ゆいネットワーク

市民運動と労働運動のために、インターネットを活用しようとする運動

2008年12月

派遣労働者のあいつぐ首切り 労働者をつかいすてにさせないために

 アメリカの金融危機からはじまって、アメリカへの輸出に大きく依存している大手企業では、トヨタ自動車はじめ、ソニー、キャノンなどそうそうたる世界的大企業が派遣労働者の首切りをはじめた。

 もうすぐ10万人達するというから驚く。この10年間に溜め込んだ金が30兆円をこえる超優良会社が、少し赤字か、まだ黒字のところまで首切りのオンパレードだ。

 先ほどのテレビでは社民党の党首が官房長官にくび切られた労働者を救済するため「基金」をつくり、とりわけ大企業の責任を明らかにし、大企業が基金へ金を出すべきと申しいれしていた。

 まことにもっともなことである。トヨタ自動車は本体だけで10兆円くらい溜め込んでいるという。今回の1500億円程度の赤字でびくともしない企業だ。

 そこで働いている非正規労働者を寒い年末に首きりはじめ、いまも首切りし続けている。

 国と自治体も餓死や凍死がでてはこまるので、わずかながらの短期の住宅や融資などにも乗り出し始めている。

 だが改めて強調したいが、「いつでも、どこでも働きに出かけ」「いつでも首切りが出来る」「賃金は最低生活が出来るぎりぎりで、貯金が出来ない」「貯金が出来ないので派遣会社の寮にはいるしかない」

 というカラクリだ。派遣労働者は、最低生活が出来る程度の賃金であり、アパートを借りるほど貯金できる賃金は払われないという、巧妙な現代版、たこ部屋なのだ。

 今月は群馬、来月は宮崎と、ながれながれの労働者なのだ。まさにジプシー労働者なのだ。

 そして、国も企業も。彼らには単純労働者しかさせない。何年はたらいても技術はみにつかない。

 一方、ハローワークの職員は、専門職ならいくらでも仕事はあるという。

 まさに政府は、単純労働者を消耗品のように使い、いらなくなればポイ捨ての雇用政策をやめ、専門技術を教える職業訓練を大々的に勧めることが、労働者を守ることではないか。

そうか東京裁判でA級戦犯は、戦争についてなんら反省していないのだ。多分兵士や中国人を人間とみなしていないのだ。ショックだ。

 一昨日の朝日新聞に東京裁判でのA級戦犯(死刑や終身刑)の反論書が発見されたことが書かれていた。

 これによると、東条はじめ時の首相、陸軍大臣、日本軍隊の最高責任者たちは、戦争の侵略性、残虐性など認めず、なかには大東亜圏成立めざした太平洋戦争は、正義の戦争であるといいきっている幹部もいた。

 つまり、無謀な戦争をおしすすめ、まわりの国に1000万人近い人を死なせ、国内では若者300万人が戦地で亡くなったことをいささかも痛みを感じていないだ。

 この侵略戦争、植民地略奪のきびしい現実を、戦争を起こした戦前の政治家、軍部はまったく認めないまま墓にはいり、「靖国」へいったのだ。

 話をかえれば、ナチスのヒットラーは、ソ連と連合軍のベルリン猛攻撃ななかで自殺した。その侵略戦争の責任をみとめたのだった。

 なぜ天皇が米軍に免責されたのを快くうけいれたのか。東条などが最後まで、「聖戦」と主張して絞首刑になったのか。

 戦後の、民主化が多くの問題をかかえながら、「侵略」問題にけりをつけたのは村山首相時代の「村山談話」まで引きずってきた、このことに深い憂慮する。

 私たちはA級戦犯の幽霊が、大手を振って日本中を歩いていることに、厳しい警戒心を持つべきではないか。

東京・日比谷野外音楽堂は適宜な集会場としてもデモ出発地点としても最高な所だ

 昔ある小さな社会保障団体の建て直しを求められ事務局長として派遣された。運動はそれなりに取り組んでいたが人件費が高く、前からいた事務局員は辞めてもらった。

 あらたにアルバイト待遇で事務局員を雇ったが、ほとんどの仕事は私一人で行わねばならなかった。

 したがって集会を計画すると私が一人で桜田門の警視庁にでかけ担当課と相談しデモコースを協議し確認し、担当課員は上司の確認の判子をもらい、それを私がいただく。

 それだけですまなく、あるいて(20分くらい)丸の内警察まで行き、その書類をわたす。集会の数日前に承認が下りる。それをもらって初めて、当日の日比谷野音での集会後のデモは「認可」され、それなりの警備がつき、たて前上は、警察は交通の整理をおこなう。

 民主団体、市民団体の集会は、かつても、今でも東京・日比谷公園にある日比谷野外音楽堂での集会が一番おおい。その理由は立見席を入れて収容能力が3000人と手ごろな大きさと会場費が11万円と安いからだ。

 さらに会場が銀座、東京駅に近く、近くに地下鉄が3本も走っている交通の便利さが決定的に使いやすかった。

 もうひとつは、定番のデモコース(これ以外のコースは警視庁は認めない)が距離は短く銀座を横切れ東京駅解散なので帰りが便利なのだ。

 日比谷公園の西口を出たデモは東に突っ切り、新橋の近くのガード横切り、左へまがって銀座の交差点をわたり、東京駅の近くの公園で解散する。

 東京都管轄の日比谷野音があるおかげで、中央では日本の民主運動の表現のひとつであるデモの権利がかろうじて守られているともいえる。

 なお、付け加えると日比谷公園でデモができないときに、たまに芝公園とか明治公園などで集会が行われるが、「デモ」向きではなく、評判は悪い。

市民団体系デモに逮捕含む過酷な弾圧がつづいてる 若手警察の弾圧の訓練ではないか

 皆様方も、聞いたことがあると思うが、11月ころ雨宮処凛(作家・運動家)などが呼びかけた世田谷の高級住宅地にある麻生首相の豪宅を見にいこう「行動」に、突如警察が襲いかかって一人の方が逮捕された。

 主催者がビデオで一部始終を写しユーチューブのインターネットで放映したところ、「無実」が証明され、警視庁は恥をかき無事釈放されたという。

 もともと警視庁は、いわゆる過激派系とおもわれる学生団体などのデモには参加者より多い警察でデモを囲みやりたい放題の「弾圧」をしてきた。

 だが過激派系学生団体はかつての過激・暴力路線が国民から嫌われ、ほとんど支持はなく、デモもヘルメットはかぶるが羊のようにおとなしい。警察の「過激」な警備はまったく必要ない。警察の暴力的警備は憲法の人権上許されるものではない。

 ところが最近、あたらしい市民団体系のイラク反戦、憲法9条擁護、反貧困などの運動がものすごく成長、発展してきた。

 これらの団体は、政党や労働全国団体との関係は濃くなく一線を引いている団体も多い。

 そのため警視庁はこうした市民系団体のデモなどにやりたい放題の弾圧をかけている。ほんとうにおとなしいデモに逮捕者をだすなど「異常」な弾圧ぶりだ。

 なぜ弾圧しているかは、市民系の運動は国民の支持により場合によって爆発的運動の前進をする可能性がある。そのため、今のうちに芽を取っておこうということがある。また支援の政党も無いし弁護士なども支援も少ないので、弾圧しても非難されにくい。

 もうひとつは、ここ20年くらい激しいデモなど東京ではなくなってしまった。そのため若い警察官はどう「弾圧」するのか、よくわからないらしい。その実践の場だという。

 我々が東京で10万人規模の「過激」なデモを起こさなければならないのではないか。

デモする権利も、首を切らせない権利も、労組(連合)が毅然とした態度をとらないと100年目に、戻るのだ

 いま及ばずながら保守的なマスコミからも、自民党政府や大企業の横暴な首切りに批判がたかまっているが、同時に労働組合はなにをしているかとの疑問と批判が強まっている。

 連合のなかで民間単産の最大の一つの自動車総連は、今回の自動車産業においての派遣労働者の大量首切りについて何一つ見解をだしていない。

 連合は数年前に派遣労働者の職種を現業の職場に広げるときめたことに大きく反対をしなかった。

 そのことは今日の朝日新聞に高木連合会長とのインタビューがのっているが、取り組みの弱さを認めている。

 日本政府の労働行政は労働団体(連合)の厳しい反対があればすすめられない。このことについて、あまり国民は知らない。

 自民党政府と連合との「癒着」で、労働者保護の労働者保護の政策がどんどん後退し、今回のように契約がまだ残っているような労働者まで、年末に首を切る。

 大企業の社会的常識の欠落に、自治体が驚き、生活保護の相談や住宅の相談に乗る始末だ。

 これに連合の労組は深くかかわっている。こうした組合が圧倒的労働者を組織していることは民主主義の最大の欠陥だ。

 それは憲法改悪や戦争国家の道にひきづられていく危険なしるしだ。
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