大小迫 つむぎの家

よみがえれ! 大小迫の里山、人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

2010年、定年と共に岩手県大船渡市三陸町の故郷にUターンし、里山暮らしを始めました。
長い間放置し、荒廃した里山の再生を目指し,人と人、人と自然をつなぎ、つないだ糸をつむいでいくために「大小迫 つむぎの家」を立ち上げました。
築150年の母屋を中心とした、田んぼや畑、山林に囲まれた里地・里山です。
この地で無農薬栽培による米作りや山林の整備をしながら、生き物で賑わう自然と共にある暮らしを目指しています。つむぎの家は、令和6年に環境省の「自然共生サイト」に認定され、令和7年には新法による自然共生サイトとして、国際データーベースに登録されました。
里山は地域に開放し、子どもたちの稲作体験や遊びの場にもなっています。
家族は、夫婦とヤギ1頭です。

大規模林野火災で被害の大きかった針葉樹の森に比べて、被害の少なかった広葉樹林帯は、これまではニホンジカの食害による植生の変化を懸念しつつも子どもたちの遊び場として開放していたこともあり、何ら手を打たずにおりました。
しかし、火災によって失われた森林の回復、再生には長い歳月がかかることとや、今だ、これからの森林整備が見通せない中で、一部ですが、広葉樹林帯の保全再生に向けて昨年の12月にシカ食害防護ネットを張りました。
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カタクリ山 東側斜面
防護ネットを張ることで、シカによる食害や踏み荒らしがなくなり、山肌にはカタクリの花がぽつりぽつりと顔を出しています。
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樹木の根元にはユリワサビやスミレ、トリカブトやニリンソウとさまざまな植物が光を分け合って大地を共有しています。
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カタクリ山 北側斜面
かつては、カタクリが好んで自生していた北斜面ですが、ほとんどが姿を消し,片葉が点々とあるのみで荒涼としています。
山頂
カタクリ山 山頂
ハンモックを設置し、子どもたちの遊び場になっているためすっかり大地が固く踏みしめられています。それでもカタクリの存在を示す、葉がちらほら顔を出しています。
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カタクリ山 西側斜面
むき出しの茶色の山肌に、緑色のマルバダケブキが勢力を広げています。この植物はシカが食べないために繁殖を広げ、この地の占有種になりつつあります。
シカが増える前の、カタクリやエイザンスミレ、モミジガサやヨブスマソウなどが自生していたかつての森に戻すために、近いうちにマルバダケブキは刈り取ろうと思っています。
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支柱の手前は6年前にシカの食害予防ネットを張った柵内の様子で、支柱の外は防護ネット設置をしてからまだ4か月のカタクリ山の風景です。
シカの食害防止ネットをすることで、在来植物が再生しつつありますが、かつて自生していたシュンランやササバギンラン、サイハイランやイチヤクソウなどはまだ見られません。
年月はかかりそうですが、在来種を中心に植生が回復するのを期待し、里山整備に努めていきたいと思います。

庭のスイセンやレンギョウが咲き誇り、シダレザクラも満開となり、里地は春爛漫の季節を迎えました。他方、里山にも落ち葉の中から色とりどりの草花が顔を出し大地を彩っています。
ヤマエンゴサク
林床を彩るヤマエンゴサク。
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ヤマエンゴサクの花色は、青紫や赤紫まで個体差があり、豊かな表情でおしゃべりを楽しんでいます。
オオバキスミレ
オオバキスミレ
花開いたばかりの黄色の花は、山の斜面をパッっと明るく照らしてくれました。
ヒナスミレ
ヒナスミレ
淡いピンク色に、長い距が特徴的な愛らしい花、傍には白いユリワサビがピンクの花を引き立てています。
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アズマイチゲ
花を1個だけ咲かせることから別名「一華草」(いちげそう)と言われ、林縁を彩る可憐な花。
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エンレイソウ
3枚の葉の中心に暗紫色の花を咲かせた延齢草(エンレイソウ)、とても長生きし、花が咲くまで十数年かかるというのが名の由来。白い花弁のシロバナエンレイソウも間もなく咲くでしょう。
ニリンソウ
ニリンソウ
つむぎの家の里地は、かつて、 ニリンソウやアマナが足の踏み場もないほど群生していましたが、ニホンジカの食害でほとんど姿を消し、今はシカ食害防止柵内の里山で清楚な花を咲かせています。ニリンソウもスプリング・エフェエメラルと呼ばれる命短い花です。

落ち葉の中から顔を出した里山の草花は、間もなくハナバチやアブなどの客を呼び、虫たちとの共演が始まるでしょう。

今冬は、雪らしい雪が降らず、雨も少なく、乾燥続きで川には水の流れがない日もあるほど水不足でした。このような状況で、植物たちの春は訪れるのかと心配しましたが、このところようやくまとまった雨も降り、暖かくなってきました。
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里山には、春の妖精ともいわれる可憐なカタクリの花が咲きだしました。
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ここは、たっぷりの日差しを受けて、ひときわ色鮮やかに咲き誇っています。
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こちらは、手を取り合って、頬ずりしながら、ささやき合う仲良し二人。
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苔むしたアワブキの木の下で、「春が来た!春が来た!」と、喜び合う3姉妹。
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 ウキウキ、ワクワク、みんなで歌い、踊りだすカタクリ家族。
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自由奔放に咲き乱れ、はかない命を謳歌する花々。
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木々の葉が展開し、陽の光に遮られてしまう前に急いで花を咲かせ満開に咲き誇るカタクリ、「スプリング・エフェメラル」と呼ばれる命短い草花です。

この場所は、綾里小5年生の植樹地で7年前にシカの食害予防ネットを張って樹木を保護し、シカの踏み荒らしや食害から守られて、順調に育ってくれたカタクリの花たちです。

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