家族の夏休みが終わろうとしています。自由研究のテーマはなぜか「和菓子」。最初は去年の「クラゲしらべ」に引き続き「貝」のはずだったのですが、今年は食べ物になりました。

wagashi
  (里の秋、若鮎、天の川、藤浪、の和菓子。どれがどれだかわかりますか?)

まず本で月ごとの和菓子の名前を調べて絵に描き、その感想を書く、という内容のようです。横で見ていて「月ごとの菓子がある国って他にあるのかしら?」と素朴な疑問がわきました。季節ごと、行事ごとはもちろんあるでしょうね(クリスマスやバレンタインデー)。日本でも端午の節句(柏餅)やお盆(干菓子)、お月見(団子)など、それぞれの行事に合わせてお菓子があります。でも茶菓子としての和菓子に注目すると、月によって変わるんですよね。先人たちの月日を楽しく重ねる知恵が窺えますし、何よりその造型美に驚かせられます。

和菓子には自然のモチーフが多いのが特徴だと思いますが、植物に比べると、生き物は少ない印象です。でも鮎のモチーフは、夏の定番。そういえば、夏休み前の大学院の授業で、鬘巻/桂巻の発表がありましたが、その調査の途中、桂川の鮎を獲る「桂女」の報告がありました。桂川の鮎は、古くから天皇へ献上される「贄」(にえ)でした。古来、このような特別な魚として認識されていたことは、和菓子にも取り入れられる契機になったのかもしれませんね。

また和菓子といえば、河添房江氏を編者とする『アクティブ・ラーニング時代の古典教育─小・中・高・大の授業づくり』(2018年)という本がありますが、ここで中学生が受けた古典と家庭科の横断的授業の実践が報告されています。

「鶯宿梅」と「早蕨」という名の和菓子にまつわる古典作品を読み、想像でどのような和菓子か各々絵に描いた上で、本物の和菓子を伝統的な茶道の作法のもとに食す、というのが一連の大まかな流れでした(詳しくは上記の書を御覧ください)。

「早蕨」は、たとえば『源氏物語』に同名の巻があります。そういえば、正月に学部のゼミでも和菓子を食して、名前を当てっこしましたね。→研究室のお茶会

古典の世界は現代にも生きている、と実感できますし、何より五感で学べることが素晴らしい!

ケーキもいいですが、和菓子のコーナーも、覗いてみてください。ステキな名前と造型美のお菓子があなたを待っていますよ。