読売ジャイアンツがこのほど、米シカゴ・カブスからフリー・エージェントとなっていた上原浩治と契約した。古巣復帰は10年ぶり。
 入団会見で上原は、「やることは1つだけです。一生懸命にがむしゃらにやる。それだけです。チームの1つの勝ち、優勝に向けて、勝ち星に貢献できるようにしたいです」と意気込んだ。


 プロ野球は今季、ベテラン選手の活躍にも注目したい。
 上原に限らず、松井稼頭央埼玉西武ライオンズ渡辺直人東北楽天ゴールデンイーグルス青木宣親東京ヤクルトスワローズと、それぞれ古巣に復帰した。
 中日ドラゴンズには、福岡ソフトバンクホークスを退団した松坂大輔が入団。大ベテランの岩瀬仁紀とともに、優勝を目指す。

 スポーツ界では若返りが良しとされ、ベテランはお荷物扱いされがちだが、ベテランには若手にはない経験実績がある。
 まだまだ、もう一花咲かせて欲しい。

 プロ18年目36歳で大輪の花を咲かせたのは、阪急ブレーブス(現在のオリックスバファローズ)の捕手、中沢伸二だ。
 1965年にブレーブスに入団。入団10年目でようやく1軍に定着するも、規定打席数には満たなかった。
 ようやくチャンスが巡ってきたのは、1982年だ。
 自己最多の120試合に出場すると、404打席で規定打席数に到達。それどころか、打率.30211本塁打47打点をマークし、ベストナインにも選ばれた。

 もともと捕手としての評価は高く、1978年にはベストナインとダイヤモンドグラブ賞(ゴールデングラブ賞)を獲得。同年、今井雄太郎完全試合を好リードで演出した。
 また、チームのリーグ優勝日本一に貢献にも貢献している。

 だが、野球選手は打って、走って、守ってなんぼのものなら、1982年こそ中沢のハイライトだった。