今日付のスポーツニッポンによると、松坂大輔がボストン・レッドソックスとの入団交渉を進めている西武ライオンズは、落札金60億円の使途を一般公開するそうだ。

 非情にいいことだ。球団としては、松坂の来季年俸の一部を負担するためにレッドソックスに“キックバック”する可能性を報じた米メディアに対し、落札金の透明性をアピールする狙いもあるのだろう。
 だが、たとえそれが狙いだとしても、われわれファンとしてはぜひ球団に60億円の使途を明らかにしてもらいたい。ファンはもちろん、松坂自身も移籍金がファンのために使われることを臨んでいる。球団も松坂の考えを尊重する方針だ。それがどこまで本気かはわからないが、使途を一般公開するとなると、球団もいっそうファンを意識して60億円の使い道を決めざるを得ないだろう。(できれば、第三者を交えた上で使い道を決めてほしいところだが)

 さて、球団の方針以上に驚かされたのが、移籍金にかかる税金の額だ。スポニチによると、法人税などで24億円も差し引かれ、球団のもとには全体の6割、36億円しか残らないそうだ。

 納税は日本国憲法で定められている国民の3大義務の1つなので、今さら不平不満を口にしても仕方がない。
 だが、ライオンズの、日本球界のエースを失うプロ野球ファンとしてこれだけは言いたい。球団が60億円の使途を公開するように、政府、都道府県、そして地方自治体にも、ぜひともこの24億円の使い道を明らかにしてもらいたい。2e17ab4c.jpg
 たしかに1企業からの税収にスポットをあて、その使い道を公表したケースは過去に例がない。わが国の税収は50兆円とも言われており、松坂の移籍金による税収は全体のわずか0.0048%。この0.0048%のために、政府らが前例のないことに踏み切るはずがない。

 だが、松坂は野球界だけではなく、いまや日本国民の関心をもっとも集めている選手。野球に興味のない方でも、松坂大輔の名は知っているだろう。
 また、松坂はわが国の野球文化の発展に大きく貢献している選手の一人でもある。プロに入ってからはシドニー、アテネと2度のオリンピック、WBCでもエースとして代表チーム入りした。学生時代にも、幾度となく日の丸を背負った。
 ボクが松坂のファンということもあるが、その松坂をただの税収源の1つに扱ってほしくない。

 税金の無駄遣いは各所で言われている。今日もこんなニュースが流れた。
「来年2月に完成する超豪華な『衆院赤坂議員宿舎』の家賃試算が、5日、衆院事務局から発表された。相場50万円の物件が、ナントわずか9万2,000円。しかも、議員の話し合いでさらに下がる可能性があるという。
 新庁舎は、とにかくゴージャスの一言だ。場所は地下鉄・赤坂駅から徒歩3〜4分の一等地。総工費138億円、地上28階、地下2階。1戸当たりの専有面積は82平方メートル、3LDKの物件だ。全戸数は300戸。地下には1戸に1台の駐車場までついている」(ゲンダイネットより)

 すべての公共投資、公共事業が無駄とは言わない。地方のインフラ整備、少子高齢化に備えた投資など、わが国の現状と将来を見据え血税を投入するのなら納得がいく。だが、上記のような事業に浪費されるとなると、腹が立って仕方がない。松坂ファンならずとも、怒り心頭だ。

 スポーツ事業からの税収である以上、24億円は、できることならわが国のスポーツ振興に使って欲しい。野球に限らず、スポーツの底辺拡大に使ってこそ、松坂も喜ぶことだろう。
 それが無理なら、せめて政府らは24億円の使途を公開すべきだ。