November 23, 2007

白羽の矢

 東京ヤクルトスワローズからFA宣言していた石井一久の、西武ライオンズへの移籍が決まった。

 石井はFA宣言後、両球団と交渉。ライオンズとは2年7億円といわれる複数年契約や出来高などの条件面をはじめ、練習環境などの細部に至るまで話を進めていた一方、古巣スワローズからの条件提示は保留。そして昨夜、ライオンズの球団事務所に入団の意を告げた。
 石井の入団会見は25日で、今日23日にはスワローズのファン感謝デーでファンに挨拶をする。2fc121f3.jpg


 石井の戦力分析は後日行うが、これで石井を巡る一連の動きが終わったわけではない。
 そう、補償問題が残っているのだ。


 FA制度における補償問題を改めて説明すると、「FA選手がFA権利を行使して他球団へ移籍した場合、移籍先球団は前球団に対して金銭、もしくは選手での補償をしなければならない。
 実際の補償としては以下の2通りとなる。移籍したFA選手の旧年俸の1.2倍(2度目以降のFAでは旧年俸の0.6倍)移籍先球団がプロテクトした選手(28人+外国人選手)以外の選手1人と、FA選手の旧年俸の0.8倍の金銭(2度目以降のFAではプロテクト外選手1人+旧年俸の0.4倍の金銭)」(ウィキペディアフリー百科事典から)


 既知の通り、ライオンズでは渡辺監督、スワローズでは高田監督と、来季から新たな監督が指揮を振るう。
 このプロテクト、補償が両監督の方針を知る1つの指標になるだろう


 仮に金銭での補償をスワローズが選択した場合、ライオンズは、スワローズが石井と結んだ契約金2億5,000万円の1.2倍、3億円をスワローズに支払うことになる。(金額は推定)

 
 注目は◆△い錣罎訖妖補償をスワローズが選択した際で、はたしてスワローズがどの選手に白羽の矢を立てるのか、ライオンズがどの選手をプロテクト枠に入れるのか、興味はつきない。


 石井の入団会見もまだなので、安易な予想はできないが、仮に高田スワローズ監督が人的補償を選ぶのなら、以下の3つの補償が考えられるだろう。


先発投手
 メディアで取り上げられているように、スワローズでは今オフ、石井に続きチーム最多の16勝をあげたグライシンガーも退団する危険性がある。グライシンガーの防御率は2.84。仮にグライシンガーも抜けたら、スワローズの先発投手陣は弱体化する。
 今季の課題だった中継投手陣の強化に関しては、来季は五十嵐亮太石川雅規らの復帰を見込み、二の次になるだろう。

繋ぎ役のできる選手
 スワローズでは今季、岩村明憲(タンパベイ・デビルレイズ)が抜けた。開幕前は攻撃力の低下が指摘されたが、終わってみればチーム総得点は596点でリーグ3位、本塁打数は139本で2位、打率.269で同じく2位と健闘した。
 だが、来季から本拠地神宮球場の、ホームベースから外野フェンスまでの距離が延長される。つまり、これまでに比べホームランが出にくい球場に変わるのだ。
 来季を戦いぬくには、一発の魅力ではなく、繋ぎの野球ができる選手が不可欠だ。

守備力のある選手
 高田監督は、スワローズ監督の就任の際、守備力の強化をテーマにあげた。同監督は北海道日本ハムファイターズのGM時代、SHINJO稲葉篤紀森本稀哲と、守備力の高い3選手で鉄壁の外野陣を作り上げた。
 小技を駆使するスモールボールが身上のファイターズがリーグ連覇に成功したのは、野手陣の小技、磐石なピッチングスタッフもさることながら、守備力の高い野手陣の貢献度も大きい。
 高田GMが新天地でも同様の補強を考えているのなら、ライオンズから守備力の高い選手を獲得することになるだろう。


 また、選手を指名される側の渡辺ライオンズ監督の思考も気にかかる。渡辺監督は、スモールボールをチームの方針に掲げている。これに適応できない選手は、プロテクトの枠から外されるだろう。


 いずれにしろ、人的補償はばかにできない。ライオンズの江藤智、横浜ベイスターズの工藤公康のように、FA選手以上の活躍を見せることもある。

 ただ、スワローズの場合、将来性ではなく、即戦力を買った補償になることだけは、間違いないだろう

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