小学校の合唱伴奏富山出張

2019年10月21日

学生音コン本選会を聴いて

学生音コン

 一昨日は、学生音楽コンクールの東京本選を小学校、中学校の部ともに聴きに行ってきました。毎年、僕の忙しい土曜日開催なので、2010年、17年に続き3回目の観戦です。(高校の部は平日開催なので、もう少し頻繁に行っています。)

 小学校の部の課題は、バッハフランス組曲5番のバロック以外は、モーツァルトとベートーヴェンのソナタから指定の一曲でした。今年は参加者が少なかったという話を聞いたのですが、その原因は少子化なのか、予選本選の課題が難しかったからなのか、または学生コンクールに興味を持つ人が減ったからなのか…。

 本選を聴いていて、いかにソナタ全楽章を通して演奏することが大切なのかを思い知らされました。 参加者16名の皆さんは本当に全力を尽くされたと思いますが、曲想の表現にあと一歩迫っていない、暗譜やテクニックに不安を残す場面も見られました。
 9年前に津田ホールで聴いた時(課題はモーツァルトK280、ベートーヴェンOp.14-2の2択)はもう少し安定している演奏が多かったような気がします。ちなみに、この時の1位は藤田真央さんでした。

 ピアノを真剣に頑張りたいという人は、やはりこの予選からの課題をしっかり弾けるくらいの力をつけて欲しいと思います。易しい課題のコンクールが激増していますが、本格的な実力を付けたければ、やはりこのレベルは絶対必要です。

 少し穿った見方かもしれませんが、今の子たちはまさにコンクール世代。弾いている曲の量が圧倒的に少ないのが原因の一つではないでしょうか。(よく言われることですが) 以前、ベテランの先生とお話しした際「私たちはチェルニー30、40、50番、そしてモシュコフスキのエチュード、バッハ、ソナチネなど、たくさんの曲を弾いてきて、あらゆるパッセージの型が圧倒的に手に蓄積されていますよね」と笑い合いましたが、あながち嘘ではないかもしれない。その蓄積が、テクニックに安心と信頼性を約束してくれるように思うのです。

 もちろん、今の子たちも器用な子がいて、新しいテクニックを即座にものにしてしまう人はいると思います。でも、そんな人はほんのわずか、やはり大抵の人は努力が必要なのです。才能があり器用な人は、成長スピードを格段に伸ばすためにたくさんの曲を弾き、コツコツ型の人もやはりたくさんの曲を弾くことで、多くのパッセージを手中に収めていけるのだと思います。

 ただ、これは子どもだけの問題ということではなく、我々指導者が生徒の特性をみてコンクールとの向き合い方を、もう一度考える時なのかもしれません。もちろん、いろいろな目的や意思でピアノを学ぶ生徒がいるので、あらゆるコンクールがあるほうが選択肢も広がりありがたいことです。

 もう一点、古典派においては文法が特に大切です。バロックからの流れを汲むアーティキュレーションの基礎は、ソナチネで学びます。そこを疎かにして、古典の演奏は成立しません。じっくり指導していくべき内容だと感じました。

* * *

 中学校の部では素晴らしいイギリス組曲やメンデルスゾーンが聴けました。これからが楽しみな人も何人かいました。

 生徒たちも皆頑張りましたが、あと一歩及ばずでした。本番で最高の演奏が披露できた生徒もいたのですが…。また、基礎力をつけてリベンジしよう!

 と、ここまで書いて、タイムオーバー。まもなく、富山出張に旅立ちます!



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