大小迫 つむぎの家

よみがえれ! 大小迫の里山、人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

2010年、定年と共に岩手県大船渡市三陸町の故郷にUターンし、里山暮らしを始めました。
長い間放置し、荒廃した里山の再生を目指してすぐに「大小迫 つむぎの家」を立ち上げました。
築150年の母屋を中心とした、田んぼや畑、山林に囲まれた里地・里山です。
この地で無農薬栽培による米作りや山林の整備をしながら、生き物で賑わう自然と共にある暮らしを目指しています。
里山は地域に開放し、子どもたちの稲作体験や遊びの場にもなっています。
家族は、夫婦とヤギ3頭です。

センサーカメラによる犯人同定を試みましたが、設置した畑には現れませんでした。しかし、よくよく足跡をたどると、ニホンジカの爪痕に似た小さめのはっきりした足跡を発見。
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イノシシの足跡と思われます。
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その他の畑を見て回ると、なぜか、作物のない畑に連日来ていることが判明。
ここは昨夏、イノシシが未熟なサツマイモを食べに来た場所で、食害から逃れたサツマイモを昨秋に収穫した畑です。堀り残したわずなイモやイモの茎を食べにきたと思われます。
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犯人を同定する決定的な瞬間をカメラが別の場所でとらえました。シカの亡骸を食べにくる動物を撮るために設置したカメラです。暗闇で2頭の動物の目が光っています。
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イノシシ、しかも2頭、あまり大きくなくまだ幼獣のようです。
雑食性とはいえ、腐肉まで食べるとは、よほど食糧難なのでしょうか。

今回は、畑を荒らされただけで、農作物の直接被害はありませんでしたが、昨年は1頭だったイノシシが、2頭やってきたとは、今後、年々増えていくのでしょうか?農作物栽培が難しくなりそうです。

雪の多いの日本海側とは対照的に太平洋沿岸は、雪や雨がほとんど降らず、川の水量が減り、川底の小石が顔を出しています。歴の上では間もなく大寒ですが、日中は暖かくしのぎやすい春のような日差しもあり、季節が混乱してしまうほどです。
先日、畑を見渡すと、小動物が暴れまくったと思われるほどあちこちで畑が荒らされていました。
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冬場、土の中に大根を保存し、寒さ除けにかぶせた稲わらが散乱、毎年この方法をとっていますが初めての経験。
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こちらは、ヤギの糞尿でできたたい肥を畑に山積みしておいたところ、かき乱されていました。
有機質のたい肥の中にはミミズがたくさんいますので、それを狙った行動と思われます。
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次は、シュロの葉の柄が引きちぎられ、葉が散乱していました。なぜか葉っぱは食べられていません。
何のために葉を落としたのか疑問が残ります。(ヤギも繊維の多いシュロを食べますので、茎をかんでみましたが、特に際立った味は感じられない)
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シュロの木の周りには、ぼこぼこと穴が開き足跡が残っていますが、同定には至りませんでした。
*シュロは、鳥が運んだ種でいたるところに発芽するのですが、ニホンジカが、食べてしまい増えることはありません。これは、食害防止ネット内の畑で育てたシュロ。高さ1.2mほどの低木。
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「犯人は私! 」とでも言うように畑に足跡は残されていたものの、確固とした形はわからずじまいでした。

想定してみると、穴をよく掘るアナグマは、冬ごもりをしているようだし、足跡も小さい。大きな足跡のニホンジカを思い浮かべたが、畑にあったキャベツや白菜には全く手をつけていない。シュロの柄を嚙み落とすという奇怪な方法を取る動物とは?、センサーカメラを設置し、検証することにしました。

1月1日の「大正月」から松の内(8日)、鏡開き(11日)を済ませ、「小正月」(15日)は正月の締めくくりです。
年神様を迎える目印として飾った松飾りを下ろし、15日を中心とした小正月行事で年末から続いた新年の一連の行事を終えます。
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お上に飾った枝葉が3層の三階の松。
一年中青々とした葉をつける松は不老長寿の象徴と言われています。
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3階の松からミズキの枝に刺した繭玉飾りで小正月を祝う。
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繭玉は、うるち米を粉に引いた米粉(自家製)を原料に作りました。

繭玉飾りは、五穀豊穣や無病息災を願う縁起ものですが、養蚕が盛んだったころには繭がたくさん採れますようにとの願いも込められていたようです。

つむぎの家での繭玉は、機械化されていない昔ながらの農法と家畜のふん尿を循環させた有畜複合農業で栽培した米を原料にしています。齢をとり、田んぼの除草が大変になり手動から電動に変え、3回の除草作業を行い米作りをしました。しかし、気候変動の影響で除草のタイミングがずれると、除草どころか、酸素を供給して生長を促す結果にもなり、ヒエなどの雑草に養分がとられ、実入りの悪い米もできてしまいました。
自然とともにある農業の難しさもありますが、今年も引き続き元気で米作りができますようにと願いを込めて繭玉を飾りました。

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