コラム:Kenzy &九段下 絵:Tamayo

Kenzy:いつもの筆者

九段下:ユークスの新人

※編集部注:今回やや長めです。


1月も終わろうというのになんだが、恒例のスマコラ的マッチ・オブ・ザ・イヤーを発表し合うぞ。

2018年も名勝負祭りでした。今回もワタシの鋭い視点を披露してあげましょう。

ぬかせ。癪だが前回、前々回のオマエに倣って幅広く選んだつもりだ。まずは俺から第3位を発表するぞ!

第3位

AJスタイルズ vs. シンスケ・ナカムラ

(マネー・イン・ザ・バンク2018)

レッスルマニアから始まった2人の抗争、その究極点とも言える試合だ。

初対決から何度か闘ってますが、何故マネバンの試合を?

そりゃやっぱ積み重ねよ。最終決着戦の様相を呈しながらも勝敗度外視で盛り上がれたし、過去最大の熱狂を生み出してたろ? 実況席にもたれながらのカマーンなんか、それこそカマーン・オブ・ザ・イヤーって程感情が乗ってた。

その後の急所蹴りは、AJの恨みが積み重なった急所蹴り・オブ・ザ・イヤーってワケですか。

背筋が凍るフレーズやめろ……。ともかく、ナカムラ選手が特殊試合形式で熱狂を生み出したという点でも、団体での風景が広がった様に見えた印象深い一戦が俺の第3位だ。

では次はワタシですね。第3位はこれです!

第3位

セス・ロリンズ vs. ドルフ・ジグラー

(サマースラム2018)

サマースラムの中からその試合を選んでくるか。

だからパイセンは見方が甘いんですよ。サマースラムの第1試合と言えば、夏の陽気と解放感でパリピ感パない空気。そんな中でプロレスの重要たる要素で観客を唸らせたこの試合の凄さたるや。

重要たる要素?

さっきパイセンが言ったのとは逆で、どっちが勝つんだろうというハラハラ感です。その具象化の最たるものがフォールを返した際の盛り上がり。もう終わりのハズ、その気持ちが裏切られる心地良さが積み重なって終盤にかけて凄い空気でした。

暑気払いどころか熱気が増してクラクラしただろうな。

そこがいいんですよ。お祭り感を排除した勝負論で逆にお祭りレベルの盛り上がりを生んだこの試合、自信を持って第3位に推します。さぁ、第2位なんですから越えてきてくださいよ?

っ、望むところだ!

第2位

トリプルH&ステファニー・マクマホン vs. カート・アングル&ロンダ・ラウジー

(レッスルマニア34)

言わずもがなロンダのデビュー戦だが、デビュー戦と思えない完成度の一戦だった。そう思わせた大きな要因は、ロンダ以外の3人がプロレスのマイスターレベルの面子だった事にあるが、冷静に考えるとステフってオフィス側の人間なんだよな。

あの表現力を前にするとついつい忘れがちですけどね……。

特にロンダに腕を取られてからタップまでの30秒間は、悪役の最後とはかくあるべしって位に素晴らしかった。壊れたレコードの様にNo!を25回以上も繰り返すとかダニブラさんも真っ青だ。

何、カウントしてんですか。ちょっと引きます……。

勝手に引いてろって位、そこからの「お願い許して!」→「もう遅い!」→No!と叫びながらの高速タップの流れは美しすぎた。彼女ナシではロンダのデビュー戦評価も変わってたかもしれん。デビュー戦の相手をきっちりって言葉じゃ足りない位に務め上げたこの試合が第2位だ。

今回は言うだけありますね。ならワタシはこの試合です!

第2位

アレイスター・ブラック vs. ジョニー・ガルガノ

(NXTテイクオーバー:ウォーゲーム2018)

告白するとガルガノのヒールターンには、ええーって思いを引き摺ってたんですが、この試合で「ガルガノがヒール以外トカw」ってなっちゃいました。

掌返しは俺らの十八番だな。

一緒にしないでください。アレイスターもまた試合中の色気が凄かったです。やってみろと胡坐をかいて技を誘うトコなんか、その身に刻んだのタトゥー通り、正に「神」

じゃあ「愛」は何だよ?

それは当然ブラック・マス2連発です。必殺技の2連発、相手を認めてこその行動に他なりませんから。さっきはどっちが勝つか分からないハラハラ感の良さを語りましたが、ガルガノが1発目のブラック・マスを喰らった後にアレイスターへもたれ掛かるシーンは、決着が着いたと思っても尚目が離せない名場面でしたね。

ふむ、同意もやぶさかでないがNXTと言えばこの試合を忘れてるぜ。俺の第1位はこれだ!

第1位

ジョニー・ガルガノ vs. トマソ・チャンパ

(NXTテイクオーバー:シカゴ2)

2018年、激闘を繰り広げてきた2人だけどこの試合は最高だった。ガルガノのヒールターンを引き摺ってたトカ言ってたが、俺は俺で2人の仲間割れにずっとモニョってた。

まぁ、あの名タッグチームっぷりを見てたら当然かと。

でも、この試合でようやく受け入れる事ができたわ。タッグチーム時代に互いの手の内を知る事がなかったら、ここまでの名勝負にはならなかっただろうからな。

という事は、世のタッグチームは全て仲間割れすべきですね。

そこまでは言ってない。機材箱の上でストレッチャーに固定されるチャンパを見詰めるガルガノがまたエモいんだよなぁ。

あのシーンで勝ったと確信したんですがまさか逆転負けするとは。

だから勝敗はいいんだよ。だってさ、試合後のシーンを覚えてるか? ガルガノに腕枕されてるかの様に見えるチャンパ。もう既にタッグチームじゃない2人。でも、勝利を分かち合うタッグチームにしか思えなかったんだ。ふふ、ある意味マッチ・オブ・ザ・イヤーという勝利を掴んだぜ!という確信からだったのかもなっ。

これ以上ないドヤ顔……。それを叩き潰すワタシの第1位はっ!

第1位

ベッキー・リンチ vs. シャーロット vs. アスカ

(TLC2018)

年間PPVの最後を締めるに相応しい、且つアスカ選手の王座戴冠となった記念すべきこの試合です。女子革命結実の1つと言っても良いでしょう。

でもWWE公式だとエボリューションのベッキーvs.シャーロットがマッチ・オブ・ザ・イヤーじゃん。その違いは何よ?

試合内容的には甲乙つけ難かったです。でも、エボリューションは女子選手だけの大会でしたよね?

うむ、それが何か?

しかしWWE TLCは通常のPPV大会。男子と同じ土俵に立った上でメインを張り、尚且つファンを満足させる内容だった点が大きいですね。正にエボリューションした最新形態と言っていいでしょう!

4月にはレッスルマニア35の女子の試合が最高って言ってそうだな。

それの何が悪いか、むしろ終わらない女子革命を喜びたいですね。そして何と言ってもアスカ選手の戴冠! レッスルマニア34から焦らされただけに感動もひとしおです。

それには同意。さて、結果をまとめてみると……。

女子の活躍が目覚しい。

女子革命はもっと前から始まっていましたが、それが目に見える結果として現れた1年という事なんでしょう。

WWE公式でも女子の試合のランクイン多いしな。それを受けて何くそって男子が頑張る事で、今年も名勝負が続出しそうでワクワクしてくる。

当然NXT勢も黙っていないでしょうしね。って事で、マウント取るのもかわいそうなので、どちらが見る目あったかに関しては言及しないでおきましょうか。

まったくだな。WWEと違ってスマコラじゃ女子革命は起きる気配もないしな。

ええ、既に女王政権になってるんじゃ革命も起こしようがないですしね。

聞き捨てならないなぁ、誰が女王だって!? 未だに冒頭でユークスの新人って紹介されてるクセに!

メタネタとか大人気ない。あの紹介は謂わば記号です。ワタシはともかく、パイセンが生々しい紹介されたらどんな文言が並ぶと思います?

……うん、お互い今のままでいいかな。

よわっ。実力が拮抗している相手同士が闘うからこそ、マッチ・オブ・ザ・イヤーが生まれる事を逆説的に学べました。