西武ライオンズ対北海道日本ハムファイターズの5回戦は、3対2でライオンズの逆転勝利。ファイターズは初回、森元の2試合連続となる先頭打者ホームランで先制。その後12安打を放つも、ライオンズ投手陣に阻まれ、得点はわずかに2点に終わった。一方のライオンズは石井の32イニングぶりのタイムリーヒット、細川・石井のソロホームランで逆転した。

 今日の試合、もっとも気になったのはファイターズの先発投手、ダルビッシュ有だ。
 ダルビッシュは初回こそ制球難に苦しんだが、6回までは被安打4、与四球2、失点2の好投を見せる。5回に細川のソロホームランで同点に追いつかれたが、ピッチングは安定していた。
 ところが7回裏、先頭打者の石井にレフトポールぎりぎりの逆転ソロホームランを許すと、その様子が一変する。続く中村をレフトフライに打ち取ったが、前の打席でホームランを許したとは言え、決して好打者とは言えない細川に、ストライクゾーンから大きく外れたボールで四球を与えた。しかもその投球は打者に向かっていったものでも、逃げたものでもない。明らかに自暴自棄になって投げたものだ。
 見かねたファイターズ首脳陣は、そこでダルビッシュを諦め、マウンドに岡島を送る。ベンチに下がったダルビッシュは目を真っ赤にしうなだれたままで、試合終了後もしばらく立てなかった。

 そんなダルビッシュに、今日、文化放送で解説をしていた先輩、岩本の怒りが爆発する。
 「打たれた後のダルビッシュには、闘志は微塵も感じられない。そんな気持ちで投げられては、チームの士気にも影響する」
 「長いプロ野球人生、どんなに好投していても一球に泣くことはある。そんなことでいちいちふて腐れてどうする」
 「そんな気持ちなら、もうマウンドに立たなくてもいい」
 後輩のことを思ってのことだろうが、陽気な岩本からは想像し難いコメントだった。

 これに関しては、ボクも同感だ。ダルビッシュを含め、ライオンズの涌井、東北楽天ゴールデンイーグルスの一場といった、昨年入団した若手は今後のプロ野球界を担うエース候補だ。次回のWBCでは、彼らはおそらく日の丸のついたユニフォームに袖を通すことになるだろう。
 そのためにはこれから成長していかなくてはならないし、打たれて学ぶこともある。
 だが、打たれてふて腐れたり、自暴自棄になるのは言語道断だ。怒りに身を任せたり、弱気になったりするのは、まだ救いがある。少なくとも、打たれてしまったという気持ちは残っているからだ。だが、今日のダルビッシュがとった態度は、打たれた事実からも、悔しさからも逃げている。これではそこから何も生まれない。

 敵に塩を送るわけではないが、ダルビッシュを球界の将来を担う投手の一人と認めているからこそ、ボクも岩本と同様にダルビッシュにゲキを送りたい。