大小迫 つむぎの家

よみがえれ! 大小迫の里山、人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

2010年、定年と共に岩手県大船渡市三陸町の故郷にUターンし、里山暮らしを始めました。
長い間放置し、荒廃した里山の再生を目指してすぐに「大小迫 つむぎの家」を立ち上げました。
築140年の母屋を中心とした、田んぼや畑、山林に囲まれた里地・里山です。
この地で無農薬栽培による米作りや山林の整備をしながら、生き物で賑わう自然と共にある暮らしを目指しています。
里山は地域に開放し、子どもたちの稲作体験や遊びの場にもなっています。
家族は、夫婦と犬一匹、ヤギ一頭です。

里地・里山の開けたところを旺盛な繁殖力で勢力を広げてきた帰化植物のマルバフジバカマがついに花を咲かせ始めました。いたるところに白い花が目立つようになり、種を付ける前にと草刈りを続行している毎日です。

里地を見下ろす小高い山の斜面、ここは、春の山菜の時期にはモミジガサがたくさん顔を出すところですが、当のモミジガサは、ニホンジカに上部を食べられた上、伸びきったマルバフジバカマの陰でひそかに命をつないでいる状況です。
一株も残さずにと思いながら、マルバフジバカマ刈りをしていると、花から花へとせわしなく動き回りながらも、飛んでいこうとしないスズメバチを見つけ、しばしその行動を観察していると、親しみを感じてきました。まだ営巣している時期で攻撃性も強いのではと思いながら、手を差し出すと乗ってきました。

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コガタスズメバチでしょうか。初めての手乗りです。
コガタスズメバチ
体長3㎝ほどで、オオスズメバチと比べると小型ですが、強い毒針を持つスズメバチの一種ということで不安もありましたが、落ち着いた様子で手の上を悠然と歩いていました。
コガタスズメバチ (4)
真正面からにらめっこをしてみました。強面ですが、攻撃する気配はありません。
コガタスズメバチの毒針は、敵から身を守るための備えであり、刺激を与えなければおとなしいハチであることがわかります。

人間にとって毒針を持つハチは危険なので排除すべきという考えがありますが、「地球上に生を受けた生き物すべてが、自然界でひとしく生きる権利がある」と主張しているようです。

先日の早朝、犬の鳴き声で玄関に出てみると、5年生のマユちゃんがお父さんと一緒につむぎの家にやってきました。
「二人で散歩していたら、マユが、『ユキちゃんどうしているかな・・・? 田んぼの稲はどうなっているな・・・?
見てみたいな・・・』というので来ました」とお父さん。
マユちゃんは、4年生から浜っこ野球部に入っおり、そのためつむぎの家に遊びに来ることは少なくなり、5年生になると、土日は試合などで出かけることも多く、つむぎの家に来る機会がありませんでした。

「ちょうどこれからユキの搾乳をするので、時間があったら見ていってください」というと、目を輝かせて「見たい!!」と言うのでヤギ小屋に案内しました。
ホエー
搾乳の準備をしている間、チーズ作りで出たホエー(チーズ成分を分離した残り乳)を持っていくと、ユキはゴクゴク飲み始めました。
久しぶりにユキに会ったマユちゃんは、お父さんと言葉を交わしながら、その様子をじっと見つめていました。
ホエーを飲んで満足したユキは、自ら小屋の中に入り、お乳を搾られるのを待っていました。
乳しぼり体験
早速、ユキの乳房の洗浄をし、搾乳を始めました。
ユキは、搾乳してもらうのが気持ちが良いようで、おとなしくしています。
「マユちゃんも、お乳しぼってみる?」と聞くと「うん!」と大きくうなずき、ユキに近寄ってきました。
ユキは、マユちゃんが入ってきてもじっとしています。マユちゃんは、恐る恐る乳首を握り、お乳しぼりに挑戦です。最初の数回はなかなか出ませんでしたが、コツを覚えると真っ白なお乳が音を立てて「シュー」と出てきたときには、笑顔を見せてくれました。

お乳しぼりをしてユキと触れ合った後は、5年生が植えた稲の生長を見に田んぼに行きました。
こうべをたれ始めた稲の穂はスズメに食べられて白っぽく色変わりしてしまったものもありましたが、6月の草取り以来の見学で、大きく育った稲に驚いた様子でした。中には、稲の背丈を超えてヒエが、”ツン ツン”と頭をもたげ種を付けているところがあり、稲とヒエを見分けて草取りをした大変さを思い起こしたようです。
ヤギ乳初体験
お帰りの時間になり、せっかくの機会ですので「ユキの乳を飲んでみませんか?」と声をかけると「飲んでみたい!」と言ってくれたので、低温殺菌して冷蔵庫で冷やしたヤギ乳を用意しました。
ヤギ乳は、牛乳と比べると濃厚ですが、人によっては特有の味になじめない方もいますが、マユちゃん親子は特に癖も感じなかったようで、すんなりと飲み干してくれました。

お父さんは、突然訪ねてきて申し訳ないと恐縮していましたが、かえって、つむぎの家に心を寄せていただき、足を運んでくれた事を嬉しく思いました。
そして、ヤギのユキや稲の生長の様子を話題にしながら、親子で肩を並べて早朝散歩している姿を思い起こすと、なんともほほえましく、ほっこりしたひと時でした。

昨日は、綾里小学校の祖父母交流会が開かれました。綾里地域は3世代同居の世帯が多く、祖父母が来校して授業を参観したり、子どもたちと触れ合いながら交流する行事で、毎年開かれています。

校長先生からの話もあり、市内の小学校の現況や子どもたちの様子などについて話されました。中でも少子化による児童数の減少が見られ、綾里小も全校生徒が95人になり、100人を切ってしまったことや、これ以上の児童数の減少が進むと教師の人数も減らされるなどのお話や子どもたちの学校生活の振り返りでは、アンケートの報告があり90%以上の児童が「学校は楽しい」という結果でした。

その後は学年ごとの交流会となり、私どもは、3・4年生のお手伝いをしました。3年生はどんぐりヤジロベーとどんぐりコマづくりで4年生は鉛筆ホルダーづくりに取り組みました。
祖父母交流会
3年生のヤジロベーづくりの様子。
おじいさんやおばあさんに協力してもらいながら懸命に取り組んでいます。
出来栄え
各自、出来上がったヤジロベーを得意げに見せ合い、出来栄えに笑みを浮かべる子どもたち。
コマづくり
ヤジロベーが終わった人は、次はどんぐりコマ作り、うまく回るかな?
得意満面
その後、作品を持ち寄って3・4年生全員が音楽室に集まり、作品発表をする前の一場面。
3年生のネネちゃんは、4年生の担任に得意げにヤジロベーを見せていました。

最後は、祖父母が見守る中で作品を手に、難しかったところや楽しかったことなどの感想を発表しあいました。

おじいさんやおばあさんと協力しながら作ったオリジナルのヤジロベーを操って遊ぶ子どもたちの笑顔に元気をもらった交流会でした。

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