2021年を振り返って

この一年は新型コロナウイルスの感染者数が減り、ついに収束かと思った矢先にオミクロン株の登場と、なかなか心穏やかに過ごせない365日でした。
そんな中でも映画『時の絲ぐるま』は本当にたくさんの方の支えがあって 、この一年で16回の上映を行うことが出来ました。また新年にも上映のお話をいただいており、まだまだ続きそうです。

さて、2008年に僕が木村毅生キャプテン率いるヨットのFang号の区間クルーとして、ボースンの朝長龍太氏と共に三人で北太平洋を横断したことは周知の通りですが、今年の10月に木村氏が病没。そして今月に朝長龍太氏が静岡県沖で遭難、行方不明となってしまいました。
カムチャッカ半島にシシュマレフ島、セントローレンス島にセントマシュー島。ダッチハーバーにコディアック、ジュノー・・・。北太平洋圏のロシア、アラスカを一緒に旅した仲間が短期間で消えてしまい、僕一人だけが取り残されたことに強い喪失を感じるこの年末。あの刺激的な光景と体験を思い出しながら笑って共感できる人がいなくなったことがとても悔しいのです。
けれど当時も何も言わずフラッといなくなってしまう朝長龍太氏のことだから、何もなかったかのようにケロっと帰ってくるのではと思ってみたり。はたまた大黒屋光太夫のようにアムチトカ島まで流されて無人島生活を生き延びて何年も経過してから凱旋帰国するのではと思ってみたり(池内博之の漂流アドベンチャーという番組でクルーとしても活躍したから、あり得るかも)。とにかく塩っけ漂う好漢だからこそ、ただでは終わらない。何か面白いお土産を持って帰ってきてくれる。そんな僅かな期待を胸に前向きな心でこの年末を乗り越えていきます。
 

それでは皆さんも良い年をお過ごしください。 


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 2008年9月頃の朝長龍太氏。石井友規撮影。

『きらめきの海空』ポスター

DMVの世界初の営業運転開始に合わせて、エダミドリイシサンゴの世界初の産卵4K撮影映像コンテンツ『きらめきの海空』をこの度ポスターにしました。映像は2018年製作でいまさら感ありますが、海陽町の海洋自然博物館マリンジャムへ足を運んでこの神秘の光景を観て欲しいと思います。

「いただきます。」と手を合わせる真心

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11月20日と21日の二日連続で豊田市にて映画『時の絲ぐるま』を上映いたしました。
満員御礼以上にたくさん足をお運びいただき感謝ばかりです。



「・・・牛にしても、豚にしても、人間のために肉を作ろうと思って生きているわけではない」
 
映画『時の絲ぐるま』より


 
世界遺産の那智山青岸渡寺に魚霊供養塔があるように、全国には蚕霊供養塔、そして様々な命の供養塔があります。私たち人間の生活の営みのために捧げてくれたあらゆる命を弔い、感謝してきた日本人の優しさがありました。
『いただきます。』
と、手を合わせる心もその一つ。
無駄なくいただくことも、また弔いの一つ。
ただただその一つを私たちみんなが今一度思い出すだけで、地球温暖化や様々な課題の解決の糸口に繋がります。

数々の伝統や文化、ものづくりの原点が全てその心にあり、連綿と続いてきた真心があります。
それを一人でも多くの人に伝えたくて、今日も、そしてこれからも、映画『時の絲ぐるま』を上映していきます。
 
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地球写真家石井友規

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