koudansyou-古典と現代

平安文学と平安文化についてのつれづれ書き(画き)

疫病を退散させる力を持つとされる妖怪・アマビエ。江戸時代、海中から現われたことが伝えられていて、その姿は、皆に描かれ、現在、様々なコラボレーションも行なわれているようです。
妖怪アマビエ
(足は3本あるようで、途中まで2本で書いていたら「1本」足りないと家族に指摘されました)

最近、そのことを実感する出来事がありました。ゲームでは「あつまれ!○○○○のもり」が人気ですが、我が家の人気ゲームは「あつまれ!金魚すくい」(ニンデンドースイッチ:当時ダウンロードで300円)です。

単純に金魚をすくうゲームなのですが、我が家には「実物」がいることもあって、盛り上がります。

(1年以上前の姿です。いまはもうこの2倍の大きさ。尾びれが大きくなっています)

またゲームでは、ワキン・リュウキン・デメキン、が主な種類ですが、なかにはレアな金魚がいたり、古池を選ぶと、外来種である「アリゲーター」「カミツキガメ」「アメリカザリガニ」が邪魔しに出てきたりします。

ある日、家族がそのゲームで友達と遊んでいたら、なんと、そのゲームの冒頭部、左右の端になにか、ピンク色の生き物がちらちらと顔を出したのです。「アマビエだ!」
https://youtu.be/UH8MjJrJ-MI (←ゲーム冒頭画面)


ダウンロードしたのは、コロナ禍の前ですから、アップデートして「アマビエ」が追加されたことになります(300円なのに)。その粋なはからいに俄然、やる気が出ます。「アマビエ」をすくうぞ~。

でも、外来種に邪魔をされ、なかなか出てきません。でも何度かチャレンジしているうちに、来ました!
https://youtu.be/uCjKvS5fU1c (←アマビエをすくうとこうなります)

「アマビエ」は、外来種を退散させ、さらにポイントUPの効果があります。また最後にこんな表示が出るのです。
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「だめ!密閉。カンキして心はいつも太平洋」うーーん、これはもしかして「川柳?」

二段目の「換気して 心はいつも 太平洋」の部分が(5・7・5)で出来ています。

「川柳」は江戸中期に発生し、「俳句」同様、十七音を基準としますが、季語がなく、滑稽・遊戯性が強いのが特徴です。人事・風俗・世相などを鋭くとらえます。

また「太平洋」の部分、古池の見立てと心の平安がかけられているのでしょうか。「密閉しちゃだめ」というのは、金魚と人間、両方のことかしら。うまい!

今、なんとこのゲーム、確認したら1/6まで「150円」でダウンロードできるみたいです(ゲーム会社の回し者ではございません~)。年末年始、引きこもり正月のちょっとした楽しみになるかもしれません。

みなさん、どうぞよいお年を! 今年最後の更新でした。




本日は、昨日のブログ「年神様としめなわ飾り展」についての続きです。伊勢の「しめなわ」は、一年中飾られていると昨日書きました。これですね。

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(中央に木の札がかかっているのが見えますか?)

この木の札、見えにくいですが、左下のもの、実は「蘇民将来子孫家門」と書いてあります。

この文言、由来があります。次のようなものです。

「備後国風土記に曰ふ、疫隅の国つ社。疫(えの)隅(くま)と云ふ故は、昔、北の海に坐しし武塔の神、南の海の神の女にカヨヒに出で坐すに、日暮れぬ。彼の所に蘇民将来二人在りき。兄の蘇民将来は甚貧窮く、 弟の将来は富饒にして屋倉一百在りき。爰に塔の神、宿処を借りたまふに、惜しみて借さず。兄の蘇民将来は借し奉りて、即ち粟柄を以て座とし、粟飯・粟酒等とを以ちて饗し奉りき。爰に畢りて出で坐しぬ。」

『備後国風土記逸文』(現在の広島県東部の風土記逸文)の記事です。「武塔の神」(後でスサノオ神とわかります)が二人の兄弟、弟・将来と兄・蘇民将来に、宿を求めますが、裕福な弟は貸さず、貧乏な兄は宿を貸して歓待します。その続きは以下の通り。

「後に年を経て八柱の子を率て還来て詔りたまはく、「我、奉けしに報答せむ。 汝が子孫其が家に在りや」と問ひ給ふ。蘇民将来答へて申さく「己が女子と斯が婦と侍り」と申す。即ち詔りたまはく「茅の輪を以て腰の上に着けしめよ」と詔りたまふ。詔の随に着けしむるに、即夜に蘇民の女子一人を置きて、皆悉くコロシホロボシてき。即ち詔りたまはく「吾は速須佐能雄能神そ。後の世に疫気在らば、汝、蘇民将来の子孫と云ひて、茅の輪を以ちて腰に着けて在る人は免れなむ」と詔りたまひき。其れ将来の家地は今モモトノ原と云へり。自ら社に小島在り。 」

再び、八人の子を連れてやってきた神は、茅の輪を腰の上に着けるよう蘇民将来に言います。言うとおりにすると、蘇民将来の女子一人残して、みな殺されてしまいました。そして、傍線部のように、後世、「疫病」があっても、「蘇民将来」の子孫と言って、「茅の輪」を腰に着ければ、その災厄から逃れられるとその神・「速須佐能雄能神」(スサノオ)から詔があったと伝えています。

これが、伊勢のしめ縄飾りにある「蘇民将来子孫家門」の語の由来です。また夏越しの祓え、大晦日の祓え、双方、茅の輪をくぐる風習は、ここからきています。みなさんも神社参拝の折、「茅の輪」があった際は、ぜひくぐって厄を落として下さいね。

最後に「茅の輪くぐり発祥の地」とされる「素盞嗚神社」の摂社、「蘇民神社」の写真です。ここには「天満宮」や「疱瘡神社」もあります。

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(こちらは広島県福山市にあります。近くに蘇民神社がある人は、ぜひ行ってみてください)

「蘇民将来」の話は、さまざまな事を考えさせられます。「持っている・持っていない」は人間性と関わらないことを「蘇民将来」の行動が示していますし、「疫病」神は本来ひとしくどちらにも禍を与えるものであります。でも、その子孫であれば「禍」を免れる、というのは、いかなるときも「他者」を思いやれる「心」を持つ者が生き残ってほしい、そのような古代人の願いなのかもしれません。

現代の私たちも、その「子孫」としてあやかりたいものです。

大掃除の季節がやってきました。クリスマスが終わってほっとする間もなく、日本では掃除が始まります。外国なら、新年まで、ずーっとクリスマスなんですけど、日本ではさっさと片付けてしまいますね(笑)。

寒いのが苦手な私は、どうにもこの「大掃除」、なかなか気がのらないのですが、掃除しないと新年の飾り付けもできないので、ぼちぼちやり始めまーす。

さて、前回、お知らせした展示は、三軒茶屋のキャロットタワーで行なわれていました。
「渦巻く知恵 未来の民具 しめかざり」https://www.setagaya-ldc.net/program/500/

この展示、公益財団法人せたがや文化財団の施設である「生活工房」で行なわれていて、「無料」(タダ!)なんですが、とても充実していました(本日18:00までです。お知らせが遅れてしまって申し訳ありません)

この展示では、グラフィックデザイナーの森須磨子氏が20年の歳月をかけて探訪した「しめかざり」の中から約100点がわかりやすく展示されていて、日本全国の「しめかざり」の姿、その多様性と年神様への人々の願いが実感できます。

現在、民俗学を勉強できる大学や研究者が減っている中、「アート」という枠組みで、研究が続けられていることにも感激しましたし、「ワークショップ」(コロナ禍のせいでやや縮小ぎみではありましたが)や「展示の仕方」も見応えがあって、良かったです。
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(福岡の私の実家のしめかざりと同じ写真もありました。上記の金紙を巻いてあるのは北九州市のもので、双方、よく見ていました。鶴の形です)
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(みなさん、それぞれ地元のしめかざりを探すことができます)
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(しめかざりの形状分類の説明もお見事。鶴や亀、蛇に宝珠と、さまざまです)

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(ここから一階の上の展示です。東北地方のものだったと思います。門松との組み合わせでまさに年神様の入り口ですね)
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(暗かったのでややピンボケに。伊勢のしめかざり。伊勢では一年中、しめかざりが飾られつづけます。神様が一年中、いる土地だからでしょうか)
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(縄だけのシンプルなものもいいですね。ここには動物が三匹います。わかるかな?)

とにかく、面白い展示でした。人々が農村を離れ、生活は都会化しても、やはりこれらを飾りたくなるのは、DNAのなせるわざかしら?などと思いました。また暗い迷路のようなところにたくさん飾られているしめかざりの場所では、神様が本当に来ているようで、家族ともども、クラクラしました。

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(こちらの本が販売されていました。両方、著者は森須磨子さんです。絵本は特にやさしい絵柄で家族も楽しみながら見ていました)

この展示の後、お友達が出張販売していたはちみつ屋さん(山とハチミツ(@yamatohachimitsu) • Instagram)に行き、軒先を貸してくださっているレストラン(サンフラド sunflowed (gorp.jp)でランチをして帰ってきました。有機栽培のお野菜などを使っているお店で、とても美味しかったです。

そう、最近、私は「自然食品」にもはまっています。昨今、外食しにくくなったのと、年齢的に健康への不安を感じたこともあって、自宅で体に良いおいしい食材(無農薬野菜、無添加調味料)購入や、道具集め(鉄フライパンや土鍋でごはんなど)に目覚めました。この話もまたいつか。







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