

ランドセルについてはブログ「気になるグッズ 67 世界を魅了するランドセル」
http://blog.livedoor.jp/ysworth2000/archives/51900551.html
ですでにふれています。

最近知ったのですが、地下足袋のほうは、大正8年創業の地下足袋メーカーMARUGO(マルゴ)が日本市場でもユニークなカジュアルシューズを展開しています。たとえば、サンロクマルゴという超伸縮素材を使った女性用のコンフォートシューズは外反母趾でも痛くない、蒸れにくい、しかも丸洗いできるという優れものです。私もいただいたものを履いていますが、靴を履いていないような締め付け感がほとんどないものです。おしゃれなデザインで軽量の安全靴もいろいろ出しています。地下足袋イコール「作業靴」、「古臭い」といったイメージから「プロ仕様」、「培ったノウハウ」というイメージの転換が上手にできていると感じました。

日本人と欧米人のビジネスマンの比較で、日本人が圧倒的に劣るのはプレゼンテーション能力だそうです。そう言われてみれば、一部の業界をのぞきプレゼンテーションの風景などあまり見たことがないし、パワーポイントを使う人も少ないです。

私は講演の際、パワーポイントを必ず使いますが、講演の主催者側に「パワーポイントのアプリがありません」と言われたことも多く、スクリーンがあればPDFにしたものを投影していました。あってもバージョンが古いことも多いです。私が講演をしたベトナムやミャンマーですらそんなトラブルはありませんでした。

さらに驚いたのは「パワーポイントはご自分で作られるのですか?私はできないので外注しています。」という中年男性に会ったことがあります。20何年か前、初めてパワーポイントが世に出た頃は機能も悪く、使い方もかなり面倒で、なかなか覚えられないようなしろものでしたが、今は簡単になっています。この方は外注費を出してあり余る講演料がいただけるのかしら?と疑問に思いました。

これが英語での講演になるとまた大変です。15-6年前、アセアン10ケ国から「ビジネスでのIT活用法」というテーマでパワーポイントを使って10分のプレゼンをする機会があったのですが、日本人3名が集まらず、とうとう日本在住のカナダ人を1人入れざるを得なかったことがありました。とても恥ずかしい出来事でした。

理由としては
1.英語で講演ができない
2.ビジネスでのITの活用について語れない
3.パワーポイントが使えない
のいずれか、あるいは複合的なものでした。中には「講演は原稿を作れば何とかできますが、質疑応答は英語では無理です。」という人もいました。これは案外日本人の研究者レベルでも多く、講演そのものは原稿を作成(あるいは翻訳者に依頼)して練習をすれば立派にこなせるものの、質問が聞き取れない、聞き取れてもとっさに英語で答えることができない、というものです。演壇で仁王立ちになった方もありますし、質問を何度聞き返しても理解できずそのままプレゼンが終わったという方もあります。

これはヒヤリング能力の問題ではなく、私もドキドキする部分です。
1.質問の主旨がよくわからない (質問のしかたが下手、相手が十分に理解できておらず質問がトンチンカンなど)
2.その場で回答できない内容の質問

事前に想定問答集を作っておく、そこまで時間がなければ聞かれそうな内容についてデータなどを用意することもあります。上記1の質問の場合は自分なりにまとめて「ご質問は○○のことでしょうか?」と問い直す、あるいは「時間がかかりそうなので終了後にまたお話してもよろしいでしょうか?」と言うこともあります。2の質問については「調べてお答えしますので連絡先を後でお知らせください。」と言うことにしています。

私自身は会社員時代、米国の取引先があり、その日本法人とも取引をしていたことがあります。この日本法人は本部長クラス以上はすべて米国人で会議はすべて英語です。しかも税関のオペレーションや日本の税法の説明も英語でしなければなりませんでした。当然計算もホワイトボードを使って英語でやります。とにかく議論好き、すきあらば訴訟をしたがる企業でしたので、言い負けないだけの準備と気力が養われました。英語力では相手はネイティブですから勝てるわけがありません。

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