2011年12月

2011年12月23日

神戸入り

 明日は、神戸西ステップでアドバイザーだ。

 遠方のイベントの際は大抵前日入りが基本だから、今日、余裕を持って新幹線に乗り込んだが、何と人身事故で約1時間の遅れ。ついてない、トホホ。

 旅の楽しみと言えば、ホテル探しと食(お酒?)だ。と言っても、到着が遅れてしまったので、近くの居酒屋で一人ぼっちのささやかな食事。慣れとは恐ろしいもので、一人だろうと全く動じなくなった。でも、連休前のせいか、クリスマス・シーズンのせいか、はたまた神戸三宮という土地柄なのか、22時過ぎても繁華街は人人人。まるであの渋谷の交差点を歩いているみたいだ。

 さぁ、明日はどんな演奏に出会えるかな?楽しみ楽しみ〜!

2011年12月21日

いよいよ

 ピティナの日立ステップでアドバイザーとトーク・コンサートを行うことになった。もちろん僕の実家があり、レッスンで毎週行っているところでもある。いつかこういう事は起きるだろうと思っていたが、何だろう、この変なプレッシャーは!

 アドバイザーが僕に決まる前から、すでにこのステップに申し込んだ生徒がいる。後日、僕の名前を発見し、「げげー!」と思ったらしい。何を言う、僕だって、生徒の前で恥をさらす(可能性が大である)わけだから、「げげ〜」どころか「やばい」と冷や汗を垂らしている。

 「お互い頑張りましょう……」と引きつった笑顔で言ってみるも、内心はバクバクだ。アドバイザーは、人の演奏にコメントするのだから、自分が弾くことに比べたらこんなに楽なことはない。実際、自分も舞台に立つとすると、立場は普通の出場者以上に弱くなった気分にもなる。先生なのだから上手くて当然みたいな重圧が、のしかかってくる。

 いやいや、今から負けてはいられない。今回は少しでも自分の殻を破れるように、いつも以上に勇気を出すことを目標にしよう。さて、練習練習!

2011年12月15日

34

fuji

 昨日は誕生日、年をまた一つ重ねてしまった。
 とにかく、あっという間に一日が終わってしまう。なんだろう、この猛烈な感覚は!きっと、外見と体力も「おじさん」に向けて猛スピードで走っているに違いない。それに対し気持ちはもう少し若くいたいと願っているが、愛先生からは年を考えないと、と言われる。

 たまに生徒が似顔絵を描いてプレゼントしてくれるが、そこに描かれる服は決まってパーカーである。そう、僕と言えばパーカーなのだが、それもいつまで着続けられるだろうか…、とふと思った。

 「あっ、先生パーカーだ!」という生徒には、「これは僕の制服、ユニフォームだから」と答えるようにしている。日々ピアノに向かって黙々と練習するにもパーカーは楽だし、双子と散歩するにも動きやすいし、よだれや汚い手で触ってきてもすぐに洗濯できる。そして、何より肌さわりも良い!

 おっと、パーカーの話なんてどうでもいい。また一年、家族とともに健康に過ごせますように!

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 先日は雑司ヶ谷近辺を散歩し、都電、鬼子母神、そして母校東京音大を回ってきた。大学内にはさすがに入らなかったけれど、それでも先生や職員の方々にお会いし、思わぬ報告ができた。
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2011年12月08日

テンポ記号

tempo

 レッスンでよく目にするAllegro, moderato, andante, adagio等テンポを表す記号は、速いとか遅いとか、ただスピードを表す単語としてしか気にしないことが多い。最近、レッスンで楽典の話をすることが増えてきたから、音大受験期に使っていた本を引っ張り出して読んでいるのだが、一般的な黄色い本ではない「白い本」はより詳しく書いてあった。

 例えば、LargoやAdagioはどちらも遅い曲に用いられるが、具体的にテンポいくつというよりは、Largoの「広い」感じ、Adagioの「心地よい、くつろぐ」というイメージを曲に込められるかと言う方が、遥かに大切だと思う。
 歩くような速さのandanteも、ただ歩くだけではなく「女性的で優美な」感じを含んでいる。

 テンポを数字だけで感じれば、コンピュータの打ち込みで対応できるが、そのスピードの中に「心地よさ」とか「優美さ」とか「陽気な」感じを出せるのは、やはり生演奏の方が強いだろう。数字以上に、こういう形容詞が大切であって、それをニュアンスと言うのだろう。イタリアの原語を知っている人は、ニュアンスが体に染みついているだろうが、僕ら外国人が音楽用語を見る時は単純に速いか遅いかしか見ていないのは、あまり良いことではないだろう。

 受験のための楽典ではなく、演奏に生かせる楽典を!

 ちなみに数年前に、ムジカノーヴァから依頼された取材で、NHK交響楽団のコンサートマスターにインタヴューしたことがある。慣れない仕事にドキドキしていたが、その時、「アレグロの意味を知っているか?」と逆に聞かれて困惑した。「アレグロは向こうの人たち(もちろんヨーロッパだ)に言わせると、【楽しく】なんだ。」と仰っていたのが、今でも強烈に覚えている。



2011年12月01日

反省

 先日、岩国市(山口県)に行ったことを小学生の生徒に話していたら、「あ、工業の町だ。」と言っていた。それに比べ僕など、新岩国駅からタクシーでホールに向かう道中で、運転手さんから初めて聞いたことだ。(ついでに空気と水は最高だとも言っていた。確かに空気はうまかった!) 東京の小学生たちは塾も厳しいのかもしれないが、本当によく勉強している。凄いね。

 今まさにいろいろな知識を吸収している生徒たちに対し、僕の脳味噌はどんどん退化の一途をたどっている。段々、誤った思い込みが多くなり、レッスン中もレッスン後も辞書を片手に再確認を心がけるようになってきた。

 この3ヶ月くらいで少なくとも、「Scale(英:スケール)の音階以外の意味」、「メトロノームの語源」、「十八番(おはこ)の話」、この3つで恥をさらした。いわゆる「知ったかぶり」ってやつだ。僕が気付いていないだけで、他にもあるかもしれない。ますます辞書が手放せない。

 いやいや、恥ずかしい…。