コラム:Kenzy & 九段下 絵:Tamayo

Count.226 「アンドラーデ対ガルガノ ドル箱カードを生んだ2つの反骨心」

Kenzy:いつもの筆者

九段下:ユークスの新人


パイセン、パイセン、パイッセ~ン!

何だよ、えらく上機嫌だな。

前回はロイヤルランブルの話をしましたけど、同じ時期にまた1つ名勝負が生まれましたからね! 語りたくて仕方ないんですよ!

名勝負?

またまたとぼけちゃって~。アンドラーデ・シエン・アルマス対ジョニー・ガルガノの試合ですってばぁ。

あ、そういや観てないや。

は……?

いや、何かバタバタしてて先にロイヤルランブル観たら満足しちゃってさ。まぁ、そういう事あるよな。

……。

……ひょっとしておこ?

何故っ!? 何故あの試合を観てない!? 九段下的2018年のベストバウトだと言うのに!

決まるの早っ!? つかホントにそんな名勝負だったのかよ?

名勝負も名勝負! いいでしょう、ではこのワタシがそれを証明してあげます! まずは名勝負製造機であるTAKEOVERに注目ですっ。

ん、試合じゃなくて?

パイセン、TAKEOVERはいつ開催されてます?

PPVの前日だろ? たいてい同じ会場でやってるな。

そう、それがポイントです。前日とは言え、PPVの観客全員がTAKEOVERを観に行くワケではありません。特に今回のPPVはロイヤルランブルですし、注目度もそちらが上でしょう。となれば、NXTスーパースターとしては「何くそ」という気持ちが沸くのも当然。それに加えて観戦してるファンも「PPVだけ見るヤツもいるだろうけど、NXTだってこんなに凄いんだぜ?」という一体感で、応援にも熱が入ります。凄い試合と凄い応援、TAKEOVERにはそんな幸せな共犯関係がもたらす名勝負を続出させる磁場があるんです!

お、お前がイチバン熱入ってないか……?

リバイバル対#DIYの3本勝負は言うに及ばず、ナカムラ選手のNXTデビュー戦もそう! 他にもタイラー・ベイト対ピート・ダンは記憶に新しいし、アスカ対ムーンだってその条件下で生まれた名勝負! これは偶然と呼べるのか̶̶否っ、必然です!

それはカード自体がいいだけなんじゃ……? そもそも観てない理由って、ぶっちゃけアンドラーデ対ガルガノっていうカードへの期待値が高くなかったのもあるぞ? 2人共、これ!っていうシングルの名勝負がまだ思い浮かばない

パイセン、ありがとうございます。

な、何だよ?

今回の試合、名勝負になったのはパイセンの様に期待薄な気持ちでいてくれた人達のお陰なんです。

ますます分からんくなってきたぞ。

シングル戦の実績という面では疑問視を認めざるを得ない部分もあります。パイセンと同じ様に考える人もいた事でしょう。そして、得てしてそういう空気は本人達にも伝わるものです。

ああ、俺が度々感じるアレね……。

でも、パイセンと違って二人はスーパースターです。この状況にもまた「何くそ、一発やってやるぜ」って気持ちが沸いたに違いありません。何せ翌日はロイヤルランブル。2日間のベストバウトともなれば評価は一変します。そして2人はその気持ちをぶつけ合い、見事に名勝負を繰り広げてみせたのです! 観客の熱狂、そして感動に咽び泣いたワタシがその証拠!

いや、後者は証拠品として認められない

この様に、2人の決意とTAKEOVERという磁場、いわば2つの反骨心が名勝負を生んだワケです。そして、たった一夜でアンドラーデ対ガルガノはドル箱カードという評価を正にTAKEOVER、奪取したワケです。実際、海外サイトの試合レビューでも高評価続出ですし、観ないのは一生の損です!

え、満点つけてるサイトもあるのか……。さ、さ~て、そろそろ帰っていいかな? 実はちょっと風邪気味で、けほ、けほっ……。

はは~ん? どうぞどうぞお帰りください。2人の試合が観たくて観たくて仕方ないだなんて、露ほども思ってませんから~。

っ~! お、おう、そうだぞ、観たりしないぞ? 帰りにポテチとコーラを買い込んだりもしないからな!

よーし、ワタシも今日はアンドラーデの勝利に敬意を表してメキシコ料理をデリっちゃいます。タコスは鉄板だしブリトーも外せない。ワカモレサラダも欲しいですね。そうそう、テキーラも買って帰りますか!

テキーラって。明日も会社あるぞ?

だがあえて呑む! 2日酔いになったら会社休む! これぞワタシの反骨心

それただのダメ人間。