河口容子の「世界」日記

アセアン諸国全体とかかわるようになったのは起業後の2002年に国際機関日本アセアンセンターの専門家として各国に派遣されるようになってからです。もちろん会社員時代にもほとんどの国と貿易経験はありましたが、国際機関の仕事、しかも日本では外務省が管轄する組織ですので単にビジネスが生まれればいい、というだけではなく親善という観点からの行動を意識せねばならず、いろいろ学び、また工夫を重ねました。

その中で副産物として得たのは仏教三大遺跡、カンボジアのアンコールワット、ミャンマーのバガン、インドネシアのボロブドゥールをすべて訪れることができたことです。これらの遺跡については書物やガイドブックなど多くの情報が日本ではあふれていますが、3ケ所とも訪問した方は案外少ないです。

特に私の場合は観光が目的で出かけたわけではないため、それぞれにいきさつと言うか背景があり、いっそう印象に残っています。

一番最初に行ったのはボロブドゥールでした。2003年のことです。

インドネシアの歴史に触れる
http://tamagoya.ne.jp/mm/yoko3/2003/07/04/40a/

この時はジャカルタだけ訪問する予定でしたが、急きょボロブドゥールのおひざ元ジョグジャカルタも訪問することになり、仕事が早く終わったためインドネシアの貿易機関のご厚意でボロブドゥールに連れて行っていただけることになったのです。1-2時間前まで予定はなかっただけに大サプライズでした。

そんないきさつだけに服装は仕事の時のままで、ワンピースに長袖のジャケット、7.5センチのヒールのパンプスに重たい荷物を持っての踏破となりました。

次がアンコールワットで、2015年のこと、これが一番観光目的での訪問に近いです。カンボジアの工房とコラボする日本人若手デザイナーの方がたと一緒にカンボジアらしいデザインを探りにこれまた急遽日程を変更し、拠点としているプノンペンから飛行機でシェムリアップへ飛び、日帰りの弾丸ツアーを実行したのでした。これまた前日までアンコールワットに行けるとは夢にも思っていないだけに大はしゃぎとなりました。全員アンコールワットは初めてでしたので、現地で日本語ガイドさんについてもらうほか、プノンペンでの仕事の通訳さんたちの一人にシェムリアップ出身のM君がいたため、同行をお願いしました。

カンボジア デザインの旅 4 アンコールワット弾丸ツアー  
http://blog.livedoor.jp/ysworth2000/archives/51884502.html

最後がバガンで、これも2015年でアンコールワットの数週間後です。こちらは最初からバガンに行くことが決まっていましたが、あっと驚いたのはホテルも訪問先の工房も遺跡群のエリアの中にあり、入場料を支払わないとチェックインも商談もできなかったことです。これも生まれて初めての経験でした。

ミャンマーデザインの旅 5 バガン 入場料のいる出張
http://blog.livedoor.jp/ysworth2000/archives/51885427.html

半年後、NHKスペシャルで「アジア巨大遺跡」という番組が放送され、アンコールワットとバガンが紹介されました。その内容をまとめたのが

カンボジアとミャンマー今昔物語
http://blog.livedoor.jp/ysworth2000/archives/51905737.html
です。

この3つの中でどれが一番感動したかというと個人的にはボロブドゥールです。直前まで予定に入っていなかったということもありますし、アンコールワットやバガンに比べ300-400年古いとされています。立体曼荼羅とも言える下から登っていくうちに解脱し天上界へ到達するという運動しながら修業ができるという教育的コンセプトもおもしろいです。

また、カンボジアやミャンマーは仏教の国ですが、インドネシアという現在では世界一のイスラム教徒数を誇る国に仏教遺跡があるのもユニークです。また、同じジョグジャカルタを拠点とする世界遺産プランバナン寺院群はヒンズー教の寺院です。インドネシアはオランダ統治300年以上の歴史もあり、さまざまな遺跡は世界中の文化の交差路となったことを物語っています。

ボロブドゥール遺跡の動画を見つけましたので参考までにご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=Q_Eb2Hupmao

これで夏休み特集は一応終わりとします。

昨日は私の誕生日で65歳となりました。同窓会でも「65歳で高齢者呼ばわれされるのはとんでもない」という人がほとんどでした。同窓会にニコニコとやって来る人はそもそも健康で経済的にも家庭的にも恵まれている人ですからそう思うのも当然です。しかしながら、サラリーマンの人は徐々に完全リタイアの生活に移行していくので、「まだ働いているの?」と言われる少数派になること間違いなし、です。

そもそも定年という概念が嫌いなのも起業した理由のひとつにありましたが、サラリーマンが定年を迎える年まで続いてしまうと今度はいつどうやって辞めるのかが課題になります。私の仕事はきわめてニッチなため厳密に言うと競合相手がありません。条件が合えばすべてお仕事がいただけます。顧客開拓をしたのも最初の2年ぐらいで後は何もしていません。広告宣伝費はゼロです。仕事がいただける限りは続けようと思っています。

リタイアしてしまうとセルフコントロールの上手な人でない限り、どうしてもだらけた生活になります。仕事をしていれば新しい知識やスキルを得ることができますし、若い人と一緒に働けるだけの体力も必要で意識的に体力づくりをするようになります。

手軽にメッセージを送れるFacebookの存在は誕生日に真価を発揮します。ある一定の年齢を超えると「お誕生日おめでとう」は家族やよほど親しい人しか言わなくなるものですが、Facebookはご機嫌伺いがてらちょっとメッセージを送ることができます。それも世界規模で可能なので楽しいし、元気をもらえます。

昨日の朝10時頃、お世話になっている証券会社の女性の担当者が自宅まで花束とカードを持ってきてくれました。ヒマワリを中心にピンクと黄色でまとめたガーリーな花束です。最近は金融機関やお店から山のように誕生日祝いのメッセージとともに割引券やら金利の優遇などが何十件も押し寄せます。お祝いという名のセールス活動です。それに比べるとやはりこういう古典的な手間暇かけたサービスは心にしみるものがあります。

酷暑の今年は母との散歩は外を歩くのは無理なのでもっぱら百貨店やモールにしているのですが、昨日は最近よく行く東京オペラシティへ行きました。緑はありますし、美しい空間ですし、何よりすいています。レストランやお店もほどよくあります。

オペラシティで食事とお茶をしてから自宅に戻るとクライアントの社長がわざわざお祝いの電話をくれました。サプライズです。今日もミーティングに行ったのですが、皆さんからハーバリウム(ボトルの中にオイルを入れ植物を入れたもので植物標本という意味です)をいただきました。赤紫のお花が入っています。

昔からそうなのですが、職場の同僚、仕事仲間、友人など親しい人からいただく花は赤か紫で、取引先からいただくのはピンクと黄色なのです。深読みかも知れませんが、仲間うちでは大人っぽい人と受け止められ、取引先には明るくかわいい感じに思われているのかも知れません。相手によって性格を変えているわけでは決してないのですが、自分がそうありたいと思っているのは間違いないですし、相手もそういう期待をしてくれているのかも知れません。

楽しい誕生日ではありましたが、クライアント用に原稿3本、そしてこのブログ用に1本と書き物ざんまいの1日でもありました。

月曜まで少し涼しくなりそうです。この週末、疲れのたまっている方はしっかり食べて、ゆっくりお休みください。

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このブログを始める前に約10年間にわたりメルマガとして配信されていたエッセイ約500本が新システムに移管されたのを機に、日本人があまり行かない場所をテーマに書いたものを夏休み特集として披露していますが、もう第6弾となりました。今日はベトナムのドンナイとビンズオンです。どちらもホーチミン市を拠点として出かけました。工業都市として今発展していますが、まだまだ行ったことがない方が多いと思います。

ドンナイ 雨季の終わりのスコール(2006年)
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ホーチミン 光と影 涙と笑顔
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アセアン諸国の首都や大都市は日本の地方都市よりもはるかに近代化しているのですが、地方都市に行くとやはりその国らしさが出てきていっそう印象に深く残るものがあります。ドンナイで見たゴム農園はカトリーヌ・ドヌーブ主演の映画「インドシナ」そのものでした。

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