【死神の在り方】

・仕事は至って真面目。
・そこそこ几帳面な性格。
・常に冷静沈着。
・晴れた空を見たことがない。
・味覚はゼロ。
・睡眠は不必要。
・容姿は常に変化する。
・人間の心理は100%理解出来ない。
・仕事の為に少しは努力もする。
・人間界の物事には無関心、だがミュージックだけは格別だ!

言うまでもないが死神は死なない!

伊坂氏の描く死神には非常に興味があった。
小説の中に描かれる死神の像は、作家によって違うわけで、漫画の世界の死神とも比較にならない。

一言。個性的な死神・・・。
任務の対象となる人間の年齢・性別・生きる環境によって、容姿を常に変化させ、名前だけが不変というのも頭の中での想像は少々愉快なのもになる。
性格は冷静で、人間を存分に客観視できる観察力を持つ。
自分が死神であることのプライド・・・自己欺瞞が苦手で、正直であることも好感が持てる。

死神臭なるものがこの世に存在するならば、身近に香る死臭を私は上手く嗅ぎ分けることができるだろうか?
そんな疑問を自身に投げかけてみて、想像で苦笑する。

死神と人間との距離感が絶妙に面白い!
‘可’とするか‘見送り’とするか・・・
死を見届けるか見送るか・・・
死神の調査過程は物語りとしても断然面白く、結果はどれも納得がいく。
死神の思考は一つ一つが冷静でいて、人間に単純に左右され流されてしまうようなことはない。
会話にも人間とのズレがあり、冗談というものがなかなか理解できないのも、苦労するところだ。なので‘ヘンなやつ’だと思われて当然で‘ヘンなやつ’だと人間に思われる度にこちらが嬉しくなるのも失礼な話か・・。

最後まで読み終えたときに思うことは・・
“相変わらず、伊坂氏は読者を喜ばせるのが巧い!”
ということだ。
細く繋げて、キラリと光らせる人物たち。
伊坂作品は時系に沿って読むとさらに娯楽度が高まるのは、伊坂ファンならすでに充分理解あることだ。
伊坂氏の生み出した人物たちを、読者は親しみを持ち記憶しているから、単純に喜ばしいのだ。
‘また逢えた’・・と。

死神は死なない。
人間は老いて死に至るけれど・・。
人間は老いていく一方で、死神は職務の為に容姿が若返りさえもする。
‘以前、逢った事があったなぁ’そんな死神の記憶には、不思議な優しさを感じる。

千葉さんには、また逢いたいと思った。
素敵な年上男性か・・・元気でお洒落な可愛い年下青年か・・・。
いや、どんなヤツが現れても死神臭を嗅ぎ分けて‘来たな、この野郎!’といきなりジャレてやってもいいかもしれない・・。

死神の精度