2006年02月24日

3泊5日の強行軍で行ってきましたオーロラ旅。なんと、18歳から60歳までの11名で北緯60度カナダのイエローナイフまで飛んだのだ。行こうと決めたのはかれこれ5か月前にさかのぼる。「来年はオーロラを見に行くつもり!」なーんて周囲に話すと、私たちの旅好きを日ごろ面白がってくれている面々が私もボクもと同行を表明、あっという間に『つもり』が『決定』となり、私はたちまちコーディネーターに! まずは、オーロラ鑑賞をサポートしてくれる現地のツアー会社を決め、航空券を手配、さまざまな相談を開始した。

現地ツアー会社『カナディアンEXオーロラツアーズ』は、どんな些細な質問にもたいへん丁寧な答えと的確なアドバイスをしてくれ、正確な現地情報をたくさん手に入れることができた。マイナス30℃以下にもなるというイエローナイフであるからして、メンバーたちは冬登山用の下着を買いそろえ、スタイリッシュ(!)な目出し帽まで買い、準備は完璧。

イエローナイフ到着悲しいオーロラで、ついにイエローナイフに降り立つと、今年は暖冬…。しかもどんよりとした曇り空…。それでも着いた晩、到着の2時間後にはオーロラ観測地へ向かい、第1回目のオーロラアタック。我々の到着を歓迎してか、天空を走る動きのあるオーロラは見たけれど、“おや? オーロラってこんなもん? 違うよね〜”みたいな、ちょっとがっかりな状況。

カリブーの角カリブーの群れで翌朝、目が覚めて直ちに視線を飛ばした先は窓。やっぱり大曇天。“あちゃ〜……”。夜への不安を隠しつつ市内観光ツアーに参加。冬の間できる湖上の国道、アイスロードに驚いたり、極北の暮らしのさまざまな違いをレクチャーされた。続けてカリブー(トナカイ)遊覧飛行に出発! 年季の入った小型飛行機に乗り込み、カリブーを探して雪原上空を飛び、数百頭の群れを見つけて凍った湖上に着陸。気分は動物写真家、星野さんか岩合さんか! 最年少メンバーがカリブーへの最接近劇を見せ、また我が夫が雪に埋もれた巨大なカリブーの角を発見発掘。夜の不安を打ち消すように自力で盛り上がるメンバーたち。でも空は一向に曇ったまま…。

マイナス20℃雪に戯れ子供みたい夜を迎え2回目のオーロラアタックへ。“雲よ今夜こそ取れてくれ!”。祈る気持ちで空を見つめる。だけど全天に広がる雲。今夜もダメかも…あきらめムードが漂いだす。いんや! ただ待っているだけじゃツマラナイぞと、真夜中の雪原に飛び出した数名のメンバー。「湖の対岸まで歩いてみよう!」。さらさらのパウダースノーに膝まで潜りながらの行軍だ。歩けども歩けども岸は近づかず、疲れ果て雪の上に寝転んで見上げる夜空。雲が薄くなり始め、うっすらとオーロラも出た。ちょっぴり感動的な勢いのあるオーロラも出現したけど、雲は結局どいてくれずに消化不良のまま、この夜もスゴスゴと敗退…。

犬ぞりそして翌朝…。やっぱりの大曇天。この日のアクティビティは犬ぞり体験。途中瞬間的に晴れ間が見えたけど、夜はいったいどうなるの? 午後は市内でお土産を買ったり、ぶらぶらお散歩。マイナス12℃程度しかないものだから寒さは大したことない。


最後のオーロラアタックお迎えは定刻通りの21:00。その前、8時頃にツアー会社から電話が入った。「いまオーロラが出てきてます。外に出て見てください!」。みな慌てて防寒着を着込み表に飛び出す。確かに太いオーロラが夜空にどーんと架かっている。それより驚いたのは、いつの間にか快晴じゃないの! この晴れ間を逃さずに、一刻も早く観測地のveeレイクへ行きたい! 

オーロラところが…。veeレイク到着の9時半、バスを降りると空は一面の雲に覆われている。“マジ……ひどいよ…”。しかーし!10時をまわったころ、ぽつりぽつりと星が見え始めた。雲が切れてきたのだ! まず北の地平線から空に向けて数本のオーロラが泳ぎ出てきた! それがどんどん大きく育ち、南の地平線に向かってゆらゆらとうごめきながら進む。うおぉー見事! いよいよ真打ち登場だ! ずいぶん長い時間舞いを見せていたオーロラもいったん収束。それでも我々はその場を動かず、夜空をじっと見つめ続けた。“美しいオーロラよ、もう一度!”。

オーロラを待つ間、その星空も素晴らしかった。天空の真上に北斗七星、北西の地平線際で横並びにオリオン座、プレアデスが驚くほど下の空でほのかな輝きを見せている。

寒さも忘れ、星の美しさに見とれていると、南の地平線から期待十分の光を放つオーロラが現れた。“来た…!”。その先端がみるみる空の真上へ伸びる。まるで生きているかのように形を変えて右へ左へ速い動きを繰り返しながら。そして空全体がオーロラに覆われ、オーロラの爆発が始まった! あちこちで花火のように輝きが破裂し、すぐさま育ってうごめく! これがイエローナイフ名物、弾けるオーロラ! どのくらいの時間が経ったんだろう。みな雪の上に仰向けになり、言葉にならない歓声を上げている。

最後の最後、この冬1、2を争うといわれたオーロラ出現。とうとう見たよ、完全なオーロラ。はじめの2晩はこの夜を盛り上げるための演出か…。マイナス20℃の湖上雪原に3時間以上もねばったしあわせな時間。オーロラも星空も本当に素晴らしかった!

B&Bのオーロラ宿に戻って午前2時半。帰国のための出立はその3時間半後の朝6時だ。荷造りを済ませた3時すぎ、外を見れば見事な高さのあるカーテン状のオーロラが揺らめいている。防寒着は片づけてしまった。けど、1分でも長くオーロラを見ていたい! みんな帰り支度の薄着のまま、朝の5時まで表に立ち尽くした。足踏みしながら「キレイ!キレイ!」と小さな声を上げて。

実は、旅立つ前からイエローナイフの天気予報は思わしくなかった。調べれば調べるほど気が重くなって運の悪さを怨んだ。ところが夫は平気な顔をして言ったのだ。「うちらの旅でソンしたことはないよね。きっとみんないい思いができるよ。うちのタビノカミサマのおかげでね」。“私だってそう思いたいけど…”。

イエローナイフ空港3イエローナイフ上空2イエローナイフを飛び立つ7時半、まだ薄暗いけれど快晴がわかる。みんなの表情も晴れやかだ。みな一睡もしていないというのにね。明けてくる空を見つめながら目がじわっと熱くなり、心からタビノカミサマに感謝した。……おしまい。

タビノカミサマyuki8055 at 16:33│コメント(0)タビノカミサマ旅 │

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